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【プレビュー】世界が注目するWBAスーパー・ミドル級“統一戦”…168ポンド最強の戦士はどちらに| サウル・アルバレス対カラム・スミス | ボクシング

渋谷淳
【プレビュー】世界が注目するWBAスーパー・ミドル級“統一戦”…168ポンド最強の戦士はどちらに| サウル・アルバレス対カラム・スミス | ボクシング(C)Getty Images
【ボクシング プレビューコラム】WBAスーパー・ミドル級“統一戦”で“スーパー”チャンピオンのサウル・アルバレスと“レギュラー”チャンピオンのカラム・スミスが激闘。
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ボクシング界きってのスター選手、ミドル級とスーパー・ミドル級でベルトを保持するサウル“カネロ”アルバレスが19日(日本時間20日)、米サンアントニオのアラモドームに登場する。対戦相手はWBAスーパー・ミドル級スーパー王者のカラム・スミスだ。

まずはカネロのキャリアを振り返っておきたい。WBCスーパー・ウェルター級王座を6度防衛したカネロは2013年9月、当時ボクシング界の頂点に立っていたフロイド・メイウェザーに敗れてキャリア初黒星を喫するものの、ここからクラスを上げてスーパー・スターへの階段を上り始めた。

WBCミドル級王者となり(その後王座返上)、迎えたのがミドル級で無敵を誇った3冠王者、ゲンナジー・ゴロフキンとの2試合だ。17年の初戦がドローに終わり、「負けていたのでは?」と陰口も叩かれたカネロは18年9月の再戦でしっかりと勝利。ミドル級最強の称号を手にし、メイウェザー、マニー・パッキャオから時代を引き継いだ。

ここからのカネロは新境地を切り開こうと我が道を進む。まずはスーパー・ミドル級にクラスを上げてWBAレギュラー王座を獲得。一度ミドル級に戻したあと、今度は2階級上のライト・ヘビー級に進出して我々を驚かせた。

しかも相手はその強打で“クラッシャー”の異名を持つセルゲイ・コバレフ。さすがにハードルが高いと思われた試合で、カネロは巧みなゲームメイクからチャンスを生み出して11回TKO勝ち。WBOライト・ヘビー級王座に就いたのだ。

このころから「カネロの次の対戦相手は?」はボクシング界最大の関心事となった。しかし2020年に入ると新型コロナウイルスの影響もあり、対戦候補者の名前が挙がっては消え、という状態を繰り返す。さらには長年連れ添ったゴールデンボーイプロモーションズ(GBP)との関係がもつれにもつれてキャリアに暗雲が漂う。この困難な状況を何とか乗り越え、GBPとの関係を解消し、フリーエージェントの立場で迎えるのが今回の試合だ。

そのカネロが自ら白羽の矢を立てた相手がスミスというのは強い心意気の表れと言えるだろう。スーパー・ミドル級には4団体それぞれにチャンピオンがいるが、最も実力があるとみなされているのがスミスなのだ。

冒頭で統一戦と書いたのは、スミスがWBAの“スーパー”チャンピオンであり、カネロがWBAの“レギュラー”チャンピオンに認定されているから。他団体王者との試合も統一戦と呼ばれるので、ここは間違えないように気をつけたい。

ではスミスの経歴とその強さにも触れておこう。リバプール出身のスミスはイギリスで有名なスミス4兄弟の末弟。兄弟は4人ともプロボクサーであり、2歳年長の三男、リアムは元WBOスーパー・ウェルター級王者で、16年9月に無冠だったカネロの挑戦を受けて9回TKO負けしている。

四男のスミスは17年にトップ選手がトーナメントで覇を競うワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)に出場して優勝。無敗のままWBAスーパー王者に輝いた。ちなみにWBSSのバンタム級で優勝したのが日本の井上尚弥であることはご存じの方も多いだろう。

そんなエリート・ボクサーであるスミスの特徴はなんと言っても191センチという長身にある。カネロは173センチだから18センチも大きい。スピードやテクニックではカネロが上回るとしても、スミスは海外メディアに「実力者同士のファイトでは体が大きな者が小さい者に勝つと言われている」と不気味に発言している。

スミスは長身を大きな武器とする一方で、懐に入られると困難に見舞われるという弱点も抱える。そこがカネロ有利と言われる理由だ。スピードと巧みなフェイントを武器にインサイドに侵入し、得意のボディ打でスミスを弱らせていく。兄のリアムは4年前、カネロ得意のボディ打ちで沈んでおり、リアム戦の再現を指摘するスミス兄弟に酷な予想もある。

たとえカネロが有利だとしてもこれだけ長身でパワフルなスミスを崩していくのは簡単なミッションではない。カネロがいかに18センチ差を克服するのかは極めて興味深いテーマと言えるだろう。

「168ポンド(スーパー・ミドル級)でベルトを統一する」と豪語する当代のスーパー・スターが新たな歴史の扉を開けるのか。イギリスのエリート・ボクサーが世界をあっと言わせてボクシング界の勢力図を書き換えるのか。究極のスーパー・ミドル級対決は間もなくゴングが鳴る。

文・渋谷淳(しぶや・じゅん)

1971年生まれ、東京都出身。慶應義塾大卒。新聞社勤務をへて独立し、現在はボクシングを中心にスポーツ総合誌「Number」などに執筆。著書「慶応ラグビー 魂の復活」(講談社)。ボクシング・ビート誌のウェブサイト「ボクシングニュース」、会員制有料スポーツサイト「SPOAL(スポール)」の編集にも力を注いでいる。

サウル・“カネロ”・アルバレスの戦績

  • 国籍:メキシコ
  • 出身地:グアダラハラ
  • 生年月日:1990年7月18日
  • 身長:175cm
  • リーチ:179cm
  • 試合数:56
  • レコード:53-1-2、36KO

カラム・スミスの戦績

  • 国籍:イングランド
  • 生まれ:リバプール
  • 生年月日:1990年4月23日
  • 身長:191cm
  • リーチ:198cm
  • 試合数:27
  • レコード:27-0、19KO

カネロ vs. スミスのフルカード

  • カネロ・アルバレスvs.カラム・スミス
  • フランク・サンチェスvs.ジュリアン・フェルナンデス
  • レイモンド・フォードvs.フアン・アントニオ・ロペス
  • オースティン・ウィリアムズvs.イシア・ジョーンズ
  • マーク・カストロvs.ルイス・ハビエル・バルデス
  • アレクシス・エスピノvs.アシュトン・サイクス
  • クリスティアン・ゴメス・デュランvs.アンヘル・エルナンデス
  • アレクシス・エドゥアルド・モリーナvs.ロバート・グリーンウッド

ボクシング 配信予定 | DAZN番組表

日時(日本時間)カード詳細
12月19日(土)
08:00
ゲンナディ・ゴロフキン
vs.カミル・シェルメタ
IBF世界ミドル級タイトルマッチ
12月20日(日)
10:00
サウル・アルバレス
vs.カラム・スミス
WBA世界スーパーミドル級王座統一選
1月3日(日)
09:00
ライアン・ガルシア
vs.ルーク・キャンベル
WBC世界ライト級次期挑戦者決定戦

※配信予定、及び出場選手は変更になる場合あり

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