2021シーズンの第2戦エミリア・ロマーニャGPを控え『Formula 1』が次戦に向けた展望を記した。その中ではアルファタウリの角田裕毅についても取り上げている。
『F1』公式メディアに寄稿している著名ジャーナリストのクリス・メドランド氏は「フェルスタッペンvsハミルトンの第2ラウンド、そしてエミリア・ロマーニャGPに興奮しているその他4つの理由」という見出しで、イモラの戦いについてフォーカスした。
「開幕戦、バーレーンGPで見せたルイス・ハミルトンとマックス・フェルスタッペンの戦いは、我々が期待する以上の楽しみがあった。結果としてハミルトンが勝利したことは奇妙にも思えた。フェルスタッペンはハミルトンから1秒にも満たない間隔でフィニッシュしたため、例年のような力関係とは異なるように見える。実際、レッドブルのドライバーはトップでフィニッシュするチャンスを逃したレースでもあった」
「そしてレッドブルはディファレンシャルの問題がありながらも、ハミルトンよりも速いペースでレースを周回できた。結果としてトラックリミットをオーバーしての追い抜きにより、潔くトップの座を譲って2番手に位置を落としたものの、その潔さと試みはレースとして重要なものだった」
そしてレッドブルのセルジオ・ペレスが次戦でグリッド上からスタートした場合、メルセデスにとっては脅威になると説いた。
「セルジオ・ペレスは開幕戦でトラブルのため、ピットレーンからの開始を余儀なくされた。彼が今後、メルセデスにとって頭痛の種となる可能性が高い」
続く第2のトピックとしては「テストと異なるサーキット」と定義した。
「近年のスケジュールに比べ、2021年は珍しい流れとなった。ここまで公式のセッションではバーレーンのサーキットでしかマシンを走らせておらず、第2戦のイモラでは、今季初めて異なるトラックで各チームがマシンを走らせることになる。そのため、テスト時、開幕戦時とは異なるチャレンジが見受けられるかもしれない。イモラはその環境を提供する」
3つ目のトピックとしては、進捗著しい「アルファタウリの可能性」と紹介している。
「昨年、イモラで見せた兆候もあり、アルファタウリにはポジティブな要素が多くある。彼らの本拠地であるファエンツァからわずか15kmほどしか離れておらず、イモラはホームトラックとも言えるサーキットだ」
「昨季はピエール・ガスリーが予選で4番グリッドを獲得した。マシントラブルにより決勝でガスリーは早期リタイアを余儀なくされたが、同僚のダニール・クビアトは決勝のラスト数周で4位まで順位を上げる見事な追い抜きを見せ、ダニエル・リカルドから3位表彰台を奪うところだった」
そして今季アルファタウリのレギュラードライバーとなった角田裕毅についても「バーレーンで角田はQ2より上には行けなかったが、Q1では明確な速さを見せ、この週末ではスターの一人となったことは確かだ。決勝では自らの力を示してオーバーテイクを連発し、独力で9位まで順位を押し上げた。角田はこのイモラで、2年落ちのマシンで何度もテストを重ねてきている。それだけに彼にとって有利なサーキットとなる可能性が高い。アルファタウリは傑出したパフォーマンスを見せるかもしれない」として期待を寄せた。
4つ目のトピックには「チームのアップグレード」を挙げ、こう続けた。
「今シーズンはまだ2戦目を迎える段階だ。だがすでに各チームは3週間のギャップを生かし、多くのアップグレードをヨーロッパラウンド初戦となるイモラへと持ち込む見通しだ。一部のチームにとっては、開幕戦のバーレーンに間に合わなかった小さな部品を導入するようなケースもある。だがアルピーヌなど一部のチームは、かなりのアップグレードパッケージを持ってくるとも認めている。パフォーマンスが第1戦から変化する可能性もありえるだろう」
最後、5つ目の話題として「メルセデスの大きな変化」として、王者に注目している。
「メルセデスが新たな発表をした。ジェームズ・アリソンがテクニカルディレクターの役割を離れ、今後新たなポジションへと異動することが発表された。彼は最高技術責任者となり、後任にはマイク・エリオットが就任する。これは7月1日から適用に。このような大きな動きは珍しいものではなく、メルセデスは過去7年間、重役のポジションチェンジを経てその度に競争力を保ってきた」
「2022年以降もフロントランナーとしてトップを走り続けようとしているメルセデスにとって、この動きがチームにどのような変化をもたらすのか、その計画含めてとても興味深い」
2021年のF1は全23戦が行われる予定で、プレシーズンテスト&開幕戦の舞台となったバーレーン以外で行われる今年初の公式セッションとなる。バーレーンGPから3週間が経過し、イタリアでは各チームがどのような戦いを見せるのか、大いに注目されるところだ。
第2戦エミリア・ロマーニャGPは4月16日~18日にかけて、イタリア・イモラにて行われる。
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チーム・ドライバー
日程・番組表
レース | フリー走行・予選 | 決勝 | |
---|---|---|---|
第1戦 | バーレーンGP | 3月26日(金) ~27日(土) | 3月28日(日) |
第2戦 | エミリア・ロマーニャGP | 4月16日(金) ~17日(土) | 4月18日(日) |
第3戦 | ポルトガルGP | 4月30日(金) ~5月1日(土) | 5月2日(日) |
第4戦 | スペインGP | 5月7日(金) ~ 8日(土) | 5月9日(日) |
第5戦 | モナコGP | 5月20日(木) ~22日(土) | 5月23日(日) |
第6戦 | アゼルバイジャンGP | 6月4日(金) ~5日(土) | 6月6日(日) |
第7戦 | フランスGP | 6月18日(金) ~ 19日(土) | 6月20日(日) |
第8戦 | シュタイアーマルクGP | 6月25日(金) ~26日(土) | 6月27日(日) |
第9戦 | オーストリアGP | 7月2日(金) ~ 3日(土) | 7月4日(日) |
第10戦 | イギリスGP | 7月16日(金) ~ 17日(土) | 7月18日(日) |
第11戦 | ハンガリーGP | 7月30日(金) ~31日(土) | 8月1日(日) |
第12戦 | ベルギーGP | 8月27日(金) ~28日(土) | 8月29日(日) |
第13戦 | オランダGP | 9月3日(金) ~ 4日(土) | 9月5日(日) |
第14戦 | イタリアGP | 9月10日(金) ~ 11日(土) | 9月12日(日) |
第15戦 | ロシアGP | 9月24日(金) ~25日(土) | 9月26日(日) |
第16戦 | トルコGP | 10月8日(金) ~ 9日(土) | 10月10日(日) |
第17戦 | アメリカGP | 10月22日(金) ~ 23日(土) | 10月24日(日) |
第18戦 | メキシコGP | 11月5日(金) ~ 6日(土) | 11月7日(日) |
第19戦 | サンパウロGP | 11月12日(金) ~ 13日(土) | 11月14日(日) |
第20戦 | カタールGP | 11月19日(金) ~ 20日(土) | 11月21日(日) |
第21戦 | サウジアラビアGP | 12月3日(金) ~ 4日(土) | 12月5日(日) |
第22戦 | アブダビGP | 12月10日(金) ~ 11日(土) | 12月12日(日) |