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【注目ドライバー】熟練の手腕を見せ昨季は最多オーバーテイクを記録…過去4度の世界王者ベッテル|アストンマーティン|F1

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【注目ドライバー】熟練の手腕を見せ昨季は最多オーバーテイクを記録…過去4度の世界王者ベッテル|アストンマーティン|F1DAZN
【注目ドライバー】2010年~2013年まで、レッドブル時代に4連覇を果たしたベッテル。6季在籍したフェラーリを2020年限りで去り、2021シーズンよりアストンマーティンで戦っている。
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経歴

若くしてトロ・ロッソにF1初勝利をもたらす

1987年生まれ、ドイツ出身のセバスチャン・ベッテルはフォーミュラ・BMW、F3ユーロシリーズなどを戦いながらウイリアムズのテストドライバーを務め、2006年はレッドブルの契約ドライバーという立場ながら、貸し出される形でBMWザウバーのリザーブドライバーに。

翌2007年、ロバート・クビサが第6戦カナダGPでクラッシュしたことに伴い、ベッテルは代役として次戦のアメリカGPでF1デビューすることになった。ベッテルは初戦でいきなり8位フィニッシュを果たし、19歳349日で最年少入賞記録(当時)を樹立している。

第8戦からはクビサが復帰したため、ベッテルは再びリザーブに。だがアメリカGPでの活躍が評価され、第11戦ハンガリーGPよりトロ・ロッソからレギュラードライバーとして出走することになった。戦力的に見劣りするトロ・ロッソのマシンを駆りながらも、中国GPでは4位フィニッシュするなどF1参戦初年度から存在感を示している。

翌2008年もトロ・ロッソから参戦し、モナコGP、ベルギーGPで5位入賞を果たすなど、上位勢を脅かした。そして迎えたイタリアGPでは大雨となった予選でキャリア初のポールポジションを獲得すると、同じく雨天の決勝ではそのままポールトゥウィンを果たし、参戦3年目のトロ・ロッソにF1初勝利をもたらした。親チームとも言えるレッドブルよりもトロ・ロッソが先にF1で優勝するという事態に。

また、ベッテルはこのレースで21歳72日でのF1史上最年少ポールポジション(当時)、21歳73日で史上最年少優勝(当時)という歴史的な初優勝でもあった。このシーズン、ベッテルは35ポイントを奪取し8位で終えている。

レッドブルでは4季連続王者に

2020-05-21 F1 Formula 1 VettelGetty Images

2009年からレッドブルに昇格となると、この年はフェラーリ、マクラーレン、BMWザウバー、ルノーなどが苦しむ中、ホンダを買収して生まれた新興チーム、ブラウンGPと一騎打ちの様相に。ベッテルはこのシーズン、4勝をマークして追い上げを見せたが、開幕から7戦で6勝したジェンソン・バトンに及ばず、ドライバーズポイント2位でシーズンを終えた。

翌2010年からはレッドブルのマシンRB6のポテンシャルの高さも相まって5勝をマークし、フェルナンド・アロンソとのポイント争いを僅差で制して初のドライバーズチャンピオンに。ハミルトンの持っていた最年少年間王者の記録23歳300日を、23歳134日に塗り替えた。

ベッテルとレッドブルは2011年からも強さを見せ、2011~2013年にかけてドライバーズタイトル、コンストラクターズタイトルも制し、この間に4季連続ダブルタイトルを手にしている。

5連覇の懸かる2014年はパワーユニットの規定が変わったことによりルノーエンジンの競争力を昨季より落としたため、ベッテルは1勝もマークすることができず。3勝をした年下の同僚ダニエル・リカルドにも差を付けられ、ドライバーズランキング5位でシーズンを終えた。そして2014年限りでレッドブルを去り、翌2015年から名門フェラーリへと活躍の場を求めることとなった。

フェラーリでは在籍6季で退団

2020-05-07 F1 Formula 1 Vettel

2015年からフェラーリで出走するも、ライバルチームのメルセデスが圧倒的な力を見せていることもあり、年間王者には手の届かない展開が続いた。

初年度の2015年は3勝をマークするも年間3位。翌2016年はニコ・ロズベルグvsハミルトンのマッチレースとなり、メルセデスが21戦中19勝をマークするという展開に。ベッテルは年間4位となったものの、未勝利に終わっている。

