「日本の皆さんに喜んでいただけるよう全力を尽くす」F1デビュー直前、角田裕毅が躍進を誓う｜F1

アルファタウリの角田裕毅がチームの公式メディアを通じ、シーズン開幕に向けて抱負を語った。

角田は「今週末、バーレーンでのF1デビューはF2からさらなる大きな一歩になると思います」と述べ、F1デビューを待ち望んでいると明かした。

「オフシーズンの間には過去のマシンを何度もドライビングする機会をいただきました。その後、サクヒールで行われた3日間のテストではそれまでの経験を生かすことができました。十分な準備が整ったと感じています」

パワフルなF1のマシンについては順応の手応えも感じたようで「マシンのパワー、ブレーキング、そしてF1特有のステアリングにある多くのスイッチ操作については学ぶことがたくさんあります。テスト中、僕はそれらの操作でマシンの挙動や動きにどのような反応があるのかを理解することに取り組みました」と述べている。

「データを出すことに多くの時間を費やして、ある程度進歩することができたと感じています。昨年のマシンと比べても、今年のマシンはステアリングのフィーリングがとても素晴らしいんです。エンジンのパワーはかなり高まったようにも思えました。テストではうまくいきましたが、他チームがそれぞれ異なるプログラムや条件で周回していたため、自分たちがどこまで競争力を備えているのかは現時点でわかりません。それはすべて今週末明らかになるでしょうね」

「僕はフィジカルトレーニングにも必死に取り組んでいます。毎日トレーニングを行って、より改善する必要があると思ったところは重点的に強化してきました。F1最初のレースでは何が起こるのか、しっかり見ていきたいと思います」

「自分がこのシーズンですべきアプローチは、最初から全力でプッシュしていくことです。ここまでの経験を生かしつつ、マシンの限界を見つけていきたい。そうすればシーズン中盤までにはいくつかの良い結果を手にできるんじゃないかと期待しています」

同僚ピエール・ガスリーについては「チームメートのピエール選手はとても速くて経験豊富なドライバーなので、彼から多くのことを学びたい」と言及している。

角田は「2014年以来、F1に参戦する日本人ドライバーになりました。日本のファンから期待していただいていることも承知しています。日本の皆さんに喜んでいただけるよう、最善を尽くすつもりです。準備はできています」と開幕戦への意気込みを示しながらコメントを締めくくった。

3月12日～14日に行われた公式テストでは最終日午後、トップのマックス・フェルスタッペンから0.093秒差の全体2番手タイムを叩き出した角田裕毅。タイヤはフェルスタッペンより一段階ソフトなもので自身のベストラップを刻んだ角田だったが、F1デビュー前のルーキーがトップに迫る速さを見せたことで、世界中のメディアから一目置かれる存在となった。

果たして20歳の日本人F1ドライバーは、どのようなF1デビューシーズンを送るのだろうか。大注目の今季F1シーズンは、3月26日～28日に行われるバーレーンGPで激戦の火蓋が切って落とされる。