経歴
若くしてヨーロッパでの戦いへ
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1999年、中国の上海で生を受けたチョウ・グァンユは8歳よりカートレースを始め、2012年にはイギリス・シェフィールドへと拠点を移した。カートカテゴリーながら当時から現マクラーレンのランド・ノリス、現F2ユアン・ダルバラとしのぎを削っていたという。FIAのカート世界選手権にも出場を果たしている。
2015年にはフェラーリドライバーアカデミーの一員となり、イタリアF4のプレマチームに加わる。このシーズンのイタリアF4では3勝をマークして223ポイントを獲得し、シリーズを2位で終えた。なお、このときの3位はロバート・シュワルツマン(212ポイント)、10位が佐藤万璃音(62ポイント)だった。
翌2016年はヨーロッパF3にチームモトパークより参戦。シーズンを通じて2度表彰台に上がるも全体的には苦戦を余儀なくされ、101ポイントで総合13位となった。なお、このシリーズの1位が現アストンマーティンのランス・ストロール(507ポイント)、3位が現メルセデスのジョージ・ラッセル(264ポイント)という顔ぶれで、20位は現ハースのニキータ・マゼピン(10ポイント)だった。
続く2017年、チョウはF3の強豪でもあるプレマからの出走となった。それでも5度の表彰台で未勝利、149ポイントを奪うに留まり、総合8位でフィニッシュとなっている。このシリーズでの1位は現マクラーレンのランド・ノリス(441ポイント)だった。10位がマゼピン(108ポイント)、12位がミック・シューマッハ(94ポイント)、19位佐藤万璃音(1ポイント)となっている。
F3での3シーズン目となった2018年もプレマからの参戦となり、このシーズンは2勝をマークしながらも203ポイントで総合8位。このシリーズのトップはプレマの僚友、ミック・シューマッハ(365ポイント)だった。2位はダン・ティクタム(308ポイント)、3位シュワルツマン(294ポイント)、4位ユーリ・ヴィップス(284ポイント)となっている。
3シーズンのF3参戦を経てF2昇格
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チョウは2019年よりルノー・スポール・アカデミーに席を置き、ルノーF1チームの開発ドライバーも兼務している。そしてこのシーズンよりチョウはF2に昇格。ヴィルトゥオーシ・レーシングからのF2参戦を果たしている。シーズン最高位は5度の3位表彰台で、F2初年度は140ポイントの総合7位となっている。このシリーズのトップはニック・デ・ブリースの266ポイント。2位が現ウィリアムズのニコラス・ラティフィ(214ポイント)、3位がヴィルトゥオーシ・レーシングのチームメート、ルカ・ギオット(207ポイント)だった。
5位ジャック・エイトケン(159ポイント)、6位松下信治(144ポイント)、12位ミック・シューマッハ(53ポイント)、18位ニキータ・マゼピン(11ポイント)となっている。また、同シーズンのF2、スパ・フランコルシャンではアントワーヌ・ユベールがオールージュの坂でクラッシュ、事故死するという痛ましいアクシデントも起こっている。
F2で2年目の2020年シーズンもチョウはヴィルトゥオーシ・レーシングのマシンを駆った。チョウは1勝をマークするも、総合8位でシーズンを終えることに。
このシリーズのトップはミック・シューマッハで215ポイント。チョウの同僚であるカラム・アイロットが201ポイントで総合2位だった。そして3位が角田裕毅(200ポイント)、4位ロバート・シュワルツマン(174ポイント)、5位ニキータ・マゼピン(164ポイント)という順番だった。このシリーズの1位シューマッハ、3位角田、5位マゼピンの3名が翌2021シーズンのF1シートを獲得している。
F2での3季目で総合3位&F1昇格
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チョウは2021年の冬期間に行われたF3アジアチャンピオンシップで4勝をマークし、シリーズ総合優勝を果たした。
そして3月開幕となった3季目のF2では、ヴィルトゥオーシ・レーシングから引き続きエントリー。中国人ドライバーはバーレーンのフィーチャーレース、モナコのスプリントレース1、シルバーストンのフィーチャーレース、ヤス・マリーナ・サーキットのスプリントレース2など、シリーズ4勝を達成。
183ポイントの総合3位でシーズンを終えた。そしてスーパーライセンス取得条件をクリアしたことにより、2022年はアルファロメオF1チームのシートを確保。キミ・ライコネンが引退、アントニオ・ジョビナッツィが契約満了でチームから去る形になり、F1通算10勝をマークしているバルテリ・ボッタスとのコンビでチョウはアルファロメオのマシンを駆ることとなった。
なお、2021年のF2は総合優勝がオスカー・ピアストリ(252.5ポイント)、2位ロバート・シュワルツマン(192ポイント)となり、3位が183ポイントのチョウ。F2王者のピアストリは2022年よりアルピーヌのリザーブドライバーとなったが、F1でのレギュラーシートを確保できたのは3位のチョウのみという状況となった。
F1デビューシーズンで3度の入賞
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F2において、F1昇格まで3シーズン要したこともあり、チョウにはF1において懐疑的な見方もあったが、デビュー戦のバーレーンGPでいきなり10位入賞を果たす。そしてその後、経験豊富な僚友バルテリ・ボッタスに及ばないながらも、しっかり完走に結びつける粘り強さを見せ、評価を高めていった。
第10戦イギリスGPでは、スタート直後の混乱に巻き込まれてターン1正面のフェンスまで弾き飛ばされるという大事故に遭ったが、幸いにもケガをせずに済んでいる。また、雨の日本GPでは路面状況が複雑な雨天ながら、インターミディエイトでファステストラップをマークした。
