「満足も誇りもない。5位が目標だった」アルファタウリ代表退任のトスト氏、F1から離れる今後も多忙になると激白「退屈な時間はもう来ない」｜F1

今季限りでアルファタウリの代表職を退くフランツ・トスト氏が、第一線で奮闘し続けた18年間について語った。『F1』公式のプレゼンターを務めるローレンス・バレット氏がトスト代表のインタビューを行った。

これまでの取材でトスト代表はきっちり時間厳守で約束の現場に姿を現したというが、ヤス・マリーナ・サーキットでのインタビューでも、時間通りやってきたとのこと。

トスト氏は「私の“やるべきことリスト”はとても長いんだ」と述べ、ここまでの激務を振り返った。

「ここ数年は何かを自由にすることもできなかったね。私はいつもオフィスにいるか、それ以外は空港、飛行機の中、サーキットのどこかばかりだったから」

「これからは土曜日、日曜日と雪が降ったとしても、晴天の月曜日には“スキーに行ける！”と言える自由を楽しみにしているよ。ここ20年はそんなことさえできなかった。私はスキーが大好きなんだ。数十年に渡ってスキーを楽しむ時間さえなかったわけだからね」

アルファタウリ代表職から退いても隠居とはならず、まだまだレースの現場と深いつながりを維持していくことになりそうだ。トスト氏本人が「すでにこれからのことを念頭に考えている」と口にしている。

「F1の現場からは離れることになるが、仕事量が減るわけではないかもしれないね。今、考えているプロジェクトのことを想定すると、もっとこれから忙しくなるかもしれない。退屈な時間はもう来ないだろう」

F1の現場からは離れても、引き続き精力的にモータースポーツの世界と関わっていくようだ。

「F1はもちろん見に行くよ。今後もFP1～3、予選、そしてレースと、すべてのデータを見るだろうね。“外にいてどうやってすべてのデータを手に入れられるんだ？”とチームにも尋ねたよ。F1だけじゃない。MotoGP、インディカーなど、他のコンペティションもしっかりチェックするつもりだ」

アルファタウリという名称は2023年限りで終了となり、2024年からは新チーム名となる。そして新たなトップに、ミナルディ、トロロッソ、フェラーリで手腕を振るったトスト氏の教え子とも言える、ローラン・メキエスが務める。トスト氏は18年間代表を務めたトロロッソ、及びアルファタウリでまだ上を目指せたはずだと、後悔の念もあるという。

「満足も誇りもないよ。我々はコンストラクターズチャンピオンシップで5位（※2008年、2019年、2021年の総合6位が最高位）に入ることを目標としていた。それを達成できなかったことが残念なんだ」

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