第14戦ベルギーGP決勝で7位フィニッシュとなったエステバン・オコンが、自身による2台抜きのオーバーテイクについて興奮気味に語っている。
そのシーンは35/44周目のセクター1区間でのこと。7番手セバスチャン・ベッテル、8番手ピエール・ガスリー、9番手オコンの順番でオー・ルージュを駆け上がっていった。そこから続くケメル・ストレートではベッテルを抜くためにガスリーは右へ。そのベッテルを挟んでオコンは左へと振った。スリーワイドの戦いはターン5の飛び込みでオコン、ガスリー、ベッテルの順となり、ケメル・ストレートでオコンは2台抜きに成功した。
このシーンは“F1史上最高のオーバーテイク”の一つとされる2000年のベルギーGP、ミカ・ハッキネンによるものと酷似している。ミカ・ハッキネンがミハエル・シューマッハを追う状況で、ケメル・ストレートでは周回遅れのリカルド・ゾンタが前を走行していた。ゾンタを挟んでハッキネンはイン側に。シューマッハはアウト側から走行し、ハッキネンはゾンタを挟んでシューマッハのオーバーテイクに成功した。
この2つのシーンは『F1』公式もSNSで「スパでみんなの宝物が今一度実現した」として、2022年、2000年の2つのシーンを並べて動画発信している。
オコン本人も22年前のハッキネンを意識していたようで、レース後次のように振り返っている。イギリス『Sky Sports』に対して語った。
「セブ(ベッテル)はDRSを使える状態でなかった一方、ピエールはセブのDRS圏内に入っていた。自分もDRSが使えるタイミングだったし“これはチャンスだ”と思ったんだ」
「だからセブの左にいった。彼はとてもフェアで僕にスペースを残してくれたね。ピエールの外からターン5に入ることができたよ」
なお、レース前には現地を訪れていたミカ・ハッキネンとオコンは話をしていたという。
「レースの直前、ミカが話しかけにきてくれたんだ。きっとそれが幸運をもたらしてくれたのかもしれないね。とても良い偶然だと思う」
レース後、オコンは自身の『Twitter』で2人のスパイダーマンが指差し合っている有名なネットミーム画像をアップしつつ、ハッキネンのオーバーテイク動画を引用リツイートしている。そこに再度ハッキネンとレース前に交流した画像を投稿した。
2000年当時、タイトルを競ったハッキネンvsシューマッハのトップ争いとは状況が大きく異なる。それでも、サイズが大きくなった現代のF1マシンでDRSを使用したとしても、スリーワイドで2台のオーバーテイクは容易なことではない。また、ハッキネンとシューマッハは周回遅れがいたものの、オコン、ガスリー、ベッテルは7番手争いの同一周回だった。それだけにオコンの2台抜きはスパ・フランコルシャンで生まれた新たな名シーンと言っていいのかもしれない。
また、オコンはフェルナンド・アロンソの退団が決まり、空席になっている来季チームメートについてもこう語っている。
「自分の同僚が誰になったとしても、僕にとっては世界が変わるわけではないからね」
「最も重要なのは、どのような状況だろうと集中力をキープすることで、それがチームのためになるということだ。グループを正しい方向に進めるよう務めることで、前進続けることだね。アルピーヌは正しい道を歩んでいると思う」
「今季のコンストラクターズ争いではなんとしても4位をキープしたい。チームのパフォーマンスは完全にコミットしているし、それは可能なはずだ」
なお、来季の同僚についてオコンは「ミック(シューマッハ)がいいね」と、来季去就が定まっていないミック・シューマッハの希望を明かしている。
関係が良好ではないとされる同世代の幼なじみ、ピエール・ガスリーのアルピーヌ行きもうわさとなっているが、オコンは“オールフランスのラインナップは可能か?”と問われ「大丈夫じゃないかな。僕らはお互いに敬意を払っているからね」と口にした。
オスカー・ピアストリが来季のレギュラー昇格を拒否し、1つ空席となっているアルピーヌのシート。果たして同チームのレギュラードライバーとなるのは誰なのか。今季アルピーヌの戦いぶりとともに、来季に向けた動向も大きく注目を集める状況となっている。
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チーム・ドライバー
日程・番組表
レース | フリー走行・予選 | 決勝 | |
---|---|---|---|
第1戦 | バーレーンGP | 3月18日(金) ~19日(土) | 3月20日(日) |
第2戦 | サウジアラビアGP | 3月25日(金) ~26日(土) | 3月27日(日) |
第3戦 | オーストラリアGP | 4月8日(金) ~4月9日(土) | 4月10日(日) |
第4戦 | エミリア・ロマーニャGP | 4月22日(金) ~ 23日(土) | 4月24日(日) |
第5戦 | マイアミGP | 5月6日(木) ~7日(土) | 5月8日(日) |
第6戦 | スペインGP | 5月20日(金) ~21日(土) | 5月22日(日) |
第7戦 | モナコGP | 5月27日(金) ~ 28日(土) | 5月29日(日) |
第8戦 | アゼルバイジャンGP | 6月10日(金) ~11日(土) | 6月12日(日) |
第9戦 | カナダGP | 6月17日(金) ~ 18日(土) | 6月19日(日) |
第10戦 | イギリスGP | 7月1日(金) ~ 2日(土) | 7月3日(日) |
第11戦 | オーストリアGP | 7月8日(金) ~9日(土) | 7月10日(日) |
第12戦 | フランスGP | 7月22日(金) ~23日(土) | 7月24日(日) |
第13戦 | ハンガリーGP | 7月29日(金) ~ 30日(土) | 7月31日(日) |
第14戦 | ベルギーGP | 8月26日(金) ~ 27日(土) | 8月28日(日) |
第15戦 | オランダGP | 9月2日(金) ~3日(土) | 9月4日(日) |
第16戦 | イタリアGP | 9月9日(金) ~ 10日(土) | 9月11日(日) |
第17戦 | シンガポールGP | 9月30日(金) ~10月 1日(土) | 10月2日(日) |
第18戦 | 日本GP | 10月7日(金) ~ 8日(土) | 10月9日(日) |
第19戦 | アメリカGP | 10月21日(金) ~ 22日(土) | 10月23日(日) |
第20戦 | メキシコGP | 10月28日(金) ~ 29日(土) | 10月30日(日) |
第21戦 | サンパウロGP | 11月11日(金) ~ 12日(土) | 11月13日(日) |
第22戦 | アブダビGP | 11月18日(金) ~ 19日(土) | 11月20日(日) |