今季、アルファタウリのレギュラードライバーとなったニック・デ・フリースが、序盤3戦を終えた時点でのここまでを振り返っている。
母国オランダメディア『FORMULE1』のインタビューに応じたデ・フリースは、ここまでの3レースで苦戦した状況ながら「自分としては、とても進歩した感覚がある」と発言。アルファタウリの中で、明確な進歩を感じていると口にした。
「少しずつ良い進歩が見られるようになってきた。それでもみんながご存知のとおり、チームはまだ下位を争う状況下にある。より上を目指すためには、あらゆることが良い方向へ行くように尽力し続ける必要があるんだ」
F1特有のプレッシャーが受けつつも、それは覚悟の上だったと述べている。
「多くの人が、自由に論じるべき。それはF1というプラットフォーム特有なものだ。多くの人がF1を見て、それについて熱心に議論する。それはみんなの自由であり、みんなの意見を尊重するよ」
「すべての人を喜ばせることができるかと言ったら、それはできない。熱心に応援してくれるファンがいれば、そうではない人もいるからね」
「自分たちが引き続き進歩を目指すことで、時間が経てばアルファタウリはもっと良いことになると思うし、これから徐々に思い通りになっていくはずだと信じているよ。そのために僕はチームと懸命に取り組んでいる」
2019年のF2王者であるデ・フリースは、2022年のイタリアGPにてスポット参戦という形で待望のF1デビューを果たした。当時、メルセデスのリザーブドライバーを務めていたデ・フリース。ウィリアムズのアレクサンダー・アルボンが虫垂炎で急遽病欠となり、その代案としてウィリアムズからの出走が決まった。
F1初戦のモンツァでデ・フリースは粘りの走りを見せ、同シーズンコンストラクターズ最下位であるウィリアムズのマシンを駆りながら、決勝ではいきなりの9位入賞を果たしている。
その堅実な走りが評価され、翌2023年はアルファタウリで初めてF1のレギュラードライバーとなった。メルセデスのリザーブからアルファタウリのレギュラーに主戦場が変わったものの、本人はF1への取り組みについてこれまでと変わらないと語っている。
「F1もそうだけど、この世界はいつも生き残るための戦いとなる。それはレーシングドライバーである以上、どのクラス、コンペティションと同様、これまでと変わらない」
「モータースポーツは多くのファンに支えられているし、その中でもF1はファンからの関心がとてつもなく大きいんだ。そう特徴づけることができるね」
「そのためプレッシャーも強大なものだけど、自分がやるべきことに向け、全力を注ぐだけだ。常にそれを目指している」
「レギュラードライバーとして初めてのシーズンでも自分がやっていることは過去数年のシーズンと大きく変わらない。チームとしてすべきことは多いし、トラック上でパフォーマンスを発揮しなければならないんだ」
「F1は自分がこれまでF2や他のクラスで歩んできた世界と変わらないし、その道の永続的な一部なんだ。トラック上で何を示すことができるかが重要であることは、今までと同様だよ」
今季から加わったアルファタウリでは「温かく迎えてくれた」と、新天地が良い雰囲気だと明かしている。
「チームに加わった時から、みんなが僕を温かく迎えてくれたよ。今は（チームの本拠地である）イタリアで多くの時間を過ごしているけど、家のように感じているし、チームとの関係はとても良好さ」
前レースのオーストラリアGPに続き、次戦アゼルバイジャンGPでもアルファタウリはアップデートを投入する見通し。開幕から3レースは苦戦続きだったが、デ・フリースは中団争いで優位になれるよう、アップグレードの上積みに期待を寄せた。
「他のチームもシーズンが進むたびにアップグレードを入れてくる。そんな中で、僕らの新要素がいかに効果的かどうか、相対的に強くなれるのかが重要だ。これはもうネコとネズミの関係のようなもの。アップデートを入れることで、もう少し中団勢での競争力を高められるといいね。そうなることを願っているよ」
「チームと一緒に僕はこれからもハードワークを続けるよ。僕らはきっと良い方向に向かっている。そう信じて突き進むつもりだ」
今季、アルファタウリは開幕から大苦戦を余儀なくされ、デ・フリースは初戦から14位、14位、15位（終盤にもらい事故でリタイアも完走扱い）と3レース連続で下位に沈んでいる。
僚友角田は11位、11位、10位と3レース目に待望の初入賞を果たしたものの、アルピーヌ勢の同士討ちやカルロス・サインツのペナルティにより、ようやく手にした1ポイントということもあり、安定して入賞圏内を競うには厳しいのが実情だ。
そんな中でもアルファタウリはここから這い上がっていけるのかどうか。デ・フリースにとっても、生き残りを懸けた負けられない戦いが続くことになる。
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チーム・ドライバー
日程・番組表
| レース | フリー走行・予選 | 決勝 | |
|---|---|---|---|
| 第1戦 | バーレーンGP | 3月3日（金） ～4日（土） | 3月5日（日） |
| 第2戦 | サウジアラビアGP | 3月17日（金） ～18日（土） | 3月19日（日） |
| 第3戦 | オーストラリアGP | 3月31日（金） ～ 4月1日（土） | 4月2日（日） |
| 第4戦 | アゼルバイジャンGP | 4月28日（金） ～ 29日（土） | 4月30日（日） |
| 第5戦 | マイアミGP | 5月5日（金） ～ 6日（土） | 5月7日（日） |
| 第6戦 | エミリア・ロマーニャGP | 5月19日（金） ～ 20日（土） | 5月21日（日） |
| 第7戦 | モナコGP | 5月26日（金） ～ 27日（土） | 5月28日（日） |
| 第8戦 | スペインGP | 6月2日（金） ～ 3日（土） | 6月4日（日） |
| 第9戦 | カナダGP | 6月16日（金） ～ 17日（土） | 6月18日（日） |
| 第10戦 | オーストリアGP | 6月30日（金） ～ 7月1日（土） | 7月2日（日） |
| 第11戦 | イギリスGP | 7月7日（金） ～ 8日（土） | 7月9日（日） |
| 第12戦 | ハンガリーGP | 7月21日（金） ～ 22日（土） | 7月23日（日） |
| 第13戦 | ベルギーGP | 7月28日（金） ～ 29日（土） | 7月30日（日） |
| 第14戦 | オランダGP | 8月25日（金） ～ 26日（土） | 8月27日（日） |
| 第15戦 | イタリアGP | 9月1日（金） ～ 2日（土） | 9月3日（日） |
| 第16戦 | シンガポールGP | 9月15日（金） ～ 16日（土） | 9月17日（日） |
| 第17戦 | 日本GP | 9月22日（金） ～ 23日（土） | 9月24日（日） |
| 第18戦 | カタールGP | 10月6日（金） ～ 7日（土） | 10月8日（日） |
| 第19戦 | アメリカGP | 10月20日（金） ～ 21日（土） | 10月22日（日） |
| 第20戦 | メキシコシティGP | 10月27日（金） ～ 28日（土） | 10月29日（日） |
| 第21戦 | サンパウロGP | 11月3日（金） ～ 4日（土） | 11月5日（日） |
| 第22戦 | ラスベガスGP | 11月16日（木） ～ 17日（金） | 11月18日（土） |
| 第23戦 | アブダビGP | 11月24日（金） ～ 25日（土） | 11月26日（日） |