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【コラム】第20回「レッドブル創業者逝去で、ホンダとの関係はどうなる?」前編|F1解説者ムッシュ柴田のピットイン

【コラム】第20回「レッドブル創業者逝去で、ホンダとの関係はどうなる?」前編|F1解説者ムッシュ柴田のピットインDAZN
【F1 コラム】解説者も務めるモータースポーツジャーナリスト、柴田久仁夫がF1の今に迫る。
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アメリカGP開催の週末、レッドブル創業者がこの世を去る

今回のアメリカGPは奇しくも、土曜日に亡くなったレッドブル共同創業者ディートリヒ・マテシッツを追悼するようなレースになりました。

まずスターティンググリッドでは、カルロス・サインツとマックス・フェルスタッペンがフロント・ローに並びました。いうまでもなく、二人はマテシッツの所有するトロロッソ(現アルファタウリ)でF1デビューを果たしたチームメイト同士でした。

ちなみにこれまで二人が1、2番グリッドに並んだレースは、サインツがキャリア初ポールを獲得した今年のイギリスGPまで一度もなく、今回のアメリカGPが二度目でした。

2022-10-27 Mateschitz Red Bull F1 Formula 1Getty Images

レースではフェルスタッペンがすぐに首位に立ったものの、まさかのタイヤ交換作業ミスでルイス・ハミルトンに首位を奪われます。しかし50周目にコース上で抜き返し、ミハエル・シューマッハとセバスチャン・ベッテルが持つ年間最多勝記録に並ぶ今季13勝目、そして去年果たせなかったコンストラクターズタイトル獲得も確定したのでした。

セルジオ・ペレスは表彰台に上がれず、ピエール・ガスリーもポイント獲得できなかったものの、代わりに角田裕毅が10位入賞(※フェルナンド・アロンソの降格ペナルティが撤回され、一時は9位と伝えられたが結果的に10位)で花を添えました。

2022-10-27 Mateschitz Red Bull F1 Formula 1Kunio SHIBATA

ここで改めて、ディートリヒ・マテシッツという人物について少し述べます。

「オーストリア人の実業家、世界的な大富豪、レッドブルの共同創業者」とウィキペディアにはありますが、インタビューにはほとんど応じず、それどころかサーキットに来ることも非常に稀で、実像は謎に包まれた存在でした。

僕が遭遇したのも4年前のオーストリアGPが最後で、この時も直前まで個人秘書が「来るかどうかわからない」と言っていたのが、いつの間にかプライベートジェットでサーキット横の飛行場に到着し、あのチェック柄のシャツと皮のブルゾンといういつもの格好で現れたのでした(そしてチェッカーを待たずに、帰ってしまいました)。

マテシッツがF1現場を訪れたのは、あれが最後だったと記憶します(間違っていたら、ごめんなさい)。三部敏宏社長、渡辺康治HRC社長ら、ホンダの錚々たる面々がレッドブルに表敬訪問した今年のオーストリアGPでも不在でした。すでにこの頃には、闘病生活を送っているという情報が流れています。

2022-10-27 2008 Mateschitz Vettel Tost Toro Rosso F1 Formula 1 タイ王国のローカルな栄養ドリンクを世界的なブランドに育て上げたマテシッツ亡きあとの、レッドブル帝国はどうなるのか。250億ユーロ(約3兆6000億円!)ともいわれる資産の行方もさることながら、後継者は誰になるのか、その辺りの情報も現時点では出ていません。Getty Images

生涯一度も結婚歴のない人でしたが、長年のガールフレンドが最期を看取ったとのことです。子供も何人かいるようですが、そのうちの一人、現在30歳の息子マークが関連投資会社の重役を務めています。しかし彼がいきなり跡を継ぐとは考えにくい。

それよりも気になるのが、レッドブルレーシングの将来です。後継者が誰になるにせよ、F1活動はレッドブルにとって最重要なマーケティングツールのひとつであり、少なくとも今後数年の撤退はないはずです。

