ガスリー「僕らは成長した。協力が自分たちの利益になる」アルピーヌ僚友オコンとの確執は過去のものと強調「今はもう問題ない」｜F1

2022年限りでアルファタウリを去り、来シーズンよりアルピーヌに加わるピエール・ガスリーが、新天地での意気込みを示している。

日本GPが行われている10月8日のAM9にアルファタウリは、ガスリーが今季限りで離脱し、アルピーヌへ移籍すると公表。同時にオランダ人ドライバーのニック・デ・フリースが、ガスリーの後釜としてレギュラーシートに収まると明らかにした。

アルピーヌはこれで2023年、エステバン・オコン＆ガスリーというドライバーセットになり、オールフランス体制で新シーズンへと突入することになった。

ガスリーとオコンはともにフランス・ノルマンディ地方育ち。同世代でもあり、幼少期からカートで競った仲として知られる。だが14歳当時、フランスモータースポーツ連盟（FFSA）のスカラシップ選考をきっかけに関係は決裂。その後最高峰のカテゴリーであるF1までそろって上り詰めたものの、両者の不仲が懸念されたままとなっていた。

そして2023年、アルピーヌはガスリーを獲得し、オコンとガスリーはチームメイトになる。両者の関係は懸念事項と見る向きがある中、ガスリーは「僕らは以前よりもはるかに成長している」と発言。チームメイトになることに何ら問題ないと説いている。オランダ『RacingNews365』に対して語った。

「アルピーヌはかなり前から僕のことを知っている。実際にだいぶ昔から関心を示していた。F1に来る前からも知っていたし、僕は実際にルノーグループとのつながりもあった」

「エステバンは僕がF1のパドックで、最も昔からよく知る人物だよ。もう20年も前になるね。6歳の時には会っていて、それからの仲だ」

「彼は多くのことを成し遂げて、ここまでやってきた。僕らはそろってF1まで到達することができたし、互いに夢を叶えた。そしてこれからは僚友になる。力を合わせて、チャンピオンシップでは一つでも上の順位を目指して戦いたい」

ガスリーはオコンとの関係について、これまで必ずしも良好ではなかったが今では互いにリスペクトを抱いており、問題ないと強調した。

「僕らの関係に浮き沈みがあったことは、今さら秘密にするようなことではないよ。ただ、今の僕らは以前よりもはるかに成長している」

「チームのために全力を尽くすという共通の責任があるし、少しでも速いクルマを作るために尽力しなければならないんだ。協力することが自分たちの利益になることをよく承知している」

「だから2人の関係について、全然気にしていないよ。過ぎ去ったことはもういいんだ。これからポジティブな関係になるチャンスでもあるしね。実際にこれまでのところはうまくいっているよ。すでに何度かチャットして話し合ったりしている。何も問題はない」

Getty Images

その一方で、ガスリーはチームメイトとの戦いに勝つことの重要性も口にしている。

「もちろんF1で走る以上、僚友に勝ちたいのは変わらない。それはユウキ（角田裕毅）、ダニール（クビアト）、ブレンドン（ハートレー）の時と同じだよ」

「チームメイトを常に上回る状態でいたい。ただ、あくまでチームがうまく機能することを最優先にすべきであって、チーム間の競争は健全であるべきだ」

2022年のコンストラクターズランキングでは4位に上昇したアルピーヌ。チーム幹部のオトマー・サフナウアー氏は、オコンと組むことに問題ないと判断してガスリーを迎え入れた。

ともに26歳、2人のフランス人ドライバーがアルピーヌのマシンを駆ることは、吉と出るか、凶と出るか。ガスリー本人は「僕らは以前よりはるかに成長している」と語っているが、2023シーズンはアルピーヌ2人の関係も要注目となる。

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