レッドブルのマルコ博士「岩佐歩夢は来季もF2…ローソンは日本で走る傍らF1でリザーブを務める」育成の来季陣容に言及｜F1

レッドブルのジュニアドライバープログラムを統括するヘルムート・マルコ博士が、同アカデミー来季のラインナップについて言及している。

2021年、前年F2で総合3位だった角田裕毅がアルファタウリからF1デビューを果たした。レッドブルジュニアドライバーは下部カテゴリーで速さを示した状況ならF1昇格への道が拓けるものの、それから2シーズンは停滞しているのが実情だ。

2023年より、アルファタウリはピエール・ガスリーの穴埋め役として、ニック・デ・フリースを採用することを発表した。これまでマクラーレンやメルセデスの傘下で育ってきた外様のオランダ人ドライバーを採用したことは、レッドブルの育成が必ずしも順調ではない裏付けとも言える。

そんな状況だが、レッドブルの重鎮マルコ博士はドイツ『アウトモトール・ウント・シュポルト』に対して「近日中に来季の陣容を発表することになる」と述べている。

「（アイサック）ハジャール（2022年F3総合4位）はF2に上がるだろう。（ジャック）クロフォード（2022年F3総合7位）もいる。イワサ（岩佐歩夢）も同様に（F2で）走る見通しだ」

「新しいドライバーも何人かいるよ。（リアム）ローソンはF1のテストでしっかり速さを見せた。彼は来年、日本でドライブすることになるだろう。その傍ら、F1では（引き続き）リザーブを務めることになる」

ニュージーランド人ドライバーのローソンはすでにF1のライセンスを取得しており、2022年はF2で戦いながら、レッドブル＆アルファタウリのリザーブも努めた。マルコ博士は、ローソンが来シーズン、日本のレースコンペティションで走ることをほのめかしている。

今季のF2は最終戦ラウンド14のヤス・マリーナを残した状況ながら、レッドブル傘下のドライバーは5位ジェハン・ダルバラ、7位ローソン、9位岩佐、11位デニス・ハウガーと、チャンピオンシップの頂点を競うところには手が届いていない。また、ユーリ・ヴィップス（F2総合10位）は今季途中、レース外での言動によってアカデミーから解除される事態となっている。

2023年シーズンを前に、マルコ博士はレッドブルジュニアドライバーで、ある程度の出入りがあることを示唆している。今季のF2、ラウンド13のレース2で失格となり、ポイント争いで9位まで後退した岩佐は、来季もF2で戦う予定のようだ。

これまでセバスチャン・ベッテル、ダニエル・リカルド、マックス・フェルスタッペン、ピエール・ガスリーなど、F1ウィナーを生み出してきたレッドブルの育成システム。だが同時に将来性がないと判断された場合、容赦なく育成枠から解除されるケースも多々あった。

それでも来季、F2の内容＆結果次第では、2024年にアルファタウリのレギュラードライバーへと抜擢される可能性が十分にある。

間もなく、来季F2で戦うジュニアプログラムの陣容は近日中に公表される見通しのようだ。岩佐は角田やデ・フリースの立場を脅かす存在となれるのか、来季のF2ではさらなる躍進が期待される。

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