「ユウキはガスリーに近づいている」アルファタウリ幹部が2年目角田裕毅の成長に賛辞…若手がF1に順応することの難しさを強調｜F1

アルファタウリのチーム幹部が、2シーズン目を迎えている角田裕毅の成長ぶりについて、ポジティブな見解を示している。

チームの車両責任者、ギヨーム・デソトー氏は「ユウキはピエール（ガスリー）に近いところまで前進している」と角田について語っている。『F1』公式がその言葉を伝えた。

「今の若いドライバーにとって、F1に順応することだけでも難しいんだ。そのうえでチャンピオンシップに挑むことはとてもチャレンジングだと思う」

「テストの機会はほとんどないし、オフ期間もチームとしてはすべきことがたくさんある一方で、ドライバーに時間を割いて学んでもらうことが困難なんだ」

「若手ドライバーがサーキットとマシンの学習を進めることで、ある程度カバーできるようになるんだ。今季のユウキがその状況だね。彼は昨季から多くのことを積み上げてきた。今では一貫性を保っているし、フィードバックの面でも大幅に改善されている。エンジニアもどうすれば彼が速く走れるのかを把握しているし、良い相互関係ができているね」

そのうえで「ユウキはピエールに近づいてきている。もちろんピエールもプッシュしている中でのこの状況だ。これはチームにとって、とてもポジティブなことだよ。ユウキが今見せている頑張りには本当に満足している」と続け、2季目に入った角田の戦いぶりに賛辞を贈った。

幹部デソトー氏は今季ここまで浮き沈みのある戦いぶりについて、次のように振り返っている。

「今季は出だしからとても難しい状況となった。クルマのペースからすると、今手にしているポイントは相応だと思っていない。とりわけ序盤の3レースでは度重なる不運もあった。レースでピットストップした後にセーフティーカーが出る状況が頻発したし、それが我々にはプラスとならなかった」

「イモラやマイアミでは完璧とはいかなかったが、力強い週末を過ごすことができたし、ポテンシャルもあった。バルセロナではチャレンジの場面もあった。路面温度が高い状況の場合、我々のパッケージにはあまり適していないことが明確化している。その点は改善する必要があるね」

「モナコ以来、アルファタウリのマシンは低速コーナーで優れたパフォーマンスを示した。とても優れたメカニカルグリップを備えているとデータで把握している。マシンパフォーマンスをより上げて、これからの戦いにつなげたい」

昨季の2021年、第9戦を終えた段階でアルファタウリは48ポイントのコンストラクターズ5位だった。今季は27ポイントでコンストラクターズ7位となっており、昨季より苦戦している状況となる。

アルファタウリ2人のポイント獲得は昨季は第9戦終了時点でガスリーが7度の入賞で39ポイント、角田が3度の入賞で9ポイントだった。

だが今季は9レース消化時点でガスリー＆角田ともに3度の入賞となっており、ガスリー16ポイント、角田11ポイントと、角田は昨季の9戦終了時点よりもポイントを稼いでいる状況となっている。

また、アゼルバイジャンGPではリアウイングのDRSフラップ破損で入賞を逃したこともあり、アクシデントがなければ角田はもっとポイントを稼いでいたのではないかとの見方もある。

第9戦カナダGPではピットアウト後のミスでリタイアとなった角田。第10戦イギリスGPからしっかりと巻き返すことができるのか、幹部デソトー氏が語ったように、日本人ドライバーは2シーズン目の成長が確かなものであると、トラック上で示したいところだ。

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