元王者ニコ・ロズベルグ氏「史上最高の一人」フェルスタッペンを称賛…過密日程反発＆早期引退示唆にも理解「モチベーション維持が難しい」｜F1

現在ポイントランキングをトップで独走するマックス・フェルスタッペンについて、元王者ニコ・ロズベルグ氏が「真の偉大なドライバーだ」と賛辞を贈っている。

2023年シーズンのF1はここまで第8戦スペインGPを終え、レッドブルが7戦全勝（※第6戦エミリア・ロマーニャGPが洪水被害でキャンセルとなったため、消化したレース数は7）。そのうちフェルスタッペンが5勝、セルジオ・ペレスが2勝となっている。

現在25歳のフェルスタッペンはキャリア40勝をマークし、レッドブル時代にセバスチャン・ベッテルが記録した勝利数の38を抜いた（ベッテルのキャリア通算勝利数は53で歴代3位）。オランダ人ドライバーは通算勝利数としても歴代6位となり、41勝の5位アイルトン・セナを抜くのも時間の問題と見られる。

2016年のF1ワールドチャンピオン、ニコ・ロズベルグ氏は『スカイスポーツ』に対して「マックスが今見せているパフォーマンスは、本当に信じられないほど素晴らしいものだ」と語った。

「我々は（ミハエル）シューマッハ、（ルイス）ハミルトン、（アイルトン）セナと並ぶ、真の偉大なドライバーを目の当たりにしている」

その一方でフェルスタッペンは競争の激化や過密日程に懸念を示している。2028年より先もF1に居続けるかどうかについてはネガティブなスタンスで、早期引退をも示唆している。

このような状況にロズベルグ氏は理解を示し、こう続けた。

「マックスが早期の引退を口にするようになったのは、ハミルトンと激しく戦った年（2021年）から始まった」

「そこで彼は“毎年このような競争になるのなら、長くは続けられないよ”と僕に対して実際に言っていたんだ」

「F1の戦いはとてつもなくし烈で激しい。普通に生活することの楽しみや時間などがかなり奪われてしまう」

Getty Images

2016年には僚友ハミルトンと激しく競い合い、初のワールドチャンピオンに。その数日後、ロズベルグ氏は電撃的なF1引退を表明した。F1というコンペティションの大変さについて、身をもって理解している元王者はこう語ってフェルスタッペンに同情している。

「F1というスポーツは常に激しい。ドライバーは気が抜けない環境に身を置くことになる。いつも勝つことが期待され、すべてを背負ってレースに挑むんだ。毎日が本当に厳しく、つらいものになる」

「だから、マックスにとってモチベーション維持が難しいのはとてもよくわかる。お金の面では、彼はまったく苦労しない。F1においてもすでに成し遂げたことは偉大だ。金銭面を理由に別の仕事を探す必要もないだろう」

「今年できる限りのことをしたら、彼は今季が終わる頃には、史上最高の一人になっているはずだ」

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