アルファタウリのフランツ・トスト代表がメキシコGPのFP2終了後、F1公式の代表記者会見に出席。その中でチームの現状について語りつつ、前レースのアメリカGPで8位+ファステストを記録した角田裕毅についても触れている。
FP1では若手イザック・アジャが角田裕毅のAT04を駆り、角田はFP1で不参加となった。アジャは「今日が人生最高の日だ!」と公式セッションで初めてF1マシンを初めて走らせたことについて興奮気味に語っていたが、トスト代表は「いやいや、今日を人生最高の日にしちゃいけないよ。彼が今後、レースやチャンピオンシップで頂点に立つことを願っているからね」と諭すように見解を述べた。
「人生最高の日はこれからやってくる。だから今日ではないよ。まず、アジャはいい仕事をしたと思うよ。我々はみんな彼の走りに感銘を受けた」
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「(トラックへと)出ていくとき、アジャは落ち着いていて、プロトタイプ(テスト)タイヤ、ミディアム、ソフトの3つの異なるタイヤセットを装着した。そして、これらすべての異なるコンパウンドで、十分なデータを取れた。彼は本当に良い仕事をしたよ」
「データの内容も十分だったし、彼の技術的なフィードバックもとても優れていたと思う。彼の才能は確かなものだし、F1に参戦できるチャンスは今後あるんじゃないかな」
アルファタウリはこれまでも多くの若手が初めてF1に乗る環境を提供してきた。司会者は“若手は初めてのFP1がやってくると、ナーバスになるものですか?”と尋ねると、トスト代表は間近に見てきた自身の経験から、こう返答した。
「いや、それは気が滅入ってしまうようなものではなく、あくまでドライバーのモチベーションを起こさせるものでなければならないよ。私は楽観的で前向きなドライバーが好きなんだ」
「ご存知のとおり、若手ドライバーは激しいプレッシャーを決して受けるべきではないと思う。私はイザックに“初めてのF1マシンドライブをただ楽しんで、何も気にせずに、とにかく頑張って”と言ったんだ。プレッシャーをかけるつもりは全くない。ドライバーが自分自身にプレッシャーをかけると、良い競争ができなくなるケースもあるからね」
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今回、FP1とFP2にはダニエル・リカルドが継続して周回した。リカルドはFP1で8番手、FP2で6番手と、AT04はメキシコのトラックに適合しているのではないかとの見方も。トスト代表はオーストラリア人ドライバーの走りを見て「基本的なセットアップは機能しているようだね」とある程度の手応えがあると明かした。
「我々はたくさんのシミュレーション作業を行ってきた。ダニエルはマシンの出来に満足していたようだよ。最初のセクターではアンダーステアが強すぎるとも見ていたようだが、その改善に取り組まなければいけない」
そして司会者は前レース、オースティンでの角田裕毅についてトスト代表に“今年の彼の最高のパフォーマンスだったと思うか?”と質問を投げかけた。
「ユウキについては、前回に限らず何度も良いレースを見せていたよ。あと(チャールズ)ルクレールと(ルイス)ハミルトンのおかげ(車両違反で失格)で、2つポジションが上がったということも忘れてはならない。それがなければユウキはP10で終わっていただろうからね」
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「でも、オースティンでのユウキは非常にコントロールされたレースを見せたね。彼のタイヤマネージメントは本当に優れていたと言わなければならないだろう」
「そして今、彼はF1での3シーズン目を迎え、特にタイヤについてすべてをよりよく理解していることがわかる。彼はレース中においても、よりよい方法で対処している。成熟して、レースの展開をしっかり読むようになったね」
「とにかくユウキは素晴らしいレースをした。それが彼のベストレースだったのかどうかは私には判断できない。だが、本当に素晴らしいレースだったことは間違いないよ」
これまで、トスト代表は角田が結果に結びつかず苦しんでいたときも“F1で力を発揮するには3年が必要”と持論を口にして、教え子を擁護していた。それだけに角田の1レース5ポイント奪取は、2台のDSQ(失格)があったからとは言え、感慨深いものがあるようだ。
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また、今週末はスーパーフォーミュラに参戦中ながら、左手骨折リカルドの代役として、オランダGPからカタールGPまで5レース参戦したリアム・ローソンについてはこう言及した。
