2021年のF1最終戦、第22戦アブダビGPは58周目のファイナルラップで逆転トップに立ったマックス・フェルスタッペンが、シーズン10勝目をマーク。ルイス・ハミルトンとの最終戦直接対決を制し、初のドライバーズタイトルを手にした。
このレースではレッドブルのセルジオ・ペレスがフェルスタッペンの援護射撃を行い、その仕事ぶりは大いに脚光を浴びた。
メキシコ人ドライバーはソフトタイヤで第1スティントをロングラン。20周~21周目にかけ、迫ってきた2番手ハミルトンとの激しいバトルを展開した。ハミルトンのレースペースを遅らせたことにより、後方から追い上げるフェルスタッペンとハミルトンの差は8秒から1.5秒まで詰まった。
ペレスは21周目の最後、フェルスタッペンに2番手の座を譲ってピットイン。ハードタイヤの第2スティントへと入った。
終盤の53周目、ニコラス・ラティフィのクラッシュによってセーフティーカー導入となり、3番手走行中のペレスはすぐさまソフトタイヤへとスイッチ。だがチームはその翌周、ペレスにリタイアのためピットへと戻るように指示。本人は無線で「本当にリタイアするの?」と確認していた。
この状況について、モータースポーツジャーナリストの小倉茂徳氏と『motorsport.com』の田中健一氏が『F1 LAB』内において、水面下でどのような事が起こっていたのか解説している。
小倉氏「シーズン最後のレースで、かなり使い込んだパワーユニットだった。あれだけガンガンやっちゃうとゴールまで持つの?と思って見ていたんです」
田中氏「やはりデータになにか異常があったということで、セーフティーカー中にリタイアをする。これ、もし(リタイアせず)コース上で止まってしまったらダメだから、ということですよね?」
小倉氏は「セーフティーカーが伸びてしまいますし、ましてや(エンジン)ブローになってコース上に(オイルなどを)垂れ流してしまうとそのまま(セーフティーカーで)ゴールになってしまう」と発言。レッドブル&ホンダにとって、やむ無しのリタイアだったと説いている。
レース中の時点でその真相は明確になっていなかったが、ホンダの田辺豊治テクニカルディレクターはレース後「(ペレスの)パワーユニットに異常が見られた」と明かしていたという。
2021年の最終レース、アブダビGPでは予選及び決勝と、フェルスタッペンの援護射撃に徹したペレス。結果的にハミルトンとのバトルでパワーユニットに大きな負担をかけたことから、エンジンに異変が起こっていた模様だ。
セーフティーカー中の終盤に3位のポジションを捨て、リタイアを選択した背景には、フェルスタッペン逆転勝利の可能性を少しでも残すため、チームとしては苦渋の決断を下したという真相があったようだ。
また、3位走行中のペレスがリタイアしたことに伴い、6位走行中の角田は5位に浮上。セーフティーカー明けのファイナルラップ、ターン6ではハードタイヤでロングランしていたバルテリ・ボッタスを抜いて角田は4位にポジションを上げた。今季ルーキーイヤーの日本人ドライバーは、キャリアハイとなる4位でアブダビGPを終えている。
ペレスは結果としてアブダビGPでリタイア(完走扱い)&ノーポイントに終わったものの、その献身性によって僚友フェルスタッペンは初のドライバーズタイトルを手にした形に。
同レースの21周目、ハミルトンを抑えるという大仕事をやってのけたペレスについて、フェルスタッペンはチーム無線で「チェコ(ペレスの愛称)はレジェンドだ」と語った。メキシコ人ドライバーはホンダパワーユニットF1最後の戦いで、後世まで語り継がれる伝説を残したと言えるのかもしれない。
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チーム・ドライバー
日程・番組表
レース | フリー走行・予選 | 決勝 | |
---|---|---|---|
第1戦 | バーレーンGP | 3月26日(金) ~27日(土) | 3月28日(日) |
第2戦 | エミリア・ロマーニャGP | 4月16日(金) ~17日(土) | 4月18日(日) |
第3戦 | ポルトガルGP | 4月30日(金) ~5月1日(土) | 5月2日(日) |
第4戦 | スペインGP | 5月7日(金) ~ 8日(土) | 5月9日(日) |
第5戦 | モナコGP | 5月20日(木) ~22日(土) | 5月23日(日) |
第6戦 | アゼルバイジャンGP | 6月4日(金) ~5日(土) | 6月6日(日) |
第7戦 | フランスGP | 6月18日(金) ~ 19日(土) | 6月20日(日) |
第8戦 | シュタイアーマルクGP | 6月25日(金) ~26日(土) | 6月27日(日) |
第9戦 | オーストリアGP | 7月2日(金) ~ 3日(土) | 7月4日(日) |
第10戦 | イギリスGP | 7月16日(金) ~ 17日(土) | 7月18日(日) |
第11戦 | ハンガリーGP | 7月30日(金) ~31日(土) | 8月1日(日) |
第12戦 | ベルギーGP | 8月27日(金) ~28日(土) | 8月29日(日) |
第13戦 | オランダGP | 9月3日(金) ~ 4日(土) | 9月5日(日) |
第14戦 | イタリアGP | 9月10日(金) ~ 11日(土) | 9月12日(日) |
第15戦 | ロシアGP | 9月24日(金) ~25日(土) | 9月26日(日) |
第16戦 | トルコGP | 10月8日(金) ~ 9日(土) | 10月10日(日) |
第17戦 | アメリカGP | 10月22日(金) ~ 23日(土) | 10月24日(日) |
第18戦 | メキシコGP | 11月5日(金) ~ 6日(土) | 11月7日(日) |
第19戦 | サンパウロGP | 11月12日(金) ~ 13日(土) | 11月14日(日) |
第20戦 | カタールGP | 11月19日(金) ~ 20日(土) | 11月21日(日) |
第21戦 | サウジアラビアGP | 12月3日(金) ~ 4日(土) | 12月5日(日) |
第22戦 | アブダビGP | 12月10日(金) ~ 11日(土) | 12月12日(日) |