2023年のF1最終戦、第23戦アブダビGPの結果を受けて『F1』公式が同レースのパワーランキングを発表した。アルファタウリの角田裕毅は8位入賞という順位だったが、同ランキングでは20人中3番手という高評価を受けている。
アブダビGPで角田は、F1キャリア最上位となる予選6番グリッドを獲得。決勝レースでは第1スティントのミディアムからロングランを敢行すると、第2スティントのハードにつないでから、58周の最後までこのタイヤを持たせる、粘りの走りを見せた。
後方から迫ってきた上位チームにはレースペースでかなわず、マクラーレン勢、フェルナンド・アロンソなどに抜かれたものの、ファイナルラップにはルイス・ハミルトンにターン9で一度かわされながら、相手のスナップを誘発するライン取りだったこともあり、抜き返すことに成功。7度王者の猛追をしのぎ切ってP8を手にした。このレースぶりについては世界中のF1ファンによる投票で決まるドライバー・オブ・ザ・デイに選出されるほど、存在感を示したものとなった。
ヤス・マリーナで結果を示した角田裕毅について『F1』公式による複数人の識者は、パワーランキング20人中3番手評価で、10点満点中8.6の評点を付けている。日本人ドライバーについて、こう賛辞を贈った。
「角田は2023年、アルファタウリで目覚ましい活躍を見せ、シーズンを通して大きな前進を遂げたと言えるだろう」
「このイタリアチームはレース前の時点で、チャンピオンシップ7位のウィリアムズに7ポイント差を付けられていた。そんな中、日本人レーサーはチームの目標を達成するため、全力を尽くした」
「彼は予選で素晴らしい成績を収め、6番グリッドを獲得した。スタート後は順位を落とすこと無く、強豪ひしめくこのポジションで、順位を落とすこともなかった。彼らはワンストップ戦略を選択したが、結果としてうまくいかず、8位に終わっている。目標こそ達成できなかったかもしれないが、個人的な観点からすれば角田にとって素晴らしいシーズンの終わり方だった」
今季は終盤戦に入るまで、長らくコンストラクターズランキングの最下位だったアルファタウリ。アップデートを入れた南北アメリカラウンドから持ち直し、チームとして連続ポイントを手にするなど、上昇気流に乗った状況でもあった。
結局コンストラクターズ7番手のウィリアムズを追い抜くことはできなかったものの、AT04を駆って粘りの走りを続け、アブダビGP8位入賞という成果を手にした日本人ドライバーについて、F1の識者も高く評価しているようだ。
Red Bull Content Pool
なお、アブダビGPのトップ評価は、年間19勝という前人未到の記録を打ち立てたマックス・フェルスタッペンで10点満点中9.2点評価だった。
2番手評価は2位フィニッシュを果たしたチャールズ・ルクレール。終盤には意図的にペースを下げ、5秒加算ペナルティの科されているセルジオ・ペレスを先行させ、コンストラクターズ争いをしているライバルチームよりも前でペレスをフィニッシュさせようとする作戦に出たが、これは奏功せず。それでも「スクーデリアをチャンピオンシップ2位にするために全力を尽くしたが、十分ではなかった」と印象的だったと強調されている。
角田は3位入賞を果たしたジョージ・ラッセルの8.4点よりも高い、8.6点での3番手評価となった。アブダビGPはセーフティーカーが入らず、20台全車が完走扱いという“荒れないレース”だった。それだけに、このレースで角田が見せたワンストップ作戦、そして入賞圏内で戦い続けたレースぶりは大きく脚光を浴びるものとなっている。
F1ドライバー・パワーランキング/2023年第23戦アブダビGP(10位まで)
1位(9.2):マックス・フェルスタッペン/レッドブル|第23戦1位
2位(8.8):チャールズ・ルクレール/フェラーリ|第23戦2位
3位(8.6):角田裕毅/アルファタウリ|第23戦8位
4位(8.4):ジョージ・ラッセル/メルセデス|第23戦3位
5位(7.6):フェルナンド・アロンソ/アストンマーティン|第23戦7位
6位(7.4):ランド・ノリス/マクラーレン|第23戦5位
7位(7.2):セルジオ・ペレス/レッドブル|第23戦4位
8位(7.0):オスカー・ピアストリ/マクラーレン|第23戦6位
9位(6.6):アレクサンダー・アルボン/ウィリアムズ|第23戦14位
10位(6.4):ピエール・ガスリー/アルピーヌ|第23戦13位
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チーム・ドライバー
日程・番組表
レース | フリー走行・予選 | 決勝 | |
---|---|---|---|
第1戦 | バーレーンGP | 3月3日(金) ~4日(土) | 3月5日(日) |
第2戦 | サウジアラビアGP | 3月17日(金) ~18日(土) | 3月19日(日) |
第3戦 | オーストラリアGP | 3月31日(金) ~ 4月1日(土) | 4月2日(日) |
第4戦 | アゼルバイジャンGP | 4月28日(金) ~ 29日(土) | 4月30日(日) |
第5戦 | マイアミGP | 5月5日(金) ~ 6日(土) | 5月7日(日) |
第6戦 | エミリア・ロマーニャGP | 5月19日(金) ~ 20日(土) | 5月21日(日) |
第7戦 | モナコGP | 5月26日(金) ~ 27日(土) | 5月28日(日) |
第8戦 | スペインGP | 6月2日(金) ~ 3日(土) | 6月4日(日) |
第9戦 | カナダGP | 6月16日(金) ~ 17日(土) | 6月18日(日) |
第10戦 | オーストリアGP | 6月30日(金) ~ 7月1日(土) | 7月2日(日) |
第11戦 | イギリスGP | 7月7日(金) ~ 8日(土) | 7月9日(日) |
第12戦 | ハンガリーGP | 7月21日(金) ~ 22日(土) | 7月23日(日) |
第13戦 | ベルギーGP | 7月28日(金) ~ 29日(土) | 7月30日(日) |
第14戦 | オランダGP | 8月25日(金) ~ 26日(土) | 8月27日(日) |
第15戦 | イタリアGP | 9月1日(金) ~ 2日(土) | 9月3日(日) |
第16戦 | シンガポールGP | 9月15日(金) ~ 16日(土) | 9月17日(日) |
第17戦 | 日本GP | 9月22日(金) ~ 23日(土) | 9月24日(日) |
第18戦 | カタールGP | 10月6日(金) ~ 7日(土) | 10月8日(日) |
第19戦 | アメリカGP | 10月20日(金) ~ 21日(土) | 10月22日(日) |
第20戦 | メキシコシティGP | 10月27日(金) ~ 28日(土) | 10月29日(日) |
第21戦 | サンパウロGP | 11月3日(金) ~ 4日(土) | 11月5日(日) |
第22戦 | ラスベガスGP | 11月16日(木) ~ 17日(金) | 11月18日(土) |
第23戦 | アブダビGP | 11月24日(金) ~ 25日(土) | 11月26日(日) |