アルファタウリのトスト代表「ユウキは確かな進歩を見せている」3季目を目指す角田裕毅に求めることとは？｜F1

アルファタウリのフランツ・トスト代表が、角田裕毅の戦いぶりについて言及している。

2022年のアルファタウリは第13戦を終えてコンストラクターズ8位と、総合6位だった昨季に比べて苦戦を余儀なくされている。角田本人は序盤6レースで3度の入賞を果たすも、その後直近7レースは入賞なし。角田は11ポイントでドライバーズランキング16位となっている。

13戦を終えて3度の入賞回数は僚友ピエール・ガスリーと同等ながら、アゼルバイジャンGPではリアウイングのフラップ故障により入賞を逃す結果に。イギリスGPではガスリーとの接触を引き起こしてしまい、チャンスを逸している。フランスGPで角田は8番グリッドスタートながら、エステバン・オコンに当てられる形で1周目からポジションを大きく下げ、接触によるダメージによってリタイアを決断するなど、不運に見舞われるレースも散見された。

そんな状況下だが、トスト代表はオランダ『RacingNews365』に対して「ユウキは昨季に比べて確かな進化を見せている」とポジティブな見解を口にした。

「彼はポール・リカール（フランスGP）では素晴らしい周回を見せ、8番グリッドを獲得した。残念ながらレースでは1周目でもらい事故を受け、ピットに戻る必要があった。サイドポッドも大きく破損していたしね」

「おそらく何も問題がなければ、ユウキは7位か8位で入賞していただろうから、本当に残念な結果だった」

「だが、レースとはそういうものだ。シーズン後半に何が起こるのか、引き続き見てみよう」

今季、角田はアルファタウリで2シーズン目を迎えている。若手がF1で力を発揮するためには、まだ時間が必要だとトスト代表は説いている。

「私が思うに、F1でしっかり力を示すためには3年が必要だと思う。なぜなら、若いドライバーにとっては最初のシーズンは何かを成し遂げることさえ難しい」

「そして、ドライバーにとっては常に新しい状況がやってくる。知らないレーストラックで走ることもたくさんあるだろう。そして予選は常に新しいシチュエーションでの冷静な判断が求められる。トラックを知っていても、すべてが同じ状況にはならないからね」

「太陽がどのぐらい出ているか、気温がどれだけ変化しているか、風は走行に影響があるかなど、すべてのことを踏まえて判断する必要がある。そのためにはやはり場数を踏むことが不可欠なんだ」

「2年目に彼はこれらのことを少しずつ身につけていく。そしてそれを深く生かすためには3年目が必要なんだ。3年あれば、ドライバーはどう走るべきか明確なイメージを持つことができる」

一方でトスト氏は、レッドブルのドライバーを統括するヘルムート・マルコ博士が人事の決定権を持っており、角田の来季去就についてはまだ明確なことは言えないとも口にしている。

「最終的にはレッドブルのグループとしての決定となる。もちろんユウキはここからも力を示す必要があるね。1～2年でパフォーマンスを発揮できず、レッドブルから切られるドライバーも過去にいたからね」

2021年よりF1で戦っている角田は、果たして来季もシートを獲得し、F1での3シーズン目突入となるのか。F2ではレッドブル・ジュニアのジェハン・ダルバラ、岩佐歩夢、リアム・ローソン、デニス・ハウガーなどがF1昇格を目指して戦っているところだが、トスト代表は現実的な選択肢があるかどうか問われると、こう返答した。

「まだやるべきレースはたくさんある。それを踏まえて冷静に判断しなければならないから、現時点で明確なことは言えないよ。どうなるか、見てみよう」

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