2017年、2018年とベッテルは2年連続でドライバーズポイント2位となるが、ハミルトンの牙城を崩すことができずにいた。すると2019年はフェラーリのラインナップはベッテル、シャルル・ルクレールという体制になり、同僚ルクレールがフェラーリ1年目から非凡な才能を見せる。ベッテルがなかなか優勝に届かない中、ルクレールはポイント争いでベッテルを先行。中盤戦ではベルギーGP、イタリアGPと連勝をマークし、第13戦ベルギーGP~第16戦ロシアGPまで、4戦連続でPPを獲得するなど、予選時から一発勝負での速さを見せつけていた。

ベッテルは第15戦シンガポールGPでようやく2019年の初勝利をマークする。だが迎えた第20戦ブラジルGPでは66周目のバックストレートでベッテルが同僚ルクレールを追い抜こうとして接触。ルクレールはマシンの右フロントが大破し、ベッテルは左リヤのタイヤバーストにより、まさかの同士討ちでダブルリタイアとなった(レースの90%以上を走行していたため完走扱いとなった)。

結局2019年はシーズン2勝のルクレールが4位、1勝のベッテルは5位でシーズンを終えることに。レッドブル時代に過去4度王者となったベッテルだったが、2019年はフェラーリ1年目の後輩ルクレールに成績及び内容で水を開けられる形となった。また、チームの戦略ミスやブラジルGPでの“同士討ち”もあり、ベッテルとルクレールの間には一時的に確執のうわさも浮上した(※後に2020年のアブダビGPにおいて、ルクレールはベッテルのヘルメットをオマージュしたデザインのものを使用。お互いをリスペクトし合い、良好な関係であることを示した)。

そして迎えた2020年は開幕戦オーストラリアGP直前になり、新型コロナウイルスの感染拡大が深刻化したことからレースのキャンセルが決定。その後、開幕戦が7月上旬のオーストリアGPとなることが発表された。この間の5月12日、フェラーリはベッテルとの契約延長交渉が折り合わず、2020年をもってベッテルがチームを去ることを公表。その2日後、フェラーリはマクラーレンのカルロス・サインツを来季から加えることを明らかにしている。そしてマクラーレンはルノーのリカルドが加入することを発表した。

そして7月よりシーズンインとなるも、フェラーリ最終シーズンとなった2020年のベッテルはなかなか上位争いに加わることができず、結果的に未勝利。表彰台はトルコGPの1度のみで年間13位という不振の内容に終わった。

去就が注目されていたベッテルだったが、2021年より、レーシング・ポイントよりアストンマーティンに名称の変わる新チームのシートを獲得したと、2020年9月10日に発表された。4度の元王者ベッテルは契約満了に伴いフェラーリを去り、セルジオ・ペレスの穴を埋める形でアストンマーティンへと加わることになった。

アストンマーティンで中位を争うも存在感

2021-08-01 Vettel Aston Martin F1 Formula 1 迎えた2021年シーズン、前年はレーシング・ポイントとしてメルセデス、レッドブルに次ぐ速さを見せていた同チームだったが、アストンマーティン初年度はなかなか上位争いに食い込めない展開が続いた。ベッテルも開幕戦より15位、15位、13位、13位となかなか入賞圏内でフィニッシュできず。Getty Images

それでも第5戦モナコGPでは5位に入ると、荒れた第6戦アゼルバイジャンGPでは終盤に2位に浮上し、そのまま2位表彰台に上がった。後にハンガリーGPでは燃料規定で失格になったものの、エステバン・オコンに次ぐ2位に入り、マシンの戦闘力に劣る中でも決勝で抜群のレースペースを示し、実質シーズンを通じて2度表彰台に上がるという成果を見せた。

ベッテルはアストンマーティン初年度で43ポイントを獲得し、総合12位というポジションに終わった。それでも年間132度のオーバーテイク回数は全ドライバー中最多。34歳となったベテランが熟練のドライビングセンスを見せたシーズンとも言えるだろう。

