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【小倉茂徳の視点】第19回・波乱のサクヒールGPはペレスが悲願の初優勝…若手の台頭にも注目!|F1

【小倉茂徳の視点】第19回・波乱のサクヒールGPはペレスが悲願の初優勝…若手の台頭にも注目!|F1DAZN
DAZNのF1中継で解説を務めるモータースポーツジャーナリスト、小倉茂徳氏が独自の視点でモータースポーツ界の今に迫る。ハミルトンの欠場となったサクヒールGPは波乱に続く波乱。その中でも頑張りが見えたドライバーにぜひ注目したい。
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文・小倉茂徳(おぐら・しげのり)

モータースポーツジャーナリスト・解説者。鈴鹿サーキットと同じ1962年生まれ。1987-88年ホンダのF1チームの広報スタッフとしてF1を転戦。以後、現職に。子供向けにレーシングカーの仕組みと面白さを伝えながらSTEM教育への入り口となるレクチャーも行っている。2016年からは、スポーツのネット配信DAZNのF1解説を担当。

ドライバーラインナップに変化

2020-12-10 Russell Formula 1 F1 Sakhir

前回の第15戦バーレーンGP決勝翌日、メルセデスのルイス・ハミルトンが新型コロナウイルスの検査で陽性となり、第16戦サクヒールGPを欠場することになってしまいました。

これでハミルトンの代役として、ウィリアムズからジョージ・ラッセルが移籍。ラッセルの代役としてウィリアムズチームのリザーヴドライバーでF2に参戦中だったジャック・エイトキンがF1に昇格することになりました。

また、バーレーンGPでクラッシュし、負傷したハースのロマン・グロジャンの代役として、チームのリザーヴドライバーのピエトロ・フィッティパルディが乗ることになりました。

ピエトロ・フィッティパルディは、1972年、1974年のワールドチャンピオン、エマーソン・フィッティパルディの孫です。

第16戦の開催コースは前回と同じバーレーン・インターナショナルサーキット。ですが、そのサーキットの外周コース部分をつないだもので、1周が3.543㎞と今季のF1開催コースとしては最短です。

これまでF1ではレースをしたことがないコースレイアウトなので、どのドライバーにもチームにも、未知への挑戦となりました。

代役ラッセルの活躍

2020-12-10 Russell Formula 1 F1 Sakhir

今回注目が集まったのはメルセデスに乗ったラッセルでした。これまでウィリアムズでとても良い走りをしてきたこともあり、トップチームのマシンに乗ったらどこまで速く走れるのだろう?という期待が寄せられたからでした。

その期待にラッセルは応えました。初日のフリー走行1回目&2回目ではメルセデスのバルテリ・ボッタスをしのぐタイムを出し、予選でもボッタスにわずか0.026秒差での2位となりました。

ラッセルの才能は決勝でも開花しました。2周目でトップに立ったラッセルは1回目のピットストップから4周の間、ボッタスにトップを明け渡した以外、レース終盤に差し掛かるまでトップを走行し続けました。

メルセデスチームの失敗

2020-12-10 Russell Formula 1 F1 Sakhir

しかし、62周目にヴァーチャル・セーフティーカーで全車スロー走行となったとき、メルセデスチームは大きなミスをしてしまいます。ラッセルとボッタスは2度目のピットストップに入りました。

ところが、ここでラッセルにボッタス用のフロントタイヤを装着して送り出してしまいました。ラッセルは翌周ピットに戻って正しいタイヤに装着し直すことになり、5位に転落してしまいました。

ボッタスはピットストップしたものの、タイヤ交換できず元のタイヤのままピットから送り出されてしまうことに。これでボッタスはラッセルの前の4位になりました。

ピットでタイヤ交換ができず長く使い続けたタイヤのままのボッタスは、とても厳しい走りになってしまいました。そこへ新しいタイヤを履いたラッセルが迫り、ラッセルは70周目にボッタスを抜いて4位に浮上。さらにラッセルは3位、2位と順位を上げ、再びトップを狙える勢いでした。

しかし、終盤の78周目にラッセルはタイヤのパンクでふたたびピットに入らざるを得なくなりました。これでラッセルは14位にまで転落。そこから今一度追い上げたものの、結果的には9位フィニッシュ。ラッセルにとってはF1初入賞となりましたが、優勝が狙えた速さを見せただけに、とてもがっかりな結果となってしまいました。

