昨年9月、オレクサンドル・ウシクは疑問の声を全て払拭し、自身がヘビー級でもトップクラスの実力を持つことを示した。アンソニー・ジョシュアを相手に圧倒的なパフォーマンスを見せ、3つの世界ヘビー級王座を獲得したのだ。日本時間8月21日に行われたリマッチでは、ウシクが前回同様のパフォーマンスを見せることができるのか、それともジョシュアが必要な修正をこなし、3度目の世界王者に返り咲くことができるのかが注目された。
ジョシュアは復権のための調整がある程度できたことを見せたが、終盤の重要な局面でウシクは並外れたボクシングスキルを披露した。ウシクは判定でジョシュアをスプリットデシジョン(113-115, 116-112, 115-113)で下し、IBF、WBA(スーパー)、WBOヘビー級王座を防衛し、リングマガジン王座を獲得した。なお、DAZN独自の採点では、115-113でウシクの勝利であった。
序盤の4ラウンドでは戦術的なせめぎ合いが続き、両者とも明確に有利に立つことはできなかった。だが、第5ラウンドが始まると、ウシクとジョシュアは手数を増やし始める。ジョシュアはボディを効かせ始め、ウシクは頭部に攻撃を集中させた。
ジョシュアは第9ラウンドにチャンスを迎え、もう少しでKO勝利というところまでこぎ着けた。元王者はウシクをロープ際に追い込み、頭にパワーショットを次々と打ち込んだ。ベルトはもう少しで英国に戻るところだった。
だがウシクはこの集中砲火を何とか乗り切り、このラウンドを生き延びた。チャンピオンを動揺させることに成功したが、その結果、最後の3ラウンドで復讐に燃える男が姿を現した。ウシクは巧みにテクニックを駆使しジョシュアを混乱させると、第10ラウンドにはあと一歩でダウンを奪うところまで追い込んだ。戦況が拮抗したまま第12ラウンドを迎えたが、ウシクはフットワークを休めることはなかった。それどころか、最後の3ラウンドでパワーの乗った右、コンビネーションやボリュームのあるパンチで次々とジョシュアに襲いかかり、勝利をもぎ取った。ウシクはこの試合でヘビー級世界王座初防衛に成功した。
パンチスコアリングシステム『CompuBox』のデータによると、最後の3ラウンドでウシクは232のパンチを放った一方でジョシュアは149に留まり、ヒット数でも79-29と大きく上回っていた。
ウシクの次戦はどうなるだろうか?WBC王者のタイソン・フューリーが先週再び引退を表明したため、状況が不透明になっている。フューリーが誰かに明け渡そうとしているものを、ウシクは貰い受けるつもりはない。フューリーが引退するのなら、自分は傍観するのみだと明言している。
「タイソン・フューリーは引退していないと確信している」と試合後インタビューでウシクは切り出した。「彼は私と戦いたがっているはずだ。私は彼と戦いたい。もしタイソン・フューリーと戦えないなら、私は戦わない」
ボクシング 配信予定 | DAZN番組表
日時(日本時間) | カード | 詳細 |
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8月28日(日) 3:00 | KSI vs Swarmz | |
9月9日(金) 10:00 | バジェ vs.グエン | IBF&WBO世界女子ミニマム級王座統一戦 10回戦 |
9月18日(日) 9:00 | アルバレス vs.ゴロフキン | スーパーミドル級世界アンディスピューテッド王座戦 12回戦 |
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