「リアムも本当に素晴らしい仕事をしてくれた。彼がザントフォールトで初めてドライビングしたときの環境は、雨が降ってとても難しい状況下だったからね。彼はフルウェットもインターミディエイトも装着して(F1カーで)走ったことがなかったわけだから」
「すべてをミスなくこなして、オランダGPから良いパフォーマンスを見せた。シンガポールでは9位フィニッシュしたのがハイライトだったと思う。シンガポールは簡単なトラックではないが、そんな中でもしっかり競争力を示した。リアムはF1のシートに値するし、2025年にはF1で走っていることを期待するよ」
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前レースで角田裕毅が5ポイントを奪取し、これでアルファタウリはコンストラクターズ最下位ながら、ポイント数を10まで伸ばした。選手権9位のハースとは2ポイント差まで狭まっている。今季限りで代表職から退くトスト氏は、教え子たちの頑張りに期待を寄せつつ、簡単ではない状況ながら最下位脱出に向けて意欲を示した。
「今のマシンでは十分に狙える状況じゃないかと思う。ただ、我々が彼ら(ハース)より前の位置でレースを終えられるかどうかと、ポイントが獲得できるかどうかは、別の話じゃないかと思っているよ」
「上位チームがリタイアなしで完走したりすることもあるだろうし、そうなったら入賞圏内に入ってポイントを獲得することは、簡単ではないからね。ただ、もちろん私たちは最善を尽くすつもりだよ」
「今回のメキシコ含め、まだ4レース残っている。ここから良い競争をしていって、今後はライバルチームを倒すことができると楽観的な見方をしているよ」
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チーム・ドライバー
日程・番組表
レース | フリー走行・予選 | 決勝 | |
---|---|---|---|
第1戦 | バーレーンGP | 3月3日(金) ~4日(土) | 3月5日(日) |
第2戦 | サウジアラビアGP | 3月17日(金) ~18日(土) | 3月19日(日) |
第3戦 | オーストラリアGP | 3月31日(金) ~ 4月1日(土) | 4月2日(日) |
第4戦 | アゼルバイジャンGP | 4月28日(金) ~ 29日(土) | 4月30日(日) |
第5戦 | マイアミGP | 5月5日(金) ~ 6日(土) | 5月7日(日) |
第6戦 | エミリア・ロマーニャGP | 5月19日(金) ~ 20日(土) | 5月21日(日) |
第7戦 | モナコGP | 5月26日(金) ~ 27日(土) | 5月28日(日) |
第8戦 | スペインGP | 6月2日(金) ~ 3日(土) | 6月4日(日) |
第9戦 | カナダGP | 6月16日(金) ~ 17日(土) | 6月18日(日) |
第10戦 | オーストリアGP | 6月30日(金) ~ 7月1日(土) | 7月2日(日) |
第11戦 | イギリスGP | 7月7日(金) ~ 8日(土) | 7月9日(日) |
第12戦 | ハンガリーGP | 7月21日(金) ~ 22日(土) | 7月23日(日) |
第13戦 | ベルギーGP | 7月28日(金) ~ 29日(土) | 7月30日(日) |
第14戦 | オランダGP | 8月25日(金) ~ 26日(土) | 8月27日(日) |
第15戦 | イタリアGP | 9月1日(金) ~ 2日(土) | 9月3日(日) |
第16戦 | シンガポールGP | 9月15日(金) ~ 16日(土) | 9月17日(日) |
第17戦 | 日本GP | 9月22日(金) ~ 23日(土) | 9月24日(日) |
第18戦 | カタールGP | 10月6日(金) ~ 7日(土) | 10月8日(日) |
第19戦 | アメリカGP | 10月20日(金) ~ 21日(土) | 10月22日(日) |
第20戦 | メキシコシティGP | 10月27日(金) ~ 28日(土) | 10月29日(日) |
第21戦 | サンパウロGP | 11月3日(金) ~ 4日(土) | 11月5日(日) |
第22戦 | ラスベガスGP | 11月16日(木) ~ 17日(金) | 11月18日(土) |
第23戦 | アブダビGP | 11月24日(金) ~ 25日(土) | 11月26日(日) |