ニコ・ロズベルグ氏「次戦も勝つことができないだろう」元同僚ハミルトンを憂慮…9戦連続入賞ラッセルについては「驚異的」と称賛｜F1

2016年のワールドチャンピオンであるニコ・ロズベルグ氏が、古巣メルセデスの現状について自身の見解を示している。

今季のメルセデスはルイス・ハミルトン＆新加入ジョージ・ラッセルのドライバーセットとなり、ハミルトンはバーレーンGPとカナダGPで2度表彰台に上がったものの、ポーパシングの問題に苦しむ場面もあり、なかなか本領を発揮できずにいる。

一方でラッセルはメルセデスで安定した力を示し、開幕戦から第9戦に到るまで全レースで5位以上のフィニッシュ。そのうち3度表彰台に上がり、第9戦終了時点で111ポイントを手にした。ハミルトンの獲得ポイントは77であり、同胞の先輩を大きく上回る活躍を見せている。

2010年から2016年までメルセデスのレギュラードライバーを務め、2013年からはハミルトンとコンビを組んだロズベルグ氏は『Sky Sports』に対して「今季のジョージはすごいと思う。ルイスはチームメートに負けることをとにかく嫌う。そんな中でも安定して結果を残している」と後輩ラッセルを手放しで称賛している。

「本当にジョージは驚異的だと思うね。今季のマシンをドライビングするのがどれほど難しいことか。そのうえ目立ったミスもなく、一貫してうまく乗りこなしている。できる限りのチャンスを最大限に生かして結果に結びつけている現状は、とても驚くべきことだと思うね」

そしてレッドブル＆フェラーリを追う状況となったメルセデスを、ロズベルグは憂慮していることを明らかにした。次戦、イギリスGPでの勝利も不可能だと断言している。

「メルセデスはレッドブルとフェラーリのパフォーマンスに程遠いね。まだ何マイルも離れているよ」

「次戦？ルイスはイギリスで勝ちたいだろうけど、ここまでの戦いを見る限り、今は問題外だ。まず勝つことはできないだろう」

イギリスGPでハミルトンは過去に2008年、2014年、2015年、2016年、2017年、2019年、2020年、2021年と8度制覇を果たしている。同一グランプリの勝利数8は、ハミルトンのハンガリーGP、ミハエル・シューマッハのフランスGP8度と並んで、歴代最多タイ。ハミルトンにとっては歴代トップの9勝目が懸かるイギリスGPだが、元同僚のロズベルグ氏はメルセデスの現状を踏まえたうえで、ハミルトンの優勝はノーチャンスだと見ている模様だ。

メルセデスは次戦イギリスGPで新たなアップデートを投入するとのうわさもある。ロズベルグ氏が口にしたとおり優勝に絡むことは不可能なのか、それとも劇的な改善が見られて巻き返すことになるのか。ここから続く欧州ラウンドの初戦となる第10戦イギリスGPは要注目だ。

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