マルコ博士「昨年のユウキのようだ」ミス連発＆結果が伴わないミック・シューマッハに角田裕毅の1年目を想起｜F1

レッドブルの顧問を務めるヘルムート・マルコ博士が、ハースで結果を残すことができずにいるミック・シューマッハについて「昨季の角田裕毅がそうだった」との見解を示している。

2021年にハースからF1デビューを果たしたミック・シューマッハだったが、同年のハースは競争力に乏しく、テールエンダーでの争いを余儀なくされ、年間通してノーポイントに終わった。

そして今季、ハースのマシンはポテンシャルが一気に向上。契約解除となったニキータ・マゼピンの穴埋め役として復帰したケビン・マグヌッセンが中団グループで存在感を示し、ここまで3度の入賞で15ポイントを手にしている。

一方、ミックはいまだF1キャリアでポイントを手にすることができていない。今季第2戦サウジアラビアGPでは予選Q2で大クラッシュを喫し、マシンが大破。大きなGがかかったこともあり、ミックは決勝レースで出走を取りやめた。

第5戦マイアミGPでは、入賞目前で同胞の先輩セバスチャン・ベッテルと接触して大幅に順位を落とし、初入賞を逃す結果に。第7戦モナコGPでは決勝レース中、濡れた路面に乗り上げてスピンを喫し、車体とマシンのリア部分が分離するほどのクラッシュを喫した。これでレースは赤旗中断となっている。

ハースは資金的に潤沢な状況でないことから、チームのボスであるギュンター・シュタイナー氏も、安定感に欠くミックについて批判的な言葉を発するケースも。

マルコ氏もミックの状況が気掛かりなようで「私が思うに、ミックが引き起こしているクラッシュは深刻な問題だと思うよ。ハースは頭が痛いだろう」と『RTL』に対して述べている。

「今のミックは、昨季のユウキのようにも見えるね。ユウキはデビューからスピードを示して順調だったように見えたが、その後不用意なクラッシュを繰り返し、何度もマシンを壊した」

「そうなるとチーム予算の面でも打撃が大きいし、組織の士気などいろんなところに影響が及ぶ」

マルコ氏は「でもユウキは昨季、それを改善して成長につなげた。イギリスから（アルファタウリのお膝元である）イタリアに本拠地を移したことが大きなプラスになったね。それによって報われた。それは皆さんもご存知の通りだ」と発言。角田が昨季途中から大きく前進したと回顧している。

言わずと知れた偉大なF1ドライバー、ミハエルを父に持つミック・シューマッハ。今季は経験豊富な先輩マグヌッセンとの比較に苦しみ、不用意なミスでなかなか結果を残すことができずにいる。そんな状況から、マルコ博士は角田裕毅のデビューシーズン前半戦を思い浮かべていた模様だ。

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