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二度目のタイヤ交換ができなかったボッタスもタイヤの消耗が激しくなって終盤順位を落とし、ラッセルの前である8位でのゴールとなりました。

メルセデスチームによるピットストップの失敗は、ラッセルに不適切なタイヤを装着したことがルール違反となり、チームへの2万ユーロ(約250万円)の罰金という裁定になりました。

ルールに従えば失格になってもおかしくない違反でしたが、すぐに正しいタイヤに着け直したことや、この失敗で大幅に順位を落としたことなども考慮されて罰金のみとなり、ラッセルの初ポイントも取り消されずにすみました。

ペレスの初優勝

2020-12-06 Sergio Perez Racing Point Formula 1 F1

一方、このレースでとても頑張ったのが、レーシングポイントチームのセルジオ・ペレスでした。

5番手スタートだったペレスは、オープニングラップで他車に追突されてしまいスピン。ピットで痛めたタイヤを交換して、最下位に落ちてしまいました。しかし、43周目には3位にまで挽回。

47周目のピットストップで一時は9位にまで落ちましたが、57周目には3位までポジションを戻しました。メルセデス勢がピットストップで混乱したことに伴い、トップに躍り出たペレスは87周でフィニッシュチェッカーを受けたときには、2位に10秒余りの大差をつけていました。

ペレスにとって、2011年のF1デビュー以来10年目にして初の優勝。メキシコ人のF1優勝は1970年のベルギーGPでのペドロ・ロドリゲス以来という、歴史的瞬間にもなりました。

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さらに頑張りとうれしい結果も

2020-12-10 Ocon Formula 1 F1 Sakhir

2位にはルノーのエステバン・オコンが入りしました。オコンにとっても2016年のF1デビュー以来初の表彰台となりました。

3位にはペレスと同チームのランス・ストロールが入り、レーシングポイントチームにとって、2018年ベルギーGPで現在のチーム体制になって以来、初のダブル表彰台となりました。

最終戦アブダビでの決戦へ

バーレーンでの2連戦のあとは、すぐにアブダビでの最終戦です。ドライバーズとコンストラクターズのチャンピオンはすでに決定しているものの、最終戦での結果次第で両ランキング争いとも大きく順位が入れ替わる可能性大で、目が離せない状況です。

また、F1最終戦のあとには、F1のヤングドライバーテストも同じアブダビで行われ、そこには今季F2で戦った角田裕毅と佐藤万璃音もアルファタウリ・ホンダで出走します。

2020年のF1は最後まで目が離せないところです。

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チーム・ドライバー

日程・番組表

 レースフリー走行・予選決勝
第1戦オーストリアGP 7月3日(金) ~ 4日(土)7月5日(日)
第2戦シュタイアーマルクGP 7月10日(金) ~11日(土)7月12日(日)
第3戦ハンガリーGP 7月17日(金) ~18日(土)7月19日(日)
第4戦イギリスGP 7月31日(金) ~ 8月1日(土)8月2日(日)
第5戦70周年記念GP 8月7日(金) ~ 8日(土)8月9日(日)
第6戦スペインGP 8月14日(金) ~15日(土)8月16日(日)
第7戦ベルギーGP 8月28日(金) ~29日(土)8月30日(日)
第8戦イタリアGP 9月4日(金) ~ 5日(土)9月6日(日)
第9戦トスカーナ・フェラーリ1000GP 9月11日(金) ~12日(土)9月13日(日)
第10戦ロシアGP 9月25日(金) ~ 26日(土)9月27日(日)
第11戦アイフェルGP 10月9日(金) ~ 10日(土)10月11日(日)
第12戦ポルトガルGP 10月23日(金) ~24日(土)10月25日(日)
第13戦エミリア・ロマーニャGP 10月31日(土)11月1日(日)
第14戦トルコGP 11月13日(金) ~ 14日(土)11月15日(日)
第15戦バーレーンGP 11月27日(金) ~ 28日(土)11月29日(日)
第16戦サクヒールGP 12月4日(金) ~5日(土)12月6日(日)
第17戦アブダビGP 12月11日(金) ~ 12日(土)12月13日(日)