ボクシングは現在、様々な階級で次々とハイクオリティの戦いが繰り広げられ、コロナ禍以降勢いを取り戻している。
階級に依らずファイターたちの強さをランキングすると、誰が最も強いファイターとなるだろうか?
この記事では、DAZNが独自に選定したトップ10ファイターをランキング形式で紹介する。新たにPFPランキング入りを果たしたのは誰だろうか?また、落選の脅威にさらされている選手は誰だろうか?
DAZN選定パウンド・フォー・パウンドランキング:選考方法
PFPランキングを決める際に、DAZNチームが考慮している要素をいくつか示しておこう。
- 通算成績:もちろん勝敗数は重要だ。記録には数字以上の意味があるかもしれないが、順位を上げるには勝っていかなければならない。
- 対戦相手のレベル:全階級の全選手と比較しようというときに、レベルの低い相手に30戦全勝しても印象は残せない。最大のライバルやチャンピオンを下してこそ勝利の価値が大きくなるというものだ。
- 勝利した試合のクオリティ:格好良く勝つことも印象を高める要因だ。格上の対戦相手を乗り越えて大きな勝利をもぎ取るというのも良い要素だ。
- 活動の頻度:ランキングに載った選手がしばらく試合を行わなかったからといって、すぐに選手としての価値が落ちるわけではない。だが最近大一番で勝利を挙げた選手からの突き上げを受けるリスクがある。
それでは、2023年7月30日時点のDAZN選定PFPランキングを紹介する。上記の考慮事項を念頭に置いて見てもらいたい。
1. テレンス・クロフォード (↑1)
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クロフォードと井上、ウシクの差はごく僅かだ。クロフォードはデビッド・アバネシアンに6回でレフェリーストップ勝利を挙げたが、さらに上に進むためにはエロール・スペンス戦で勝利する必要があった。ラスベガスで"The Truth"を倒しショーを締めくくった素晴らしいパフォーマンスにより、クロフォードがPFPの首位に躍り出た。
2. 井上尚弥 (↓1)
Getty Images
「ザ・モンスター」はスティーブン・フルトンとの試練を乗り越えた。ただそれだけではなく、見事な試合ぶりであった。ウェイトを上げた井上はフルトンに衝撃の一撃を見舞い8ラウンドKOで鎮め、WBC、WBOスーパーバンタム級王座に輝いた。その偉業を易々とやってのけたことは賞賛に値する。
3. オレクサンドル・ウシク (↓1)
Mark Robinson/Matchroom Boxing
クルーザー級を圧倒しアンディスピューテッド王者となったウシクは、ヘビー級で数試合しか経験していないにも関わらずPFP常連であったアンソニー・ジョシュアを上回り、ヘビー級世界王座のほとんどを奪ってしまった。サウジアラビアで行われたリマッチでパワーアップしたジョシュアだったが、ウシクも新たな姿を見せ、初防衛に成功。自国の防衛のため一時的に戦列を離れたにも関わらず、戴冠時よりも素晴らしいパフォーマンスを見せた。
4. カネロ・アルバレス (変動なし)
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カネロの8年半に及ぶ連勝記録と、5月の敗戦はディミトリー・ビボルの階級であったことから、カネロをこれ以上大きくランクダウンさせる理由はない。ゲンナジー・ゴロフキン戦の判定勝利でカネロは勢いを取り戻したが、それだけではトップ3に戻ることは難しい。ジョン・ライダー戦では終始圧倒し勝利を得たが、ランクを上げられるほどのパフォーマンスではなかった。
5. ディミトリー・ビボル (変動なし)
Mark Robinson/Matchroom Boxing
昨年カネロ・アルバレスを圧倒し、勝利を収めたビボルは、ヒルベルト・ラミレスとの対戦で175ポンドの強豪から勝利を挙げ、ランクを上げた。ビボルは間違いなく2022年注目の選手の一人だった。アルツール・ベテルビエフとの対戦で勝利すればランキングを大きく上昇させる可能性がある。
6. エロール・スペンスJr (変動なし)
Ryan Hafey / Premier Boxing Champions
ヨルデニス・ウガス戦で終盤にKOし勝利したエロール・スペンスJrは、自身が未だに世界トップクラスのファイターであることを改めて知らしめた。テレンス・クロフォードとの夢の一戦に勝利すればランキングを上げることができたかもしれないが、敗北により6位に留まっている。
7. デヴィン・ヘイニー (↑1)
GettyImages
オーストラリアに赴きジョージ・カンボソスJrとライト級全てのベルトを懸けて戦った。ヘイニーは一方的な試合で勝利を挙げ、カンボソスの勝利を願ったメルボルンの観客を沈黙させた。ライト級ですべてのベルトを手にしたヘイニーだが、他の同級トップコンテンダー達を倒すことでPFPランキングを上げることはできるだろうか?ワシル・ロマチェンコを破った試合は判定の内容に議論が集まったが、順位を7位に上げることに成功した。
8. シャクール・スティーブンソン (↑1)
Mikey Williams / Top Rank
シャクール・スティーブンソンがいつかPFPランキングに入ることは間違いなかった。ニューアーク出身のファイターはオスカル・バルデスを圧倒し、スーパーフェザー級統一王者になったことでついにランクイン。24歳にして2階級世界王者であり、このランキングの常連になることが予想されている。
9. ジャーメル・チャーロ (↑1)
Showtime Boxing
ブライアン・カスターノとのリマッチに勝利したことで、チャーロは10位にランクインした。荒々しいアルゼンチン人ファイターをTKOで沈めたことで、スーパーウェルター級世界最高のファイターとしての地位を確かなものにした。カスターノとの2連戦以前の成果も加味し、PFPランクインに値すると判断した。階級を上げカネロ・アルバレスに土をつけることができれば、チャーロの株は一気に上がり、順位も大幅に上昇することになるだろう。
10. ガーボンタ・デーヴィス
GettyImages
すでに3階級で王者となった「タンク」は、ボクシング界最高クラスのフィニッシャーとして高い評価を得ており、試合ごとにそのキャリアを高めている。4月にはライアン・ガルシアをいとも簡単に7ラウンドでKOし、次の挑戦の機会を待っている状態だ。これまでの全てを考慮に入れ、PFPトップ10に入るだけの力があると評価した。
惜しくも選外となった選手たち
タイソン・フューリーはディリアン・ホワイトに勝利したのち引退を表明し、トップ10リストから外れることになった。ボクシング界トップレベルの実力を維持しているだろうが、確実とは言い切れない。オレクサンドル・ウシク戦が実現すれば、再びリスト入りする可能性はあるかもしれない。
ボクシング 配信予定 | DAZN番組表
日時(日本時間) | カード | 詳細 |
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9月17日(日) 8:00 | ナバ vs. ラミレス |
スーパーライト級8回戦 |
9月17日(日) 9:00 | セペダ vs. ヘスタ |
WBA米大陸ライト級タイトルマッチ |
※配信予定、及び出場選手は変更になる場合あり
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