角田裕毅「馬鹿げた接触…無理なターンでとても迷惑」メキシコシティGP入賞圏内間近のリタイアを悔やむ…チーム幹部も「レースが台無し」リカルドを非難｜F1

アルファタウリの角田裕毅が、第20戦メキシコシティGPを終え、コメントを発している。

角田は13番グリッドからスタート。第1スティントにソフトタイヤを選んだこともあり、ミディアムスタートのダニエル・リカルド、チョウ・グァンユをパスして11番手でオープニングラップを終えた。

そこから角田はソフトタイヤで粘りの走りを見せ、30／71周目にミディアムの第2スティントに入った。すると51周目に11番手の角田にリカルドが迫る。リカルドはソフトタイヤでペースが速いことから、ターン6でインを突いた。

だがリカルドの左フロントタイヤに角田の右リアタイヤが乗り上げる形になり、角田はこれで大きなダメージを負った。ピットまで戻った角田だったが、ボディ右とフロアが破損していたこともあり、角田はそのまま無念のリタイアとなった。リカルドには10秒のタイムペナルティが課されたが、その後リカルドはペースアップしてオーバーテイクを連発し、7位フィニッシュを果たしている。

角田にとっては入賞圏内を狙える状況でありながら、もらい事故でレースを終える結果に。本人は「今日の結果はとても残念」と失意のコメントを発している。チーム公式メディアを通じて語った。

「今日はレースペースも良かったし、タイヤマネジメントもうまくいっていた。最後のスティントでは自信を持っていたので、このような馬鹿げた接触で終わってしまったことは非常に残念です」

「ダニエルは自分たちとは異なる戦略を取っていたので、後で簡単に自分を追い越すことだってできたはず。彼は経験豊富なドライバーなのに、明らかに無理なターンでオーバーテイクしようとするのはとても迷惑なこと」

角田は「ポイント圏内のフィニッシュまであと少しだった。今週末から得られるポジティブなことはいくつかあります。でも、今のところはいったんレースから離れてリセットしたい。次戦ブラジルには強くなって戻ってきたい」と発言。次の第21戦サンパウロGPに向け、気持ちを切り替えることの重要性を強調した。

アルファタウリのチーフエンジニア、クラウディオ・バレストリ氏は今回の戦略について「2台のマシンがグリッド上で近かったこともあり、ポイントを獲得する可能性を広げるため、角田とピエール（ガスリー）に異なるコンパウンドを履かせ、スタートすることにした」と説明している。

「ユウキは新品ソフトでスタートし、1周目からいくつかのポジションを上げることができた」

「第1スティント、ユウキはとても好調で一貫したラップタイムを記録していた。タイヤとブレーキの温度をマネジメントしながら、タイヤはとても適切に機能していた」

「2台のマクラーレンと戦っていたし、第2スティントではミディアムを装着することにした。ペースは良かったんだが……。後ろからきたリカルドがユウキを追い抜こうとして、その結果マシンとレースが台無しになってしまった。ユウキのマシンはダメージが大きく、リタイアを余儀なくされた」

ポイント圏内にあとわずかのところでリカルドと接触。結果として角田は2戦連続のポイント奪取、今季5度目の入賞を逃す結果となった。

今季のレースはあと2戦を残すのみとなった。角田は良い形で終盤戦を締めくくるためにも、サンパウロGP、アブダビGPでしっかり結果を示したいところだ。

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