今季F2でルーキーイヤーながら奮闘を見せている岩佐歩夢が、第10ラウンドのハンガリーを終え、現状について語っている。
岩佐は『DAZN』の『WEDNESDAY F1 TIME #21』にリモートインタビューで出演。岩佐にとっての師である中野信治氏、番組MCのサッシャ氏がインタビュアーを行った。
ハンガロリンク予選で岩佐はF2での初ポールポジションを獲得。2番手マーカス・アームストロングに0.381秒突き放しての圧倒的な内容だった。岩佐は「フィニッシュラインを超えた時は“決まったな”というのがあった」と抜群の手応えがあったと振り返っている。
「(ピットに)帰ってきてみんなが喜んでいて。僕もすごく喜んだんですけど、一人のエンジニアが無線を使わずにヘルメット越しに“コンマ4秒だよ”という話をしてきて。その時に僕は最初4/100秒(0.04秒)かと思って。ビックリした予選になった」
「このハンガリーに向けて、曲がらないとダメだという先入観があったので、フリープラクティスから乗りこなしてタイムを出すということをやっていた。でもデータを見て、バランスが数字で出るんですけど“なんだこの数字は”と驚いているぐらいのバランスになっていた」
「でも結局予選ではあの大差でポールを取れているので。それは新たな発見で、今後につながる1セッションでした」
だが岩佐はレース2でポールスタートながら、スタートで2つポジションを落とし、3番手でレースを進めることに。結果としてテオ・プルシェールに先行を許し、エンツォ・フィッティパルディにもピット戦略で前に割って入られ、レース2は3位で終えることになってしまった。
「クルマに乗り込むまでが一番緊張していたんですけど、乗り込んでフォーメーションラップが始まって、というところからは自然と緊張感がなくなった。スタート自体は大きな緊張がなかったんですけど、スタートのクラッチアップでの設定だったり、クラッチリリースのスタートだったりというところでホイルスピンをさせてしまった。(スタートで)遅れてトップに立てなかったのが一番の大きな失敗だったかな、と思います」
岩佐は悔しさがあったことを認めつつ、中野氏が「レースは見せ場も作っていたけど、プルシェールのペースと比べてどうだった?」と尋ねると、冷静に返答している。
「確かにレースペースは厳しかったんですけど、レースが終わってから表彰台までの時間やプレスカンファレンスの時に、雑談でいろいろ話したんです。するとプルシェールもフィッティパルディも全く違うセットアップの方向性だった」
「速く走らせるためのセットアップではなく、タイヤを守るためのセットアップに持っていった感じで。かなり詳しいことまで聞けたので、ちゃんと今後に活かせるかな、と。良いヒントがもらえました」
とはいえ、改めて3位という結果に「正直、かなり悔しかったですね」と、率直な気持ちも吐露している。
「チームも悔しがっていましたけど、僕のほうがかなり悔しかったんで。スタッフが僕の顔を見て“3位だよ。フィーチャーレースで3位に入り、ポイントを取れたんだから俺たちは強いんだよ”と言ってくれた。そう言われた時に、確かに今思えばフィーチャーレースで3位って、これまでだったら大喜びしていたんじゃないかと思えたんで」
「そう考えると今、自分とチームのポテンシャルは3位で満足のいかないポジションになってきたと思えるので、そこは本当にポジティブなことだと思う」
すると中野氏は「3位が嬉しいと感じるか、悔しいと感じるかは雲泥の差。歩夢がメンタルの部分と、チームの能力も含めて、違うステージにいるという表れだと思う。この悔しさだったり、今いるポジティブな環境が良い方向につながってほしいと思うけど……。見えてきているよね?」と教え子の成長を喜びつつ、本人の手応えを探った。岩佐は次のように即答し、終盤戦に向けて意欲を示している。
「もちろんクルマのセットだったり、自分のドライビングだったり、根本的なことはそうなんですけど、完璧にどれだけ近づける改善ができるか、チームとしてどれだけ全力を尽くせるかというところが、結果につながってくるのは目に見えてきている」
「終盤戦に向けて、しっかりと勝ちを積み上げられるよう準備を進めていきたい」
岩佐はハンガリーのレース2で17ポイントを獲得し、今季のポイント数を90に伸ばした。F2ではルーキーながら、これでF2総合7位に浮上。4位のフィッティパルディとは10ポイント差で、1ラウンドのレース結果次第では大きく順位をジャンプアップできる状況でもある。
今季は第9ラウンドのポール・リカール、レース2でF2初勝利をマーク。その次のハンガリーでは圧巻のアタックラップを見せ、ポールポジションを獲得するなど、岩佐はF2においても存在感を見せている。
今季残るラウンドはベルギー、オランダ、イタリア、アブダビとなっており、サマーブレイク明けの3連戦を戦ったあと、中2カ月で最終ラウンドのヤス・マリーナに挑む。
直近のレースで大きな手応えをつかんだ岩佐は、ここからさらに総合順位を上げることができるのか、サマーブレイク明けもF2は見逃せないレースが続くことになる。
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チーム・ドライバー
日程・番組表
レース | フリー走行・予選 | 決勝 | |
---|---|---|---|
第1戦 | バーレーンGP | 3月18日(金) ~19日(土) | 3月20日(日) |
第2戦 | サウジアラビアGP | 3月25日(金) ~26日(土) | 3月27日(日) |
第3戦 | オーストラリアGP | 4月8日(金) ~4月9日(土) | 4月10日(日) |
第4戦 | エミリア・ロマーニャGP | 4月22日(金) ~ 23日(土) | 4月24日(日) |
第5戦 | マイアミGP | 5月6日(木) ~7日(土) | 5月8日(日) |
第6戦 | スペインGP | 5月20日(金) ~21日(土) | 5月22日(日) |
第7戦 | モナコGP | 5月27日(金) ~ 28日(土) | 5月29日(日) |
第8戦 | アゼルバイジャンGP | 6月10日(金) ~11日(土) | 6月12日(日) |
第9戦 | カナダGP | 6月17日(金) ~ 18日(土) | 6月19日(日) |
第10戦 | イギリスGP | 7月1日(金) ~ 2日(土) | 7月3日(日) |
第11戦 | オーストリアGP | 7月8日(金) ~9日(土) | 7月10日(日) |
第12戦 | フランスGP | 7月22日(金) ~23日(土) | 7月24日(日) |
第13戦 | ハンガリーGP | 7月29日(金) ~ 30日(土) | 7月31日(日) |
第14戦 | ベルギーGP | 8月26日(金) ~ 27日(土) | 8月28日(日) |
第15戦 | オランダGP | 9月2日(金) ~3日(土) | 9月4日(日) |
第16戦 | イタリアGP | 9月9日(金) ~ 10日(土) | 9月11日(日) |
第17戦 | シンガポールGP | 9月30日(金) ~10月 1日(土) | 10月2日(日) |
第18戦 | 日本GP | 10月7日(金) ~ 8日(土) | 10月9日(日) |
第19戦 | アメリカGP | 10月21日(金) ~ 22日(土) | 10月23日(日) |
第20戦 | メキシコGP | 10月28日(金) ~ 29日(土) | 10月30日(日) |
第21戦 | サンパウロGP | 11月11日(金) ~ 12日(土) | 11月13日(日) |
第22戦 | アブダビGP | 11月18日(金) ~ 19日(土) | 11月20日(日) |