ラルフ・シューマッハ氏「マゼピンは圧倒されている」甥ミックに遠く及ばないとの見解｜F1

元F1ドライバーのラルフ・シューマッハ氏が、ハースF1チームのレギュラードライバーである甥ミック、そして僚友ニキータ・マゼピンについて言及している。

ハースは現在、10チーム中最も苦戦している状況で、15戦まで戦って手にしたポイントはゼロ。テールエンダーでの戦いを余儀なくされる中、ミックとマゼピンは同僚であるにもかかわらず、今季はトラック上において何度も競い合い、あわや両者リタイアの場面も散見された。

ラルフ氏はミックとマゼピンについて、2人には力の差があると主張した。ドイツ『Sport1』に対して語っている。

「以前よりも関係性は良くなっているかもしれない。ただ、マゼピンの我の強さは相変わらずだ。自分はミックよりも優れていると信じていて、自身への批判は間違いだと考えているようだ。だが私が思うに、マゼピンはまだ（ミックに）圧倒されている状況だね」

「F2でマゼピンはマシンを操れることを証明したかもしれないが、そのアプローチはF1で通用しているとは言い難いね。ハースは今季マシンの問題が多く、上位争いができる力関係ではないが、それは明白だ」

「ミックは常に落ち着いている。エンジニアからの要求を理解し、それに対し真剣に取り組む。開発にもミックは大きく貢献していて、チームの今後について多くの可能性があると明確に語っていた。それは他の多くのドライバーにも共通で言えることだけどね」

ラルフ氏はマゼピンについて「だがマゼピンは常に強引なアプローチをする。彼はF1で成長を見せることができておらず、実際に状況の改善もできていない。そもそもマシンの良さを引き出すことさえできていない」と厳しい言葉で批判を展開した。

ハースはすでに2022年もミックとマゼピンの組み合わせで挑むことを公表している。

ミックはロシアGPでデビュー15戦目にして無念の初リタイアとなった。力の及ばないマシンを駆りながらも安定性を示しており、ソチではピット帰還後もクルーにねぎらいの言葉をかけるなど、周囲をもり立てる姿勢に賛辞の言葉が相次いでいた。

一方でマゼピンは母国GPで自身を抜こうとした角田裕毅に対し、高速区間で危険なブロックを仕掛け、あわやクラッシュというシーンがあった。これはF1レースディレクターのマイケル・マシ氏が「スポーツマンらしくない。危険な行為だ」として、警告を与える状況となっている。

ラルフ・シューマッハ氏にとってミックは実の甥であり、贔屓目に見ている部分もあるかもしれない。だが、マゼピンについて厳しい言葉で糾弾するほど、ハースの両ドライバーの間にはF1レーサーとしての資質に大きな差があるとの認識している模様だ。

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