プロフィール

セバスチャン・ベッテル

2021-12-15 Vettel Alonso F1 Formula 1Getty Images

1987年7月3日生まれ|ドイツ国籍|BMWザウバー(2007)、トロ・ロッソ(2007~2008)、レッドブル(2009~2014)、フェラーリ(2015~2020)、アストンマーティン(2021~)

通算成績(2021年終了時点)

  • 出走/280回 
  • 優勝/53回 
  • PP/57回 
  • FL/38回
  • ドライバーズタイトル/4回(2010、2011、2012、2013)
チーム名勝利数年間成績
2007年BMWザウバー/トロ・ロッソ0勝14位
2008年トロ・ロッソ1勝8位
2009年レッドブル4勝2位
2010年レッドブル5勝1位
2011年レッドブル11勝1位
2012年レッドブル5勝1位
2013年レッドブル13勝1位
2014年レッドブル0勝5位
2015年フェラーリ3勝3位
2016年フェラーリ0勝4位
2017年フェラーリ5勝2位
2018年フェラーリ5勝2位
2019年フェラーリ1勝5位
2020年フェラーリ0勝13位

2021年の成績

  • 年間:43ポイント/12位
  • 優勝/0回
  • PP/0回
  • FL/0回
レース名決勝順位
第1戦バーレーンGP15位
第2戦エミリア・ロマーニャGP15位
第3戦ポルトガルGP13位
第4戦スペインGP13位
第5戦モナコGP5位
第6戦アゼルバイジャンGP2位
第7戦フランスGP9位
第8戦シュタイアーマルクGP12位
第9戦オーストリアGP17位
第10戦イギリスGPRet.
第11戦ハンガリーGPDQ
第12戦ベルギーGP5位
第13戦オランダGP13位
第14戦イタリアGP12位
第15戦ロシアGP12位
第16戦トルコGP18位
第17戦アメリカGP10位
第18戦メキシコGP7位
第19戦サンパウロGP11位
第20戦カタールGP10位
第21戦サウジアラビアGPRet.
第22戦アブダビGP11位

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チーム・ドライバー

日程・番組表

 レースフリー走行・予選決勝
第1戦バーレーンGP 3月18日(金) ~19日(土)3月20日(日)
第2戦サウジアラビアGP 3月25日(金) ~26日(土)3月27日(日)
第3戦オーストラリアGP 4月8日(金) ~4月9日(土)4月10日(日)
第4戦エミリア・ロマーニャGP 4月22日(金) ~ 23日(土)4月24日(日)
第5戦マイアミGP 5月6日(木) ~7日(土)5月8日(日)
第6戦スペインGP 5月20日(金) ~21日(土)5月22日(日)
第7戦モナコGP 5月27日(金) ~ 28日(土)5月29日(日)
第8戦アゼルバイジャンGP 6月10日(金) ~11日(土)6月12日(日)
第9戦カナダGP 6月17日(金) ~ 18日(土)6月19日(日)
第10戦イギリスGP 7月1日(金) ~ 2日(土)7月3日(日)
第11戦オーストリアGP 7月8日(金) ~9日(土)7月10日(日)
第12戦フランスGP 7月22日(金) ~23日(土)7月24日(日)
第13戦ハンガリーGP 7月29日(金) ~ 30日(土)7月31日(日)
第14戦ベルギーGP 8月26日(金) ~ 27日(土)8月28日(日)
第15戦オランダGP 9月2日(金) ~3日(土)9月4日(日)
第16戦イタリアGP 9月9日(金) ~ 10日(土)9月11日(日)
第17戦シンガポールGP 9月30日(金) ~10月 1日(土)10月2日(日)
第18戦日本GP 10月7日(金) ~ 8日(土)10月9日(日)
第19戦アメリカGP 10月21日(金) ~ 22日(土)10月23日(日)
第20戦メキシコGP 10月28日(金) ~ 29日(土)10月30日(日)
第21戦サンパウロGP 11月11日(金) ~ 12日(土)11月13日(日)
第22戦アブダビGP 11月18日(金) ~ 19日(土)11月20日(日)