アルファタウリの角田裕毅が第14戦ベルギーGPを終え、レースを振り返っている。
角田は13番グリッドからスタートするはずだったが、パワーユニットの交換が発生し、グリッドではなくピットスタートとなった。レース直前には僚友ピエール・ガスリーのマシンにも問題が発生し、アルファタウリの2台はそろってピットレーンからレースを開始している。
決勝で角田はハードタイヤを第1スティントに選んでレース中盤まで引っ張り、ミディアムの第2スティントに移行。このときのタイヤ交換ではピットミスもあり、静止時間は9秒に及んでいる。
大きく順位を落としながら角田はタイヤ交換後に中団勢でも上位のレースペースを示し、徐々に入賞圏内へと近づいていく。この後角田は2度目のタイヤ交換を行い、このピットインでも4秒ほど要することになり、15番手でトラックへと戻った。
10番手アレクサンダー・アルボンから続くDRSトレインの最後尾に付けた角田は、14番手からのオーバーテイクが難しい状況ながら、ファイナルラップでアルファロメオのチョウ・グァンユをターン5で抜き、13番手でフィニッシュチェッカーを受けている。一方で僚友ガスリーは9位となり、今季4度目の入賞を果たした。
レース後のチーム無線で角田は多くを語らず、納得がいかないレースだった模様。チーム公式メディアを通じて「ピットストップでかなりの時間を失った」と不満を口にしている。
「ピットレーンからのスタートはいつもながらタフな展開になります。それでも今日はレースペースも良かったし、もっと前に進める良い戦略もあった。でも残念ながらピットストップでかなりの時間を失い、DRSトレインの後ろに戻る形でスタックしてしまった」
それでも角田は「ただ、今日のドライビングとマシンのフィーリングには満足しています。次のオランダGPではパフォーマンスをキープし、再びポイントを狙えるレースにしたい」と続け、すぐ翌週に控えている第15戦オランダGPに照準を定めた。
高速特性が強めであるスパ・フランコルシャンは、アルファタウリのAT03に向いていた模様。ファステストラップ及びセクター2&3最速はマックス・フェルスタッペンだったが、コントロールラインからオー・ルージュ、ケメル・ストレートに至る高速区間のセクター1ベストタイムは角田がマークしたものだ。
角田、ガスリーともに十分なレースペースを示し、ピットレーンスタートからガスリーは入賞まで手が届いた。一方で角田にとって2度のピットストップでロスした影響が大きく、チャンスを逸する結果となっている。
アルファタウリのテクニカルディレクター、ジョディ・エギントン氏は「スパのレースは波乱に満ちたものだった」と決勝を振り返っている。
「ピエールのマシンはグリッド上で問題が見つかり、ガレージに一時戻った。ユウキと一緒にピットレーンスタートをすることになってしまったね。両方のマシンはポジションアップに向けたタスクに取り掛かった」
エギントン氏は「ユウキはポイント獲得に向けて十分なスティントを行ったが、最終的にはアルボンの後ろの隊列に阻まれてしまった。ユウキはスパで良いレースをしただけに残念だ」と述べ、角田がポイント圏内でフィニッシュしてもおかしくなかったとの意見を示した。
そしてアルファタウリのチーム代表、フランツ・トスト氏も次のように語り、教え子たちの奮闘を労った。
「まずはここスパで、素晴らしい1-2フィニッシュとなったレッドブルを祝福したい。そして我々アルファタウリにとっては、しばらく手にできなかったポイントを獲得できたことがポジティブだった」
「ピエールは素晴らしいレースをしたね。グリッド上で彼のマシンは電気システムにトラブルが発生し、ガレージに戻さざるを得なかった。ピットレーンからレーススタートできるように尽力して、なんとかガレージ上で機能した。なぜグリッド上で問題があってガレージに戻ったら復活したのか、それを調査する必要があるね」
一方で角田については13位フィニッシュながら「ユウキは良いパフォーマンスを見せた」と称賛に値するレース内容だったと主張している。
「彼はピットレーンからのスタートが事前に決まり、第1スティントにハードタイヤを選んだ。次のミディアムにつなぐまで、良いロングスティントをしたと思う」
「ユウキは本当に力強い走りを示した。しっかりとレースを進め、良いパフォーマンスを見せたと思う。(終盤には)チョウの後ろでしばらく留まる時間もあったが、ファイナルラップではオーバーテイクを決め、13位でフィニッシュした」
「オランダでは技術的な問題やパワーユニットの変更がない週末になることを願っている。トラブルなしで、今季序盤のようなパフォーマンスを見せてくれることを期待している」
サマーブレイク明けのベルギーGPではトラブルや不運が重なり、13位完走となった角田。だが、もしピットミスがなければ、ガスリーと一緒に入賞圏内でのフィニッシュとなった可能性は十分に考えられる。もちろん予選Q1でのタイヤロックがなければ、もっと前のグリッドから違ったレースになっていたかもしれない。
F1はベルギーGPを終え、次はオランダ、そしてその翌週にはイタリアと、ヨーロッパ3連戦となる。角田はここから巻き返して今季4度目の入賞を果たせるのか、忍耐強く結果を示すしかない状況が続く。
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チーム・ドライバー
日程・番組表
レース | フリー走行・予選 | 決勝 | |
---|---|---|---|
第1戦 | バーレーンGP | 3月18日(金) ~19日(土) | 3月20日(日) |
第2戦 | サウジアラビアGP | 3月25日(金) ~26日(土) | 3月27日(日) |
第3戦 | オーストラリアGP | 4月8日(金) ~4月9日(土) | 4月10日(日) |
第4戦 | エミリア・ロマーニャGP | 4月22日(金) ~ 23日(土) | 4月24日(日) |
第5戦 | マイアミGP | 5月6日(木) ~7日(土) | 5月8日(日) |
第6戦 | スペインGP | 5月20日(金) ~21日(土) | 5月22日(日) |
第7戦 | モナコGP | 5月27日(金) ~ 28日(土) | 5月29日(日) |
第8戦 | アゼルバイジャンGP | 6月10日(金) ~11日(土) | 6月12日(日) |
第9戦 | カナダGP | 6月17日(金) ~ 18日(土) | 6月19日(日) |
第10戦 | イギリスGP | 7月1日(金) ~ 2日(土) | 7月3日(日) |
第11戦 | オーストリアGP | 7月8日(金) ~9日(土) | 7月10日(日) |
第12戦 | フランスGP | 7月22日(金) ~23日(土) | 7月24日(日) |
第13戦 | ハンガリーGP | 7月29日(金) ~ 30日(土) | 7月31日(日) |
第14戦 | ベルギーGP | 8月26日(金) ~ 27日(土) | 8月28日(日) |
第15戦 | オランダGP | 9月2日(金) ~3日(土) | 9月4日(日) |
第16戦 | イタリアGP | 9月9日(金) ~ 10日(土) | 9月11日(日) |
第17戦 | シンガポールGP | 9月30日(金) ~10月 1日(土) | 10月2日(日) |
第18戦 | 日本GP | 10月7日(金) ~ 8日(土) | 10月9日(日) |
第19戦 | アメリカGP | 10月21日(金) ~ 22日(土) | 10月23日(日) |
第20戦 | メキシコGP | 10月28日(金) ~ 29日(土) | 10月30日(日) |
第21戦 | サンパウロGP | 11月11日(金) ~ 12日(土) | 11月13日(日) |
第22戦 | アブダビGP | 11月18日(金) ~ 19日(土) | 11月20日(日) |