2024年の日本GPで10位入賞を果たした角田裕毅が『DAZN』を通じて、赤旗後のリスタート時、大きく順位を上げたユーズドソフトタイヤ選択の理由について説明している。
角田は『DAZN』の『WEDNESDAY F1 Time #7』に出演。番組MCのサッシャ氏、師でもあるレーシングドライバーの中野信治氏とともに、その場面を番組内の企画“スロコンくん”の映像で見ながら振り返った。
DAZN
予選ではQ3進出を果たし、10番グリッドからレースをスタートさせた角田。だがブラックアウト直後、角田は装着したミディアムタイヤの蹴り出しが良くないことから、すぐ背後のソフト勢ニコ・ヒュルケンベルグとバルテリ・ボッタスに抜かれてP12に落としてしまう。
1周目のターン3でダニエル・リカルドとアレクサンダー・アルボンが接触してクラッシュとなり、レースはそのまま赤旗となった。セクター1区間を通過したため、その時点の順位がリスタートの順番に。
25分ほどの中断を経て、角田はP12で3/53周目からリスタートとなり、今度はユーズドのソフトタイヤを選択した。ここでは逆にヒュルケンベルグを抜き返し、ボッタスとジョージ・ラッセルもターン2で抜いて、P9まで一気に浮上した。
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角田本人にとっても、このリスタートは会心の出来だったようだ。映像を見ながら振り返っている。
サッシャ「リスタートいきましょう。目の前のヒュルケンベルグが(リスタート時)遅かったですね」
角田「(スタート時に)同じことをされたので、その前のスタートでは同じ位置でヒュルケンベルグに右から抜かれた」
サッシャ「リベンジだったのね。じゃあこの抜いた時“しめしめ”と思ったわけだ」
角田「ええ、ニヤッと」
1/53周のスタート時、角田はヒュルケンベルグに右側から抜かれてポジションを落としていた。だがリスタートでは逆にやり返してポジションアップに成功している。
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リスタート後、ターン1ではインを突いた角田。ターン2でアウト側にいたジョージ・ラッセルがタイヤスモークを上げた。これでその背後にいたバルテリ・ボッタスが行き場を失い、ラッセルとボッタスの2人が角田よりも後ろへ。
角田「ラッセルがなんであそこで(タイヤを)ロックしたのかわからないんですけど。ロックして、ボッタスが釣られていった。レッドカーペットって感じで」
サッシャ「道を空けてくれたと。どうぞー、と」
角田「ありがとうございます!という感じで」
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結果的に角田は最初のスタートではミディアムでポジションを落とすも、リスタートではユーズドのソフトに替えた。サッシャ氏は「赤旗だったからこれはタイヤチェンジがOKだったわけですけど、誰のアイデアだった」と聞くと、角田はその要因をこう明かしている。
角田「エンジニアたちのアイデア。ミディアムは本当に(トラクションの掛かり方がソフトとは)差が大きかった。さらに12番手まで下がっちゃったんで。もう(赤旗明けのリスタートでは)戦略を変えてアグレッシブに行くしかないと。ソフトはかなりスタートがいいぶん、かなりデグラデーションも大きかった」
角田「迷いましたけど順位を落としたぶん、もうアグレッシブに行くしかない。失うものは何もないのでソフトに切り替えました」
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サッシャ「一回失敗しても、チーム含めて戦略を変えて、同じことを二度しないっていうのが大切」
中野「大切ですよね。そういった判断がいい方向に行く時もあれば、そうじゃない時もあるんだけれども、何かそういうアクションを起こすっていうことは大事だと思う。その時ボッタスもソフトだったんで。そういった意味では、やっぱりソフトで行くのが定石だった、という気がする」
スタート直後、ミディアムでP12までポジションを落としてしまった。だが赤旗後のリスタートでソフトを選択し、そこから順位を上げることに成功した。スタンディングスタートは、ソフトタイヤのほうが明確に良かった傾向が顕著になっている。
鈴鹿で10位入賞をつかみ取った角田裕毅。23/53周目のピットストップで見せた大幅ジャンプアップだけでなく、リスタート(3周目)直後のターン2で“ベスト・オブ・レスト”かつ、ラッセルとボッタスの前である9番手にポジションアップさせたことが、入賞を手繰り寄せる大きな要因になったと言えそうだ。
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チーム・ドライバー
日程・番組表
レース | フリー走行・予選 | 決勝 | |
---|---|---|---|
第1戦 | バーレーンGP | 2月29日(木) ~3月1日(金) | 3月2日(土) |
第2戦 | サウジアラビアGP | 3月7日(木) ~8日(金) | 3月9日(土) |
第3戦 | オーストラリアGP | 3月22日(金) ~ 3月23日(土) | 3月24日(日) |
第4戦 | 日本GP | 4月5日(金) ~ 6日(土) | 4月7日(日) |
第5戦 | 中国GP | 4月19日(金) ~ 20日(土) | 4月21日(日) |
第6戦 | マイアミGP | 5月3日(金) ~ 4日(土) | 5月5日(日) |
第7戦 | エミリア・ロマーニャGP | 5月17日(金) ~ 18日(土) | 5月19日(日) |
第8戦 | モナコGP | 5月24日(金) ~ 25日(土) | 5月26日(日) |
第9戦 | カナダGP | 6月7日(金) ~ 8日(土) | 6月9日(日) |
第10戦 | スペインGP | 6月21日(金) ~ 22日(土) | 6月23日(日) |
第11戦 | オーストリアGP | 6月28日(金) ~ 29日(土) | 6月30日(日) |
第12戦 | イギリスGP | 7月5日(金) ~ 6日(土) | 7月7日(日) |
第13戦 | ハンガリーGP | 7月19日(金) ~ 20日(土) | 7月21日(日) |
第14戦 | ベルギーGP | 7月26日(金) ~ 27日(土) | 7月28日(日) |
第15戦 | オランダGP | 8月23日(金) ~ 24日(土) | 8月25日(日) |
第16戦 | イタリアGP | 8月30日(金) ~ 31日(土) | 9月1日(日) |
第17戦 | アゼルバイジャンGP | 9月13日(金) ~ 14日(土) | 9月15日(日) |
第18戦 | シンガポールGP | 9月20日(金) ~ 21日(土) | 9月22日(日) |
第19戦 | アメリカGP | 10月18日(金) ~ 19日(土) | 10月20日(日) |
第20戦 | メキシコGP | 10月25日(金) ~ 26日(土) | 10月27日(日) |
第21戦 | サンパウロGP | 11月1日(金) ~ 2日(土) | 11月3日(日) |
第22戦 | ラスベガスGP | 11月21日(木) ~ 22日(金) | 11月23日(土) |
第23戦 | カタールGP | 11月29日(金) ~ 30日(土) | 12月1日(日) |
第24戦 | アブダビGP | 12月6日(金) ~ 7日(土) | 12月8日(日) |