アルファタウリ幹部「強みは一発の速さ」角田裕毅への期待を口に「ユウキをガスリーのレベルまで引き上げたい」｜F1

アルファタウリの角田裕毅について、チーム関係者が言及している。

2021年シーズン、アルファタウリからF1デビューを果たした角田裕毅。デビュー戦のバーレーンGPではF1初戦から9位入賞を果たすも、その後はなかなか結果を残せず苦しい展開が続いた。

僚友ピエール・ガスリーが明確なアドバンテージを見せる一方、ルーキー角田は徐々に順応性を示し、オランダGP終了後の2021年9月7日にアルファタウリは、2022年もガスリー＆角田の組み合わせで挑むと正式発表した。

アルファタウリのチーフレースエンジニア、ジョナサン・エドルズ氏が角田について自らの見識を示している。『DAZN』の『THE BIRTH OF AN F1 DRIVER』で語った。

「ユウキの強みは一発の速さ。でも、レースペースや戦略面でより良い改善が必要だし、タイヤマネージメントでももっと学ぶ必要がある。毎戦ポイントを獲得できるよう、ユウキには成長していってもらいたい」

ドライバーの仕事ぶりを間近に見ているエンジニアとして「抜群のレースと期待外れのレースの波が大きい」と改善点を指摘しつつ「（ガスリーと）経験の差があるにしても、ユウキをガスリーのレベルまで引き上げたい」と続け、角田のさらなる成長に期待を寄せている。

角田の担当エンジニア、マッティア・スピニ氏は「シーズン序盤は無線でも感情的になりがちだった。でもその後は落ち着いた様子で大切な情報を伝えている。ユウキは目標に向かって着実に成長していると感じるよ」と語り、シーズン途中から角田が目に見えて前進したと強調した。

角田を支えるパフォーマンスコーチ、ノエル・キャロル氏も「ユウキはチームのみんなと打ち解けることで、本来の自分を出せるようになった。冗談も飛び交うようになるほどリラックスして、ガレージも和やかな雰囲気になった。シーズンが進むにつれ、周囲との関係が良くなっていったんだよ」と証言している。

デビューシーズンの前半戦は不用意なミスからクラッシュする場面がクローズアップされ、苦しい状況が続いた角田。それでもシーズン終盤戦に入ると存在感を示し、第22戦アブダビGPでは、FP1～3、予選Q1、Q2と全セッションでガスリーよりも速いペースで周回。決勝ではキャリア最高位となる4位フィニッシュを果たしている。

エースのガスリーは2021年、15度の入賞で110ポイントを稼いだ一方、角田は32ポイントの総合14位でデビューシーズンを終えた。

F1で2シーズン目となる2022年、角田にとっては速さを示しつつ、ガスリーと同様に安定したレース運び、及び着実にポイントを稼いでいく堅実性も求められることとなる。エドルズ氏が語ったとおり、ガスリーのレベルまでいかに近づけるかが、今季角田にとっての大きな目標となりそうだ。

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