レッドブルはマックス・フェルスタッペンと2028年までの長期契約を締結している。来季の2025年、セカンドシートはまだ未定となっており、その動向はF1界における大きな関心事になっている。
『F1』公式のプレゼンターであるローレンス・バレット氏は「ペレス?リカルド?サインツ?来シーズン、レッドブルでフェルスタッペンのパートナーとなるのは誰になるのか」という見出しで、来季レッドブルのシートを争う構図について考察している。
「2021年レッドブルに加入した(セルジオ)ペレスの契約は今シーズン終了までとなっている。本人も認めているが、彼は2023年RB19にアダプトするため奮闘し、チームメイトのマックス・フェルスタッペンの19勝に次ぐ2勝を挙げた」
「ペレスは2023年のドライバーズチャンピオンシップでキャリアベストの2位を獲得し、契約更新に値することを証明。あらゆる機会を与えるとチームが宣言してシーズンを迎えている」
「34歳の彼はチャンスをつかみ、バーレーン、サウジアラビア、そして前回出場の日本ではフェルスタッペンに次ぐ2位でフィニッシュした。鈴鹿でもポールポジション争いでチームメイトとはわずか0.066秒差だった」
「この一連の結果が、彼をレッドブル残留が有力だという見方にしたのは間違いない。しかし、過去8カ月間、レッドブルはペレスが安定性を発揮できなかった場合に備え、代役の可能性について選択肢を検討してきた。このBプランという選択肢を保つことは、どのチームも当たり前にやることだろう」
Red Bull Content Pool
ここからバレット氏は、ペレスが離脱した場合の“もしも”について考察。その代案として、現RBダニエル・リカルドの名前を出している。
「複数の情報筋によると、レッドブルがリカルドをレッドブルファミリーに戻し、そして昨年途中からリカルドをアルファタウリチームに置いたのは、再起用もアイデアに入れて、ペレスとの力を評価する意図があったという」
「リカルドはレッドブルグループの人気ドライバーであり、非常に市場価値がある。昨年、シルバーストンでのピレリタイヤテストではエナジードリンク会社に、適切なマシンと環境があれば、変わらず速いドライバーであることを証明していた」
「それがリカルドにアルファタウリでの挑戦を与えた理由だ。彼の復帰は手の手術(オランダGPのFP2で骨折)を必要とするクラッシュによって妨げられた。それでもチームは彼に能力を示す機会を与えるため、2024年もリカルドをRBに残留させている」
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そして今季RBにおいて、角田裕毅とリカルドの当該成績で、明暗がはっきり分かれている現状も強調した。
「リカルドが不調だから、その決断が難しくなっている?……ええ、その通りです。実際に今のところ、リカルドが望んでいたシーズンのスタートではなかった。オーストラリア人ドライバーはRBに慣れるのに苦労しており、チームメイトの角田裕毅に負け続けている」
「予選ではここまで直接対決で0-4と劣勢にある。開幕4戦でリカルドはポイントを手にできていないが、角田は同じ4戦に挑んで、そのうち2レースで入賞を果たした」
日本GP決勝のオープニングラップではリカルドがアレクサンダー・アルボンと接触。スタート直後に姿を消した。
レース後にレッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は「ダニエルはビッグボーイだよ。彼とは長らく一緒に仕事をしていたし、物事がどのように機能するかを知っている。ダニエルは引き続きできる限りのことをして、結果を残せばいい。そうすれば自然とスマイルも戻るだろう。彼のチームメイト(角田)は素晴らしい仕事をしているし、当然それはダニエルにとってプレッシャーになるだろう。それでも私は彼のことをよく知っている。きっと立ち直ってくれるはずだ」と長年ともに仕事したリカルドに対し、フォローのコメントを発していたという。
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ホーナー代表の言葉を踏まえ、バレット氏は「確かにリカルドは現時点でレッドブルとして何らプラスにもなっていない」とレッドブルグループの現状についてこう記した。
「ペレスや角田が輝いているとき、調子が悪くなるのは彼にとって理想的ではないだろう。レッドブルは不振のドライバーについて、シーズン途中で契約を打ち切るようなことを過去に何度もやってきた」
「では、レッドブルは誰をそのシートに座らせたいのだろうか。契約書にサインが書かれるまで、正確な答えは皆無と言える。明確な最有力候補がいないため、現時点では不明としか言わざるを得ない」
「ドライバーマーケットの決定は、白か黒かで決まるようなことはない。チーム代表も人間だし、何か異なる後押しだったり、状況の変化に反応して決断に至ることもある」
Masaki CHIBA
「ある日は候補リストのトップだったドライバーも、次の週には状況が変わってそうではなくなっているかもしれない。もしかしたら異なるアイデアが生まれ、カルロス・サインツがリストに名を連ねることだってあるだろう」
「何しろ、このスペイン人は2022年にメルセデスのジョージ・ラッセルがブラジルで勝利して以来、レッドブルの連勝を止めている唯一のドライバーだ。彼も候補の一人であることは現時点で間違いではないが、2015年に(当時トロロッソ)コンビを組んでいたフェルスタッペンと再びペアになることが良いアイデアなのかどうか不明瞭だ」
そしてRBで存在感を示している角田裕毅もトピックの一つだと強調した。
「角田はどうだろう。RBで正しく、好調ぶりを見せている。オーストラリアでは7位に食い込むなど、センセーショナルな走りを見せていた。前回、日本のホームレースでもプレッシャーを跳ね除けてポイントを獲得したのも、見事だった」
