角田裕毅「このコースが本当に好き！」カナダGPのトラックがお気に入り…チームエンジニアはグリッド降格を想定して「ユウキはロングラン主体だった」｜F1

2022年第9戦カナダGPのフリー走行2回目終了後、アルファタウリの角田裕毅がコメントを発している。

現地ジル・ヴィルヌーヴ・サーキットは3年ぶりのF1初開催ということもあり、角田にとっては初走行のトラックとなる。本人としてはカナダ入国が初めてでありながら、レース前には「F1のゲームでこのコースをよく選んでいた」と、同トラックに親しみがあったことを明かしていた。

だが17日当日、アルファタウリは角田裕毅のマシンについて、パワーユニットのICE、ターボチャージャー、MGU-H、MGU-Kなどを交換したと公表。これで角田はグリッド降格が決まり、後方からのスタートを余儀なくされることになった。

金曜のセッションを終え、角田は「ここ、カナダで走るのは初めてですが、とても楽しかった。本当に楽しかった。このコースが本当に好きだとしか言いようがない」と語っている。チーム公式メディアがその言葉を伝えた。

「FP1では、トラックに出てわずか3～4周ですぐにペースを上げることができたので、とてもポジティブでした。路面はややでこぼこですがかなりテクニカルな側面もあるので、引き続きFPセッションでペースを上げ、このコースについてもっと学ぶ必要があります」

角田はグリッド降格が決まっていることもあり「今週末（PU交換により）ペナルティが課せられるため、日曜日のレースを想定してロングランのプログラムを行った。良いペースのバランスを見つけ、前進できることを願っています」と発言。後方からの巻き返しに向けて意欲を示した。

アルファタウリのチーフレースエンジニア、ジョナサン・エドルズ氏は「数年ぶりにここモントリオールに戻ってきた。とても素晴らしいコースであり、多くのサプライズが生まれるかもしれない要素を多く含んでいる」との印象を口にしている。

「木曜日にはとてつもない豪雨で水浸しになった。金曜はドライになり、そこから路面状況は一気に良化していった。我々アルファタウリは多くのメカニカルアイテム、エアロテストアイテムを使用し、ピエール（ガスリー）とユウキ、どちらのマシンにもさまざまな広範囲のテストを行った」

「ストリートトラックであるため、FP1ではグリップがかなり低く、バランスを探るのがかなり難しい状況だった。そこで収集したデータを踏まえて、FP2ではいくつかの合理的な変更を加えた。それでパッケージは明らかに改善の傾向が見られた」

「日曜日は後方のグリッドからスタートすることが決まっていることもあり、ユウキはロングラン主体のプログラムを行った。彼はショートランのタイムこそ良くなかったかもしれないが、それは内容が伴うものではない。一方でピエールのペース（FP2で6番手）は、マシンのパフォーマンスをよりよく表していると思う」

PUの交換により、後方グリッドからのスタートが決まっている角田。ロングランでのペースを探った一方、僚友ガスリーがFP2で6番手タイムをマークしているように、カナダGPの舞台モントリオールでアルファタウリのAT03は競争力のあるところを示している。

FP3と予選までにアルファタウリはどうマシンバランスを調整してくるのだろうか。後方スタートの確定している角田は、予選で僚友のアシストに徹することとなるのか、そして決勝ではどのようにして巻き返すのか、注目したい。

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