アロンソ「ターン1ですごい抜き方をしたね」マイアミGP無線で僚友のオーバーテイクを称賛…なぜ把握していたのか｜WEDNESDAY F1 TIME

マイアミGPはレッドブルのマックス・フェルスタッペンが今季3勝目をマーク。2位セルジオ・ペレス、3位フェルナンド・アロンソが表彰台に上がった。

この3人がトップ3としてポディウムに上がるのは、今季5レース終了時点で、3度目というお馴染みの顔ぶれになりつつある。

レッドブルの強さが際立つ一方、それに次ぐ速さを見せているのがアストンマーティンのアロンソだ。2度の王者であるスペイン人ドライバーは、レースのチーム無線でもマイアミGPでは大いに注目を集めた。

レース中にアロンソは「ランスは今何位？ターン1ですごい抜き方をしていたね」と無線で語っていた。

DAZN

レース後の会見でアロンソ本人は「低速コーナーに大きなスクリーンがあって、レースを追いやすいんだ」と明かしている。

「一台抜くのが見えてアルピーヌかアルファロメオかわからないけど（※実際はウィリアムズのアレクサンダー・アルボン）」

「思っていた展開と違って、途中から孤独なレースだったんだよ。もっと難しい状況になると思っていたんだけどね」

『DAZN』の『WEDNESDAY F1 TIME #12』では、この場面について検証。決勝終盤の49／57周目、ストロールがターン1でアルボンに仕掛け、オーバーテイクに成功した。このタイミングで、アロンソはターン10から11へ向かう途中にいた。

DAZN

サーキットで実際に流れている映像は数秒のディレイがある。トラックマップを合わせて見ると、アロンソが見ていたのはターン11の奥にある、観衆向けの大型スクリーンだった模様だ。

ターン11と言えば高速区間を抜け、ハードブレーキングで左へと曲がるコーナーであり、多くのドライバーが仕掛けるオーバーテイクポイントでもある。

番組MCのサッシャ氏はレーシングドライバーの中野信治氏に「見えるものですか？これ」と聞くと、中野氏は「見えると思いますね」と返答。レーサーならではの見解をこう示した。

「（スクリーンが）視界に入ってくるんで。それがグリーンの自分のチームメイトのクルマが映っているなと。緑だと特にわかりやすい」

「あ、ちょうどオーバーテイクしているな、というのはわかると思います」

Getty Images

チームのオーナーがランスの実父ローレンス・ストロール氏でもあることから、アロンソは僚友ランスへの配慮を欠かさないのかもしれない。そんな中でも中野氏は「大事なことなんですよね」とアロンソのすごさを強調している。

「アロンソの無線が面白いな、だけじゃない。だからアロンソってすごいんだと。ここまで長くこの世界（F1）にいる続けることができるんだと。その理由だと思います」

前レースのアゼルバイジャンGPでもレース中の無線で、ストロールにブレーキバランスの助言をしていたアロンソ。41歳の大ベテランは、トラック上での競い合いだけでなく、無線でもチームをもり立てるけん引役、エンターテイナーぶりを発揮している。

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