レッドブル重鎮マルコ氏「メルセデスのエンジンは劣化が激しい」次戦フェルスタッペンにチャンスがあると期待｜F1

レッドブルのアドバイザー、ヘルムート・マルコ氏が第21戦サウジアラビアGPに向け、メルセデス撃破のチャンスがあるはずだと照準を定めている。

第18戦メキシコGPを終えた段階で、総合首位マックス・フェルスタッペンと年間2位ルイス・ハミルトンのポイント差は19まで開いた。だがハミルトンは第19戦サンパウロGPでパワーユニットの交換を行うと目に見えて速さを増し、サンパウロGP、続く第20戦カタールGPと2連勝を飾った。2レースを残し、両者の差は8ポイント差まで詰まっている。

直近2レースはハミルトンに対して為す術がない状態だったフェルスタッペン及びレッドブル陣営だったが、マルコ氏は「ハミルトンのエンジンはパワーが落ちる。インテルラゴス（サンパウロGP）ほどの力はもうない」と述べた。オランダ『De Telegraaf』、ドイツ『Sport1』などがその言葉を伝えた。

「ハミルトンのエンジンはすでに400キロ以上走行している。確かにフレッシュな状態では速かったが、メルセデスのエンジンは劣化も激しい。次のレースでは力が落ちているだろう」

「我々レッドブルは今季、市街地サーキットとの相性が良かった。それだけにジェッダも味方になってくれると期待しているよ。フェルスタッペンはモナコで勝ったし、バクー（アゼルバイジャンGP）ではタイヤバーストでリタイアとなったが、それまでは明確なアドバンテージがあった。きっと再び違いを生み出せると信じている」

マルコ氏は「メルセデスを上回ってシーズンを終えたい。（ピエール）ガスリーがほとんどレッドブルと同等の位置で予選を通過するから、彼の活躍にも期待している。我々レッドブルグループはすべてのパフォーマンスを発揮する必要がある」と発言。同グループであるアルファタウリの援護射撃にも期待を寄せた。

メルセデスのリアウイングには可変するシステムが用いられているのではないかとの見方もあったが、マルコ氏は「カタールGPのときはハミルトンのストレートスピードがそこまで速くなかった。これはFIAが厳格なテストを行うことから、メルセデスが可変リアウイングを使用しなくなったためだ」との見解を示した。

サウジアラビアGPの舞台ジェッダは超高速市街地コースであり、メルセデスが優位ではないかと見る向きもある。レッドブル勢はジェッダでライバルを上回ることができるのか。

ランオフエリアがほとんどなく、壁が間近にあるサーキットであることから、クラッシュ＆セーフティーカー出動という波乱の展開も予想される。次戦の結果次第ではフェルスタッペンが最終戦を残して初戴冠を決める、というシナリオもあり得るだけに、第21戦サウジアラビアGPは見逃せないレースとなりそうだ。

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