アルファタウリの角田裕毅が、第10戦イギリスGPを終え、コメントを発している。
角田は13番グリッドからスタートするも、蹴り出しが悪く順位を落とす。するとターン1でピエール・ガスリーと接触したジョージ・ラッセルがコントロールを失い、チョウ・グァンユに激突。チョウはそのまま強く押し出され、マシンがひっくり返った状態でタイヤバリアを超えてフェンスに激突した。
後方ではセバスチャン・ベッテルがアレクサンダー・アルボンに追突し、スピンしたアルボンにエステバン・オコンと角田が巻き込まれ、角田はマシンのフロント部分が大きく破損した。これでレッドフラッグとなり、50分ほどの中断を経てレースはスタンディングスタートで再スタートの裁定となった。
この後、マシンを修復した角田は11番グリッドからレースを開始し、再スタートでは順位を上げることに成功。7番手ガスリー、8番手角田となるも、ガスリーはウェットのマシンセットだったこともあり、ドライセットの角田に比べてペースが上がらず。
すると11/52周目、その前から角田はガスリーを抜こうとして一度順位が入れ替わり、ターン3で両者接触。アルファタウリ勢は同士討ちで順位を下げることになってしまった。
角田はそのまま走り続けるもペースが上がらず14台完走中の14位。また、ガスリーとの接触については角田がインシデントを引き起こしたとして、5秒のタイムペナルティが課された。
一方でガスリーはレース中盤にオレンジボウル(ピットイン&マシン修復)の裁定が下され、マシンが要修復の状況に。結果としてレース続行を断念し、リタイアを選択した。
レース終了後、角田は「本当に大変な一日になった」と述べ、チーム全体で不本意な結果に終わったイギリスGPの内容を悔やんだ。チーム公式メディアがその言葉を伝えている。
「レース開始時の衝突は避けることができず、他のマシン(アルボン)が横から飛び出してきて自分としてはどうしようもなかった。フロントウイングが損傷しただけでピットに戻れたことは幸いだったと思う。赤旗になったこともあり、レースを続けることができた」
僚友ガスリーとのアクシデントは痛恨の極みになったと口にしている。
「ピエールとも後でその状況についていろいろ話し合った。彼を抜くタイミングは別の機会でもあったはず。でも自分としてはコーナースピードがあったし、オーバーテイクできると認識していた。ピエールがドアを閉めるとは思っていなかったのもありますが、これは自分の誤りだった」
「何より、チームに申し訳なく思っている。結果としてマシンにダメージを負い、ドライビングがこれで難しくなった。残りのレースはとても困難なものになってしまった」
角田は自身のSNSでも「まずはレースでチョウとアレックス(アルボン)が無事で良かった。そしてピエールに、チーム、ファクトリーのみんなに対して本当に申し訳ないと思っている。完全に自分のミスでした。次のオーストリアに向けて、強くなって戻れるように努めたい」とメッセージを発している。
僚友とまさかの接触について、ガスリーは次のようなメッセージを発している。
「とても困難なウィークエンドとなりそうな感じだったけど、決勝では大きなチャンスが生まれた。実際に7番手で走るチャンスがあったわけだし、素晴らしいポジションだった」
「でもユウキとの接触でリアウイングが破損したこともあり、リタイアを余儀なくされた。このような難しいシーズンではポイントを手にする機会がとにかく貴重だ。不必要な事故だったと思っているし、この結果にはがっかりしたよ。ただ、レースとしてはチョウが大事に至らず無事だと聞いて安心したよ。それが何より重要なことだ」
そしてチームのテクニカルディレクターであるジョディ・エギントン氏も、角田とガスリーの接触について大きな悔みになっていると述べた。
「チームとドライバーが今あるパッケージの中で最大限のものを引き出し、ポイントを狙う状況にあった。チームみんなが一丸となって頑張った週末に、両方のクルマがポイントフィニッシュを捨てたことはとてもフラストレーションの溜まる結果となってしまった」
「チームメート同士の接触は決して良くないこと。実際に両方のマシンが大きなダメージを受け、結果的に1台がリタイアせざるを得なかった。本来なら避けるべき事案であって、ユウキが見せた動きは最善の選択肢ではなかったし、回避する必要があった」
「チームとしてはこのケースについてしっかり議論し、反省を生かしたうえで次のレースに向けて照準を合わせたい。そしてチームとしてオーストリアで何ができるのか準備を進めて、全力を尽くす」
結果として角田とガスリーの接触はチームにとって不本意な結果であり、ポイント圏内の走行で大きなチャンスを逸する状況となってしまった。
次戦は2週連続開催でオーストリアのレッドブルリンクへと向かう。角田は今回の失敗について僚友やチームとしっかり話し合い、今後のプラスへと変えていくことがマストとなる。
そういった意味でも、すぐ後に控えた第11戦オーストリアGPまでにどう立て直すのか。改めてメンタル面含め、角田にとっては成長が試される状況となっている。
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チーム・ドライバー
日程・番組表
レース | フリー走行・予選 | 決勝 | |
---|---|---|---|
第1戦 | バーレーンGP | 3月18日(金) ~19日(土) | 3月20日(日) |
第2戦 | サウジアラビアGP | 3月25日(金) ~26日(土) | 3月27日(日) |
第3戦 | オーストラリアGP | 4月8日(金) ~4月9日(土) | 4月10日(日) |
第4戦 | エミリア・ロマーニャGP | 4月22日(金) ~ 23日(土) | 4月24日(日) |
第5戦 | マイアミGP | 5月6日(木) ~7日(土) | 5月8日(日) |
第6戦 | スペインGP | 5月20日(金) ~21日(土) | 5月22日(日) |
第7戦 | モナコGP | 5月27日(金) ~ 28日(土) | 5月29日(日) |
第8戦 | アゼルバイジャンGP | 6月10日(金) ~11日(土) | 6月12日(日) |
第9戦 | カナダGP | 6月17日(金) ~ 18日(土) | 6月19日(日) |
第10戦 | イギリスGP | 7月1日(金) ~ 2日(土) | 7月3日(日) |
第11戦 | オーストリアGP | 7月8日(金) ~9日(土) | 7月10日(日) |
第12戦 | フランスGP | 7月22日(金) ~23日(土) | 7月24日(日) |
第13戦 | ハンガリーGP | 7月29日(金) ~ 30日(土) | 7月31日(日) |
第14戦 | ベルギーGP | 8月26日(金) ~ 27日(土) | 8月28日(日) |
第15戦 | オランダGP | 9月2日(金) ~3日(土) | 9月4日(日) |
第16戦 | イタリアGP | 9月9日(金) ~ 10日(土) | 9月11日(日) |
第17戦 | シンガポールGP | 9月30日(金) ~10月 1日(土) | 10月2日(日) |
第18戦 | 日本GP | 10月7日(金) ~ 8日(土) | 10月9日(日) |
第19戦 | アメリカGP | 10月21日(金) ~ 22日(土) | 10月23日(日) |
第20戦 | メキシコGP | 10月28日(金) ~ 29日(土) | 10月30日(日) |
第21戦 | サンパウロGP | 11月11日(金) ~ 12日(土) | 11月13日(日) |
第22戦 | アブダビGP | 11月18日(金) ~ 19日(土) | 11月20日(日) |