2022-10-09 Verstappen Red Bull F1 Formula 1 ここでクローズアップされるのが、ホンダの存在です。2021年限りでのF1活動終了を表明したホンダですが、実質的に2025年末までの供給が決まりました。日本GPからは、車体へのホンダロゴも復活しています。だったら新たなパワーユニット規約が導入される2026年以降、ホンダが公式に復帰するのではないか。そう期待するF1ファンも、少なくないでしょう。Getty Images

その辺りについて、鈴鹿に来ていた渡辺HRC社長に訊いてみました。色々話してくれた内容を要約すると「F1への思いは、今も強い」「でも今は、大義名分がない」というものでした。

「F1活動に費やされてきた人的物的資源を、カーボンニュートラル実現に振り向ける」というのが撤退の理由です。もし復帰するとなったら、新たな説明が求められるわけです。ただし撤退を決めた2020年からのたった2年で、ホンダおよびF1を取り巻く状況は大きく変わりました。

具体的にどう変わったのか。そしてホンダがF1復帰する可能性は、どれくらいあるのか。復帰するとしたら、どういう形態を取るのか。その辺りを次回、詳しく述べてみようと思います。

~次回・後編に続く~

文・柴田久仁夫(しばた・くにお)

1956年静岡県生まれ。1980年代よりフランス・パリを拠点とし、TV番組制作の現場で手腕を振るう。1987年よりF1の世界にも足を踏み入れ、それ以来数々のレースを取材してきた。訪れたサーキットでは素足でトラックの感触を確かめるというライフワークも行っている。2016年より本拠地を東京に移し、現在は『DAZN』のモータースポーツ中継でも解説を務める。

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【レース情報】
F1  第20戦:メキシコGP
10月29日(土)3:00~フリー走行1回目
10月29日(土)6:00~フリー走行2回目
10月30日(日)2:00~フリー走行3回目
10月30日(日)5:00~予選
10月31日(月)5:00~決勝

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日程・番組表

 レースフリー走行・予選決勝
第1戦バーレーンGP 3月18日(金) ~19日(土)3月20日(日)
第2戦サウジアラビアGP 3月25日(金) ~26日(土)3月27日(日)
第3戦オーストラリアGP 4月8日(金) ~4月9日(土)4月10日(日)
第4戦エミリア・ロマーニャGP 4月22日(金) ~ 23日(土)4月24日(日)
第5戦マイアミGP 5月6日(木) ~7日(土)5月8日(日)
第6戦スペインGP 5月20日(金) ~21日(土)5月22日(日)
第7戦モナコGP 5月27日(金) ~ 28日(土)5月29日(日)
第8戦アゼルバイジャンGP 6月10日(金) ~11日(土)6月12日(日)
第9戦カナダGP 6月17日(金) ~ 18日(土)6月19日(日)
第10戦イギリスGP 7月1日(金) ~ 2日(土)7月3日(日)
第11戦オーストリアGP 7月8日(金) ~9日(土)7月10日(日)
第12戦フランスGP 7月22日(金) ~23日(土)7月24日(日)
第13戦ハンガリーGP 7月29日(金) ~ 30日(土)7月31日(日)
第14戦ベルギーGP 8月26日(金) ~ 27日(土)8月28日(日)
第15戦オランダGP 9月2日(金) ~3日(土)9月4日(日)
第16戦イタリアGP 9月9日(金) ~ 10日(土)9月11日(日)
第17戦シンガポールGP 9月30日(金) ~10月 1日(土)10月2日(日)
第18戦日本GP 10月7日(金) ~ 8日(土)10月9日(日)
第19戦アメリカGP 10月21日(金) ~ 22日(土)10月23日(日)
第20戦メキシコGP 10月28日(金) ~ 29日(土)10月30日(日)
第21戦サンパウロGP 11月11日(金) ~ 12日(土)11月13日(日)
第22戦アブダビGP 11月18日(金) ~ 19日(土)11月20日(日)