「ガスリーは同僚の角田がここまで速いと思わなかっただろう」元F1ドライバーが角田裕毅の素質を称賛｜F1

オランダの元F1ドライバーが、現在のアルファタウリについて見解を示している。「（ピエール）ガスリーは新人の同僚がここまで速いとは思わなかっただろう」と語った。

かつてミナルディ、レッドブルからF1に出走したロバート・ドーンボス氏はオランダ『Ziggo Sport』に対し、デビュー戦で9位入賞を果たした角田裕毅について言及している。

「2021年のベストルーキーは早くも角田で決まりだ。ハースにはミック（シューマッハ）と（ニキータ）マゼピンがいるけど、彼らは今季何もできないだろうからね」

「角田はバーレーンGPの予選でQ2から上に進むことはできなかったが、決勝ではその失敗を補った。安定したラップタイムで周回を重ね、その中でいくつかの素晴らしいオーバーテイクを見せた」

「彼にとって、ストレートエンドのターン1がお気に入りの追い抜きポイントだったようだね。とりわけ（ランス）ストロールを抜いた時の鋭さは素晴らしかった。まるで（ダニエル）リカルドのようにも見えたよ。おそらくストロールもあそこまで鮮やかに抜かれるとは思っていなかったんじゃないかな。ターン1に入るライン取りからして、そのように思う」

ドーンボス氏はバーレーンGPでリタイア（※90％以上周回により完走扱い）となったガスリーについて「決勝では序盤でリカルドと接触し、フロントウイングを破壊してしまった。あれでレースは台無しになったね。せっかくの5番手スタートだったのに、もったいないとしか言いようがない。ただ、次戦からガスリーはしっかり巻き返すだろう」とフォローした。

ガスリーと角田の関係については次のような見解を示している。

「角田は今季、ガスリーを上回るのは無理なんじゃないかと私は見ている。だけどガスリーにとって、新人の同僚角田がここまで速いドライバーだと思わなかっただろうね」

かつてミナルディ（2005年）とレッドブル（2006年）からF1に参戦したドーンボス氏。アルファタウリは系譜をたどるとトロ・ロッソ、ミナルディと遡ることができるため、ドーンボス氏にとって現アルファタウリは“古巣”でもある。

ドーンボス氏は実力者ガスリーを高く評価しつつも「ガスリーは角田がここまで速いとは思っていなかったはず」と主張するほど、ルーキー角田に一目置いている模様だ。