角田裕毅「6位フィニッシュができたはず」リアウイング破損＆入賞圏外脱落に落胆…チーム車両責任者は「ユウキは良い仕事をしていたのに申し訳ない」｜F1

アルファタウリの角田裕毅が、第8戦アゼルバイジャンGPを終え、コメントを発している。

角田は予選でQ3進出を果たし、8番グリッドを獲得。6番手スタートとなった僚友ピエール・ガスリーとともにダブル入賞を狙ったものの、レース中盤にリアウイングのフラップ部分が破損していることが判明。スチュワードはこれにオレンジ＆ブラッグの裁定を下し、角田はピットに入り修復を行った。

ピットではハードから第3スティントのソフトタイヤに変更したうえで、リアウイングを粘着テープで修繕したため、角田のピットストップは30秒以上もかかった。これで6番手から13番手にポジションを大きく落とし、その後はDRSを使用できない事情も相まってポジションアップができず、13位での完走となった。

角田はチーム公式メディア、及びSNSを通じて「今日は本当にがっかりしている。6番手でのフィニッシュもできたはず」と落胆の言葉を述べている。

「リアウイングに問題が出るまでは、タイヤのマネージメントもしっかりできていた。おそらく6番手で最後まで走り切ることだってできたと思っています」

「パフォーマンスにあまり変化はなかったので、修復が必要でピットインが責務となったことにショックを受けた。せっかく良い流れで走行できていただけに、ポイントなしでレースを終えてしまったのは本当に残念です」

「でも、チームはとても素晴らしい仕事をしてくれた。自分たちはすべてのセッションで力を発揮することができたと思う。たくさんのポジティブな部分があったので、次戦に活かせればと思う」

角田は「コース近くの建物では、バルコニーで自分の応援バナーを掲げてくれているのを見ました。応援してくれて本当に感謝です」とファンのサポートが励みになったとも語った。

アルファタウリの車両責任者、ギヨーム・デソトー氏は「ピエールが5位でフィニッシュした一方、DRSのフラップ部分が損傷し、P6を失ったユウキについてはとても残念な結果になってしまった」と明暗分かれたガスリーと角田について語っている。

「ミディアムでの第1スティントを選び、最初のバーチャルセーフティーカーを利用してハードタイヤに切り替えることにした。思っていたよりも早いタイヤ交換となったし、レース終了まではとても長い道のりになることを覚悟した」

「ピエールはハードでロングランしながら5番手をキープし、フィニッシュまで良いペースで周回した」

「一方でユウキのDRS機構については、ピットストップが責務となり、修理に時間がかかったこともあって大幅にポジションを下げることになってしまった。ユウキはせっかく良い仕事をしていたのに、申し訳なく思っている」

「それでもユウキが見せた仕事は素晴らしいものだったし、チームとしては力があるところを見せられたレースでもあった。コンストラクターズランキングでも6位（アルファロメオ）との差を縮めることができたし、次戦のカナダでも結果を残せるようにしたい」

ガスリーは5位フィニッシュを果たし、今季3度目の入賞でポイント数を16に伸ばした。一方で角田は前述のとおり、リアウイングフラップのトラブルにより、入賞を逸する結果に。ポイント数は11のままで、僚友ガスリーだけでなくフェルナンド・アロンソ、セバスチャン・ベッテルにもドライバーズポイントで抜かれてしまった。

F1はすぐさま次週、第9戦カナダGPを迎える。3年ぶりのF1開催となるモントリオールで、角田は巻き返すことができるのか。ジル・ヴィルヌーヴ・サーキットは角田にとってフォーミュラカー初走行のコースとなるだけに、金曜のセッション初日からいかにして順応できるかが躍進のカギとなりそうだ。

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