クルサード氏「ペレスは成熟しすぎた」フェルスタッペンを上回ることは不可能と主張…古巣レッドブルの現状に見解を示す｜F1

元F1ドライバーのデヴィッド・クルサード氏が、レッドブルのドライバーである、セルジオ・ペレスの現状について自身の見解を示している。

レッドブルは2021年、2022年とチャンピオン争いを展開し、マックス・フェルスタッペンがドライバーズタイトル連覇を達成。コンストラクターズタイトルは2022年に奪取している。

事実上のエースドライバーであるフェルスタッペンが勝利を積み重ねる一方、ベテランのペレスはサポート役に徹する場面が散見される。2021年のアブダビGP、2022年の日本GPなどでは援護射撃に徹し、フェルスタッペンのお膳立てをしたことは記憶に新しい。

2023年はフェルスタッペンvsペレスというレッドブル間での争いも注目されるが、元レッドブルのドライバーでもあるクルサード氏は「ペレスはもうマックスを上回ることなどできない」と発言。メキシコ人ドライバーはフェルスタッペンを脅かす存在ではないと主張している。『Lion Unleashed 2』で語った。

「成功を手にするために必要なことは、多くの要素で構成されている。F1の世界で言うと、チームのパフォーマンスが成功に大きく影響するね」

「例えば、戦略、マシンの信頼性や一貫性、ドライバー、エンジニア、チーム幹部、チームワークなどによるものだ。レッドブルにとっては多くのことが適切な方向へと転じた。それがこの結果につながった」

クルサード氏はペレスについて、これ以上の上積みはないとの見解も示した。

「チェコ（ペレスの愛称）は世界チャンピオンになることを夢見ている。もちろん彼は才能があるし、すべてがうまくいっている時はマックスよりも速かったりするね。実際のそのペースもトラック上で示している。ただ、彼はシーズンを通してマックスより上に行けるかと言ったら、それはもうかなり難しいと言わざるを得ない。なぜなら、ドライバーとして彼は十分に成熟しすぎたからだ」

「32歳という年齢は、F1で大きな成功を収めるため、十分な可能性を秘めたものだ。ただ、マックスと同じ条件で戦ったとして、チェコがマックスを上回ることができるかと言ったら、それは不可能な仕事だろう。それくらい、今のマックスは強烈な存在になっているんだ」

2021年はフェルスタッペンがシーズン10勝＆395.5ポイントで新王者に。ペレスは1勝の190ポイントで総合4位だった。そして2022年はフェルスタッペンが歴代単独最多となる年間15勝をマークし、連覇達成。ペレスはシーズン2勝を記録して総合3位となったものの、両者のポイント差は454－305と大きな差がある。

また、昨季終盤のサンパウロGPでは、すでにタイトルを確定させているフェルスタッペンに、チーム側が「もし前に届かなかった場合は（後ろを走る）チェコにポジションを譲ってほしい」と伝えたところ、オランダ人ドライバーは「僕は前に言ったよね？そんなことを二度と頼まないでくれ」と断固拒否。

レース後にペレスは「これで彼の本性が見えたね」と、僚友に対する不満を吐露。後にフェルスタッペンは「話し合って問題は解消された」と語っているが、チームワークという点でほころびが見えたのも確かだ。結果としてレッドブルは同年のドライバーズランキング1－2を逃す形になり、シャルル・ルクレールに総合2位の座を奪われてしまった。

ペレスは2023年に向けて「タイトルに挑戦したい」と打倒フェルスタッペンが目標であることを公言していた。だがクルサード氏は、ペレスはすでに成熟したベテランであり、フェルスタッペンを凌駕するほどの成長力、地力はないと見ている模様だ。

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