「マゼピンは父が金を払い続けると確信している」元F1ドライバーが安全面軽視のマゼピンを批判｜F1

元F1ドライバーが、今季ハースからF1デビューしたニキータ・マゼピンについて「ドライバー間における約束事をまったく尊重する気がない」と批判している。

今季、ハースのレギュラードライバーとなったマゼピンだったが、ここまで主にテールエンダーでの戦いを余儀なくされている。予選時にはアタック中である他のマシンにラインを譲らない場面が散見され、他のドライバーから“危険な存在”として名指しで批判されることも。

ここまで実際にセルジオ・ペレス、シャルル・ルクレール、ランド・ノリス、アントニオ・ジョビナッツィには、コース上でマゼピンとあわやクラッシュも、というシーンがあった。エステバン・オコンに至っては「マゼピンは何をしでかすかわからないんだ。彼がコース上でラインを譲るかどうか、全然信用できないから近づきたくない」とメディアの前で公言していた。

デンマーク出身、2003年にミナルディからF1に出走したニコラス・キエーザ氏は、デンマークメディア『BT』に対して「マゼピンは予選走行時など、ドライバー間にある暗黙の了解や合意を完全に軽視しているね」と語った。

「自分が何をしたとしても、彼は父親がペイし続けると確信しているんだ。お金ですべて解決できると思っているんだよ。それでは改善が必要な点も良化されるわけがない」

キエーザ氏はF1で出走するために巨額の資金を持ち込む必要があったという自身の経験も踏まえ、次のような見解を示した。

「スカンジナビアからF1の世界に飛び込んだ自分としては、マゼピンのような考え方は絶対にできない。常に適切な行動を取り、自分が信頼に値するレーサーだとコース上で証明しなければならないんだ」

F1デビューから4戦を消化し、ハースで良いところを見せることができていないマゼピンは父ニキータが会長職を務めるウラルカリ社のバックアップもあり、ペイドライバーとの見方がなされている。一方、コース上で危険なシーンを創出するシーンが散見されることから、非難の的にもなっている状況だ。

キエーザ氏が憂慮している決まり事の徹底や安全面の重視について、マゼピンは果たして改善となるのだろうか。