レッドブル首脳マルコ氏「ユウキとの力関係を見たい」リカルドのアルファタウリ入りは角田裕毅の力を見極める判断基準か｜F1

レッドブル首脳であり、同グループのドライバープログラム責任者であるヘルムート・マルコ氏がダニエル・リカルド、そして角田裕毅への期待を語った。

アルファタウリは現地時間11日、今季の第12戦ハンガリーGPより、ニック・デ・フリースが離脱し、リカルドがシートに収まると発表した。

マルコ博士はオランダ『De Telegraaf』に対し、リカルドをアルファタウリに送り込んだ目的として「リカルドはユウキとの力関係がどうなるか、見てみたい」と発言している。

「ユウキは多くの人から過小評価されていると思う。今のアルファタウリはドライビングが簡単ではないマシンだが、そんな中でも可能な限りの成果を得ている。実際にそれをトラック上で証明しているね」

「そこにリカルドが加わってどうなるかだね。ユウキとの力関係がどうなるのか見てみたい」

そしてレッドブルのセルジオ・ペレスについても、改善が必要だと主張した。

「チャンピオンシップで（僚友マックス・フェルスタッペンに次ぐ）2位だし、現時点で彼の契約を打ち切ることは意味がない。シルバーストンでペレスはまずまず良かった。だが最近の予選は明確な改善が必要だね」

レッドブルのフェルスタッペンが直近5レースで、5戦連続のポールポジションをマーク。決勝では6連勝を飾っている。一方でペレスは予選においてQ3から5戦連続で遠ざかっており、ペレスに対しマルコ博士が不満を持っていたことは確かなようだ。

レッドブルグループのドライバー人事を統括する立場のマルコ博士。今回、リカルドをアルファタウリに加えた目的は「力関係が見たい」と口にしたように、角田がレッドブル昇格に相応かどうかを見るための、判断基準であることは確かなようだ。

現在34歳のリカルドはトロロッソ時代の2012年～2013年に結果を示し、一度レッドブル昇格を勝ち取った実力者。F1で3年目を迎え、競争力に乏しい中でも健闘している角田にとって、強大なライバルとなる。

一方、ペレスはレッドブルとの契約を2024年末まで結んでいるが、このまま不振が続くようなら、そのシートも安泰ではなくなる。

角田は対リカルドでもアドバンテージを示せるのだろうか。そしてペレスはレッドブルで改善を見せ、マルコ博士の信頼を今一度勝ち取ることができるのか。

レッドブルのシート確保に向け、角田、リカルド、ペレスによる三者三様の戦いがここからしばらく続くことになりそうだ。

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