結果としてチョウは22レース中3度の入賞で、シーズン8ポイントを手にしている。49ポイントの僚友ボッタスに差を見せつけられた状況ながらも、ルーキーとして堅実な走りを見せて存在感を示した。
2023年もアルファロメオのドライバーとして、チョウは2シーズン目に挑んだ。
F1での2年目、2023年は確かな成長を示す
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前年に比べてアルファロメオのマシンはパフォーマンスが低下する中、チョウはシーズンを通じて6ポイントを獲得。前年は6ポイントと獲得した点数は変わらなかったが、僚友のボッタスが49ポイント→10ポイントと成績を落としたことを考慮すると、ボッタスとの差は大きく詰めたと言っていいだろう。
チーム内で決勝の順位当該成績は9-13、予選グリッド成績は6-16だったが、ハンガリーGP予選では5番グリッドを獲得するなど、チョウは一発の速さも示している。同年のボッタス最高グリッド順は同じくハンガリーGPの予選7番手だった。
2024年は中国GPが2019年以来の開催となる見通し。上海出身のチョウにとっては待ちに待った母国GPということになる。キックザウバーに名称が変わっての新シーズンはどこまで上位勢に迫れるのか、その戦いぶりに注目したい。
プロフィール
チョウ・グァンユ
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1999年5月30日生まれ|中国国籍|アルファロメオ/キックザウバー(2022~)
通算成績(2024年開幕時点)
- 出走/44回
- 優勝/0回
- PP/0回
- FL/2回
年 | チーム名 | 勝利数 | 年間成績 |
---|---|---|---|
2022年 | アルファロメオ | 0勝 | 18位 |
2023年 | アルファロメオ | 0勝 | 18位 |
2023年の成績
- 年間:6ポイント/18位
- 優勝/0回
- PP/0回
- FL/1回
レース名 | 決勝順位 |
---|---|
第1戦バーレーンGP | 16位 |
第2戦サウジアラビアGP | 13位 |
第3戦オーストラリアGP | 9位 |
第4戦アゼルバイジャンGP | Ret. |
第5戦マイアミGP | 16位 |
第6戦エミリア・ロマーニャGP【中止】 | |
第7戦モナコGP | 13位 |
第8戦スペインGP | 9位 |
第9戦カナダGP | 16位 |
第10戦オーストリアGP | 12位 |
第11戦イギリスGP | 15位 |
第12戦ハンガリーGP | 16位 |
第13戦ベルギーGP | 13位 |
第14戦オランダGP | Ret. |
第15戦イタリアGP | 14位 |
第16戦シンガポールGP | 12位 |
第17戦日本GP | 13位 |
第18戦カタールGP | 9位 |
第19戦アメリカGP | 13位 |
第20戦メキシコGP | 14位 |
第21戦サンパウロGP | Ret. |
第22戦ラスベガスGP | 15位 |
第23戦アブダビGP | 17位 |
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チーム・ドライバー
日程・番組表
レース | フリー走行・予選 | 決勝 | |
---|---|---|---|
第1戦 | バーレーンGP | 2月29日(木) ~3月1日(金) | 3月2日(土) |
第2戦 | サウジアラビアGP | 3月7日(木) ~8日(金) | 3月9日(土) |
第3戦 | オーストラリアGP | 3月22日(金) ~ 3月23日(土) | 3月24日(日) |
第4戦 | 日本GP | 4月5日(金) ~ 6日(土) | 4月7日(日) |
第5戦 | 中国GP | 4月19日(金) ~ 20日(土) | 4月21日(日) |
第6戦 | マイアミGP | 5月3日(金) ~ 4日(土) | 5月5日(日) |
第7戦 | エミリア・ロマーニャGP | 5月17日(金) ~ 18日(土) | 5月19日(日) |
第8戦 | モナコGP | 5月24日(金) ~ 25日(土) | 5月26日(日) |
第9戦 | カナダGP | 6月7日(金) ~ 8日(土) | 6月9日(日) |
第10戦 | スペインGP | 6月21日(金) ~ 22日(土) | 6月23日(日) |
第11戦 | オーストリアGP | 6月28日(金) ~ 29日(土) | 6月30日(日) |
第12戦 | イギリスGP | 7月5日(金) ~ 6日(土) | 7月7日(日) |
第13戦 | ハンガリーGP | 7月19日(金) ~ 20日(土) | 7月21日(日) |
第14戦 | ベルギーGP | 7月26日(金) ~ 27日(土) | 7月28日(日) |
第15戦 | オランダGP | 8月23日(金) ~ 24日(土) | 8月25日(日) |
第16戦 | イタリアGP | 8月30日(金) ~ 31日(土) | 9月1日(日) |
第17戦 | アゼルバイジャンGP | 9月13日(金) ~ 14日(土) | 9月15日(日) |
第18戦 | シンガポールGP | 9月20日(金) ~ 21日(土) | 9月22日(日) |
第19戦 | アメリカGP | 10月18日(金) ~ 19日(土) | 10月20日(日) |
第20戦 | メキシコGP | 10月25日(金) ~ 26日(土) | 10月27日(日) |
第21戦 | サンパウロGP | 11月1日(金) ~ 2日(土) | 11月3日(日) |
第22戦 | ラスベガスGP | 11月21日(木) ~ 22日(金) | 11月23日(土) |
第23戦 | カタールGP | 11月29日(金) ~ 30日(土) | 12月1日(日) |
第24戦 | アブダビGP | 12月6日(金) ~ 7日(土) | 12月8日(日) |