角田裕毅「実はオランダの予定だった」スパのPU交換は想定外だったと明かす…家族が見守る次戦オランダでの入賞に意気込む｜WEDNESDAY F1 TIME

アルファタウリの角田裕毅が、第15戦（9月4日決勝）オランダGPに向け、意欲を示した。

角田は『DAZN』の『WEDNESDAY F1 TIME #23』にリモートインタビューで出演。角田にとって師である中野信治氏がインタビュアーを行った。

前回のベルギーGPで、角田は予選Q1のアタックラップでタイヤをロックさせてしまい、19番手でQ1突破ならず。予選終了後にチームはパワーユニット交換を決断し、角田はピットレーンスタートとなった。

決勝ではピットレーンスタートながら良いペースでの周回を重ね、一時は入賞圏内でのフィニッシュも狙える位置で走行した。だがピットストップに時間を要したこともあり、10番手アレクサンダー・アルボンから続くDRSトレインの後ろに回ることになった。ファイナルラップで角田はチョウ・グァンユをターン5で抜き、13番手に順位を上げてフィニッシュチェッカーを受けている。

角田はベルギーGPを終え「レースウィークを通じてペースはすごい良かった」と振り返った。

「予選では後でデータを見たところ、フロアに問題があって。（予選Q1最後のアタックラップでは）実はターン13の前で、後ろが大きくすべってしまった。そのラップはコンマ5（0.5秒）とか上げてて、それまではQ2に簡単に進めるようなタイムだった」

「でも（ロスしたため）最後のシケインで“伝説のシケイン”ぐらい決めないとQ2に進めないとわかっていた。ロックしても仕方ないと思ったのですが、案の定ロックした。今回はちょっと（ロックが）多かったですね。でもペースは良かった」

中野氏は「（決勝では）ピットですごくロスしたよね？」と聞くと、角田は「ピットストップで合計10秒ぐらいロスしました」と返答している。

「ピットロスがなく、タイムが普通だったらおそらくDRSパックの前に出られた。（ピエール）ガスリーの前で絶対ゴールできたと思うので、そこはちょっと残念でした。まあこれも学びというか、しょうがないです」

角田は「何よりガスリーがポイント（9位／2P）を取ってくれて、チームの雰囲気が戻ってきたこともある」と続け、アルファタウリとして第8戦アゼルバイジャンGPからしばらく入賞に縁がなかったことから、僚友のポイント奪取がプラスになると喜んだ。

そして最後のターン5でチョウを抜いたことについては「最低でも1台は抜けたので。悪くなかったかな、と思う。でもストレスは溜まりました」と回顧している。

次戦ザントフォールトのオランダGPに向けては次のような見解を示した。

「オランダは楽しいコースですね。去年走ってみて、ターン4の大きなバンクは他のコースでは味わえない感覚で走れる。日本のコースで言うと菅生（宮城県／スポーツランドSUGO）のような感じで。僕としては菅生が得意なコースだったんですけど、それに似ているテクニカルな、常に曲がっているようなコース。すごく楽しみです」

そして角田は「実はエンジンは、本当はオランダで入れる予定だったんです」とベルギーGPのパワーユニット交換が想定外だったことを明かした。

「スパで入れたので（オランダでは）後ろからのグリッド降格がないので。思いっきり戦えるということで楽しみです」

「今回（オランダに）家族も来るんです。“何か欲しいものある？”と言われたので、運を持ってきてと言いました。運を持ってきてくれるみたいなので、それを生かしてポイントを取れるように頑張ります」

今季は中団争いの中でも苦戦を余儀なくされることの多いアルファタウリ。スパで新たなパワーユニットに変えたことで、オランダGPではペナルティなしでグリッドに着ける見通しとなる。角田にとっては、予選で少しでも前のグリッドを獲得し、決勝ではしっかりポイント圏内でフィニッシュを狙いたい。幸運を発揮し、角田は家族が見守る前で今季4度目の入賞を果たせるのか注目だ。

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