角田裕毅「ポイントを獲得できると思っていなかった」今季初入賞ながら複雑な感情…終盤には一時5番手にジャンプアップも「赤旗で失ったのは残念」｜F1

2023年の第3戦オーストラリアGPを終え、アルファタウリの角田裕毅が今季初入賞、P10フィニッシュとなったレースを振り返っている。

決勝で12番グリッドスタートの角田は、ミディアムでの第1スティントを選択。だが7／58周目にアレクサンダー・アルボンがターン6でクラッシュした影響から、ここでレースは赤旗中断に。

ここでハードに履き替えた角田は、レース再開後に一時は8番手まで順位を上げた。だがライバル勢のレースペースが速く、ここからカルロス・サインツ、ランド・ノリス、セルジオ・ペレス、エステバン・オコン、オスカー・ピアストリ、チョウ・グァンユ、ケビン・マグヌッセンらにトラック上で抜かれてしまう。

P14まで順位を落とした角田だったが、終盤にはマグヌッセンのクラッシュで再び赤旗中断に。57／58周からの再開時、13番手スタートの角田は前方の多重クラッシュに巻き込まれることなく、一時は5番手まで順位を上げた。

しかしレースは3度目の赤旗となり、レース再開は中断前の順位でリスタートに。ローリングスタートで1周だけの再開ながら、実質ファイナルラップはセーフティーカー先導のパレードラン状態でフィニッシュとなった。

サインツがフェルナンド・アロンソに接触して多重クラッシュを招いたことから、サインツには5秒ペナルティが課された。これで11番手フィニッシュの角田はサインツの降格に伴い、P10フィニッシュ。今季は11位、11位と入賞にあと一歩届かなかった角田は、3戦目にして待望の10位入賞を果たした。

角田はレース後「今季初めてポイントを獲得できましたが、正直複雑な気持ちです」と率直に述べている。アルファタウリ公式メディアがその言葉を伝えた。

「今季初のポイントはたしかに良かったんですが、正直なところ複雑な気持ちです。今回のペースを考えると、ポイントを獲得できるとはとても思っていなかった」

「赤旗前にはウォーミングアップ、そしてハードコンパウンドタイヤの最適化にどれだけ苦労したかを考えると、できる限りのパフォーマンスは発揮できたと思う」

「この状況を踏まえると、10位という結果は満足できるものだと思う。終盤の再開時にはターン1で数台の車を追い抜くことができたので、一時は5位まで順位を上げた。ですが結果的に再び赤旗になり、このポジションを失ったのは残念です」

「ポジティブな面としては、やはりまず今季最初のポイントを獲得できたことだと思う。今後のレースでさらに多くのポイントを獲得できるよう、引き続き懸命に努力し続けたい」

第3戦オーストラリアGPを終え、次戦は中3週間を経てアゼルバイジャンGP（4月28日～30日）での第4戦を迎える。アルファタウリは次戦でもアップグレードを投入する予定となっているが、高速特性の強いバクーでAT04はしっかり中団勢で戦える状況となるのか、アルファタウリのポテンシャルアップに期待したいところだ。

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