Red Bull Content Pool
ただしバレット氏は「情報筋によると少なくとも、彼はレッドブルのセカンドシート候補者として、最終候補に入っていないという。私は角田が来年もRBのシートを維持するのに十分な努力をしていると理解している」と、角田はレッドブル昇格の可能性が低く、このままRBに乗り続けるシナリオが現実的だと分析している。
「現状ではホーナー代表はチェコ(ペレス)について“彼を優先するのが妥当”との姿勢を崩していない。チーム内でも称賛を得ているし、それが結果的にレッドブル内部でも残留を推す声が多いという」
「スターのリカルドが輝きを失っているとはいえ、まだリカルドの可能性も排除されていないとのことだ。一時はフェルナンド・アロンソがレッドブルに行くのではとのうわさもあったが、彼はアストンマーティンと新たな契約を結んだため、当然ながら候補からは除外された」
「一方でフェルスタッペンは2028年まで契約を結んでいるが、契約解除条項により、もっと早く離脱するという可能性もゼロではない。もちろん彼が去るようなことになれば、レッドブルはドライバーラインナップについて完全に見直す必要がある。少なくとも現時点で彼は、契約期間満了まで走ることを前提に、取り組みを見せている」
Red Bull Content Pool
RBのシートについても、角田がアルファタウリから5年目に突入する可能性があるのではないかとの考察を行った。
「RBについては現時点で急いで来季の陣容を固める必要はないだろう。ピーター・バイエルCEOと、ローラン・メキエス代表とともに、夏まで動く可能性は低い」
「もしリカルドがレッドブル再昇格を逃したとしたら、リカルドと角田、もしくはリアム・ローソンがシートに収まるだろう。レッドブルは、昨年リカルドの代役として素晴らしい活躍を見せたローソンについて、2025年にチャンスを与えたいと考えているようだ。角田とリカルドの戦いを引き続き見たうえで、どちらかを弾く可能性が高い」
このようにバレット氏はレッドブルとRBのシート動向について、自身の見解を示している。
Getty Images
2025年は現行レギュレーションの最終年であり、2026年の新規定に向けた開発も兼ねて、ドライバー選びは各チーム慎重にならざるを得ない。レッドブルはフォードとのパートナーシップがスタートする2026年以降も、競争力を継続できるか不明瞭。勢力図が大きく変わり、トップチームではなくなる可能性も十分にある。
すでに2026年の大変革に向け、フェラーリはルイス・ハミルトンを引き抜き、アストンマーティンはアロンソと延長契約を結んだ。
レッドブルグループは来季以降、フェルスタッペン以外の全シートが未定。今季RBでは開幕4レース終了時点で、存在感を示している角田。だがバレット氏は「レッドブルのセカンドシート候補者として、最終候補に入っていない」と記したように、昇格の道については厳しい見方をしている。
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日程・番組表
レース | フリー走行・予選 | 決勝 | |
---|---|---|---|
第1戦 | バーレーンGP | 2月29日(木) ~3月1日(金) | 3月2日(土) |
第2戦 | サウジアラビアGP | 3月7日(木) ~8日(金) | 3月9日(土) |
第3戦 | オーストラリアGP | 3月22日(金) ~ 3月23日(土) | 3月24日(日) |
第4戦 | 日本GP | 4月5日(金) ~ 6日(土) | 4月7日(日) |
第5戦 | 中国GP | 4月19日(金) ~ 20日(土) | 4月21日(日) |
第6戦 | マイアミGP | 5月3日(金) ~ 4日(土) | 5月5日(日) |
第7戦 | エミリア・ロマーニャGP | 5月17日(金) ~ 18日(土) | 5月19日(日) |
第8戦 | モナコGP | 5月24日(金) ~ 25日(土) | 5月26日(日) |
第9戦 | カナダGP | 6月7日(金) ~ 8日(土) | 6月9日(日) |
第10戦 | スペインGP | 6月21日(金) ~ 22日(土) | 6月23日(日) |
第11戦 | オーストリアGP | 6月28日(金) ~ 29日(土) | 6月30日(日) |
第12戦 | イギリスGP | 7月5日(金) ~ 6日(土) | 7月7日(日) |
第13戦 | ハンガリーGP | 7月19日(金) ~ 20日(土) | 7月21日(日) |
第14戦 | ベルギーGP | 7月26日(金) ~ 27日(土) | 7月28日(日) |
第15戦 | オランダGP | 8月23日(金) ~ 24日(土) | 8月25日(日) |
第16戦 | イタリアGP | 8月30日(金) ~ 31日(土) | 9月1日(日) |
第17戦 | アゼルバイジャンGP | 9月13日(金) ~ 14日(土) | 9月15日(日) |
第18戦 | シンガポールGP | 9月20日(金) ~ 21日(土) | 9月22日(日) |
第19戦 | アメリカGP | 10月18日(金) ~ 19日(土) | 10月20日(日) |
第20戦 | メキシコGP | 10月25日(金) ~ 26日(土) | 10月27日(日) |
第21戦 | サンパウロGP | 11月1日(金) ~ 2日(土) | 11月3日(日) |
第22戦 | ラスベガスGP | 11月21日(木) ~ 22日(金) | 11月23日(土) |
第23戦 | カタールGP | 11月29日(金) ~ 30日(土) | 12月1日(日) |
第24戦 | アブダビGP | 12月6日(金) ~ 7日(土) | 12月8日(日) |