2021年のF1第18戦メキシコGP、予選Q3におけるラストアタック、角田裕毅&セルジオ・ペレスの状況について、レーシングドライバーの中野信治氏、松下信治氏が自身の見解を示している。『WEDNESDAY F1 TIME #34』で語った。
メキシコGPでは予選Q3終盤のワンシーンが話題に。角田はパワーユニット交換によりグリッド降格が決定している中、予選Q1を危なげなく突破すると、Q2では最初のアタックでソフトタイヤながら全体3番手タイムを出し、早々にQ3進出をほぼ確実なものとした。
Q2のラストアタックで角田は僚友ピエール・ガスリーの前方でスリップストリームを創出してアシスト。Q3でも角田はガスリーのけん引役を務め、チームのために尽力した。
Q3終盤に角田はピットへと戻る途中、後方から迫ってきたアタックラップ中のペレスを避けるため、一時的にコース外に。するとペレスもレースラインから外れ、ペレスのアタックは失敗。さらにその後方からきたマックス・フェルスタッペンもアクセルを緩める事態に。レッドブル勢は最後にベストラップを刻むことができず、3&4番手で予選を終える形となった。
レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は予選終了後、角田を名指しにして批判。だが結果としてこの一件はアタック妨害として審議の対象にはならず。レッドブルのアドバイザー、ヘルムート・マルコ氏と角田の間で話し合いの場が持たれ、角田は「君は何も悪くない」と重鎮マルコ氏から伝えられたという。
このワンシーンについて松下氏は「これは邪魔されたほう(ペレス)からしたらオイ!ってなるし、裕毅の立場からすればちゃんと避けてわざわざコースアウトもして、これ以上できることはないよって。彼も(SNSで)言ってましたよね。“Nothing I can do more”って。本当にそのとおりで。しょうがないんじゃないかなと思います」と語った。
中野氏も「実際のところは(当人しか)わからないんですけど」と前置きしながら次のような見解を示している。
「誤解も何もなくて、それぞれがそれぞれの立場でものを言っていただけで。事実はどうなのかとなった場合、ペレスが直後にコメントしていた言葉として“直後についてダウンフォースを失った”と言っていたけど、映像を見ればそんなことは関係ないとわかるわけで。だいぶ距離がありましたし」
「実際に(角田が視界に入り)まったく気にならなかったかと言ったら、ペレスも気になったと思うんですよ。裕毅が避けてくれたけれども、避けることによって砂埃が上がったり。そこそこ近くにいたんで目には入ってきますよね」
「まあまあの高速コーナーに入っていくところで、向こうのほうに意識がいってしまって、映像を見ていると左側に縁石と白線があるんですけども、そこにペレスのリアタイヤが乗っているんです。最大のグリップを得ないといけないところで、(グリップの)低いところに乗っかってて、後ろがすべった感じになっていた。意識がいっていたからなのか、単にドライバーのミスなのか」
「ギリギリの状況のときって、ほんのちょっとした何かで意識がどこか飛んでしまうところがあって。そういった意味では気になってペレスが“わっ”となるのもわかるし。チーム(レッドブル)側として結果、メルセデスにフロントローを取られたので、言い訳じゃないけど、ドライバーを守るという意味でもクリスチャン(ホーナー代表)がああいった言葉を発したということもわかる」
中野氏の言葉を受け、松下氏も「まったくそのとおりだと思います。どっちも言いたいことを言っているだけで、実際に起ったことはレーシングアクシデントと同じ」と賛同している。
メキシコGPは結果として予選3&4番手スタートのレッドブルが1-3フィニッシュとなり、コンストラクターズ争いでレッドブルは首位メルセデスとのポイント差を1点まで詰めた。一方で決勝17番手スタートの角田はオープニングラップのターン1~2において、バルテリ・ボッタスのスピンから派生した混乱に巻き込まれ、リタイアを余儀なくされている。
メキシコGPのFP1~予選セッションでは抜群の存在感を示しながら、予選Q3では意図しない形でクローズアップされた角田。第19戦サンパウロGPではスプリント予選レースもある中、初コースのインテルラゴスで本領を発揮できるのか、注目される。
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チーム・ドライバー
日程・番組表
レース | フリー走行・予選 | 決勝 | |
---|---|---|---|
第1戦 | バーレーンGP | 3月26日(金) ~27日(土) | 3月28日(日) |
第2戦 | エミリア・ロマーニャGP | 4月16日(金) ~17日(土) | 4月18日(日) |
第3戦 | ポルトガルGP | 4月30日(金) ~5月1日(土) | 5月2日(日) |
第4戦 | スペインGP | 5月7日(金) ~ 8日(土) | 5月9日(日) |
第5戦 | モナコGP | 5月20日(木) ~22日(土) | 5月23日(日) |
第6戦 | アゼルバイジャンGP | 6月4日(金) ~5日(土) | 6月6日(日) |
第7戦 | フランスGP | 6月18日(金) ~ 19日(土) | 6月20日(日) |
第8戦 | シュタイアーマルクGP | 6月25日(金) ~26日(土) | 6月27日(日) |
第9戦 | オーストリアGP | 7月2日(金) ~ 3日(土) | 7月4日(日) |
第10戦 | イギリスGP | 7月16日(金) ~ 17日(土) | 7月18日(日) |
第11戦 | ハンガリーGP | 7月30日(金) ~31日(土) | 8月1日(日) |
第12戦 | ベルギーGP | 8月27日(金) ~28日(土) | 8月29日(日) |
第13戦 | オランダGP | 9月3日(金) ~ 4日(土) | 9月5日(日) |
第14戦 | イタリアGP | 9月10日(金) ~ 11日(土) | 9月12日(日) |
第15戦 | ロシアGP | 9月24日(金) ~25日(土) | 9月26日(日) |
第16戦 | トルコGP | 10月8日(金) ~ 9日(土) | 10月10日(日) |
第17戦 | アメリカGP | 10月22日(金) ~ 23日(土) | 10月24日(日) |
第18戦 | メキシコGP | 11月5日(金) ~ 6日(土) | 11月7日(日) |
第19戦 | サンパウロGP | 11月12日(金) ~ 13日(土) | 11月14日(日) |
第20戦 | カタールGP | 11月19日(金) ~ 20日(土) | 11月21日(日) |
第21戦 | サウジアラビアGP | 12月3日(金) ~ 4日(土) | 12月5日(日) |
第22戦 | アブダビGP | 12月10日(金) ~ 11日(土) | 12月12日(日) |