2024年のF1第8戦モナコGP決勝が現地時間26日行われた。
現地モンテカルロはF2のレース2から引き続き晴天のドライコンディションで決勝開始時刻を迎えた。
決勝では10人のドライバーが第1スティントにミディアムを選択。10人がハードと、コンパウンドが二分される状況となった。PPのチャールズ・ルクレール~4番グリッドのランド・ノリスまでがミディアム、5番グリッドのジョージ・ラッセル~7番グリッドのルイス・ハミルトンがハード。8番手スタートの角田裕毅はミディアムを選択した。
レースがブラックアウトとなり、ほぼグリッド順でターン1に飛び込んでいく。すると接触の影響でサインツがターン4で直進し、そのままマシンストップ。
DAZN
後ろのターン3では大きなクラッシュが発生し、ケビン・マグヌッセンがセルジオ・ペレスの右後ろに接触し、ペレスとハース2台が絡んで止まった。
ペレスのマシンは大破する状況だが、メキシコ人ドライバーはすぐにコクピットから出ている。トラック上には大量のデブリが散乱しており、レースはすぐさま1周目の途中で赤旗となった。
Getty Images
また、赤旗前のターン8ではエステバン・オコンが僚友ピエール・ガスリーに対して強引な仕掛けを行い、オコンはガスリーのタイヤに乗り上げて大きなダメージを受け、リタイアを選択している。
トラック上のデブリ除去、安全確認で時間を要したが、ガードレールを補修したうえで、日本時間22:44(現地時間15:44)よりレース再開とアナウンスされた。
スタンディングスタートでの再開を前に、ローガン・サージェント以外のマシンはタイヤ交換を済ませて、16台がグリッドに着いた。
3/78周目から再開となり、再びほぼグリッド順のままでコントロールラインに戻ってきた。トップはルクレールで2番手オスカー・ピアストリ、3番手サインツ、4番手ノリス、5番手ラッセル、6番手マックス・フェルスタッペン、7番手ハミルトン、8番手角田裕毅という順番となる。
再開時点で上位勢はすでにタイヤ交換を終えていることもあり、78周目の最後までタイヤを持たせることも視野に入れ、レースペースをかなり抑えた周回が続く。モナコ特有、各ポジションでトレインが発生する流れとなった。
レース途中、ハードタイヤに交換して最後尾に回ったバルテリ・ボッタスが1分16秒台でファステストラップを出した一方、トップのルクレールは4秒ほど遅い1分20秒台で周回を続ける。
28/78周目でトップはルクレール(ハード/H)。すぐ1秒後方に2番手ピアストリ(H)、さらに2秒後ろに3番手サインツ(H)、そこから1秒差で4番手ノリス(H)というトップ4の並びに。
そこから14秒差で5番手はラッセル(ミディアム/M)、2秒後ろに6番手フェルスタッペン(M)、4秒後方に7番手ハミルトン(M)という5番手~7番手となる。ハミルトンから12秒離され、角田(H)は8番手で周回を続けていった。各車は予選タイムから8秒~10秒ほども遅い、抑えたペースで周回を重ねていく。
パレードラン状態ながらピットに誰が最初に入るのか、それとも入らないのか、という各チームの駆け引きが続く。
上位勢では52/78周目にハミルトンがピットへと入った。その後、続いてフェルスタッペンもタイヤ交換を行う。ともにポジションを落とさず、トラックへと戻ることに成功している。
Red Bull Content Pool
角田は8番手で走行を続け、すぐ後ろを走るアレクサンダー・アルボンと長らく事実上の8番手争いを続けている。
タイヤ交換を行った6番手フェルスタッペンは、5番手ラッセルとの差が一時は大きく開いたが、63/78周目にはほぼテールトゥーノーズ状態となる。ここからフェルスタッペンはプレッシャーをかけるも、モナコでは抜きどころがなく、トレイン状態が続く。
角田も残り14ラップまでペースをセーブしていたが、最後まで走りきれる見通しがついたため、チームから無線で「ペースを上げていいよ」と連絡が入る。角田は「その言葉を聞きたかった」と返答。アルボンを抑え込むための走りを辞め、ペースを一気に上げる。なお、この時点で8番手角田は7番手ハミルトンのラップダウンになるという、事実上90秒以上差がつく状況となっている。
残り9ラップの70/78周に入ると、トップのルクレールはペースを上げ、2番手ピアストリとの差を8秒まで広げた。
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そのままルクレールがトップで78周目のチェッカーを受け、待望の母国GP初制覇を果たした。また、モナコ人ドライバーにとっては2年ぶりの勝利、今季初Vとなった。
モナコ人がモナコGPを制したのは、F1前身時代のルイ・シロン(非選手権の1931年)以来2人目。F1では初となる。
2位ピアストリ、3位サインツまでが表彰台に上がっている。4位はノリスだった。
ラッセルが5位を守りきり、フェルスタッペンは0.5秒差で6位だった。7位にハミルトンが続いた。
角田は8位でフィニッシュ。前の上位勢が誰もリタイアしなかった中、8番グリッドからそのまま8番手でゴールし、今回も“ベスト・オブ・ザ・レスト”となった。
3/78周目の赤旗再開後、角田は76周ハードタイヤを持たせた上に、最後にはファステストラップ狙いで一気にペースを上げる。1:14.720でファイナルラップを周回したものの、惜しくも1ポイント加算とはならず。それでも4ポイントを手にした上に、卓越したタイヤマネージメント能力も示した一戦となった。
9位アルボン、10位ガスリーまでがポイントを手にした。
決勝では3周目から長らく持久戦となったこともあり、予選トップ10の並びがそのまま決勝の入賞圏内で、同じ順番でフィニッシュするというリザルトになっている。
第8戦モナコGP・決勝結果
1/チャールズ・ルクレール/フェラーリ
2/オスカー・ピアストリ/マクラーレン
3/カルロス・サインツ/フェラーリ
4/ランド・ノリス/マクラーレン
5/ジョージ・ラッセル/メルセデス
6/マックス・フェルスタッペン/レッドブル
7/ルイス・ハミルトン/メルセデス
8/角田裕毅/VCARB
9/アレクサンダー・アルボン/ウィリアムズ
10/ピエール・ガスリー/アルピーヌ
11/フェルナンド・アロンソ/アストンマーティン
12/ダニエル・リカルド/VCARB
13/バルテリ・ボッタス/キックザウバー
14/ランス・ストロール/アストンマーティン
15/ローガン・サージェント/ウィリアムズ
16/チョウ・グァンユ/キックザウバー
-/エステバン・オコン/アルピーヌ
-/セルジオ・ペレス/レッドブル
-/ニコ・ヒュルケンベルグ/ハース
-/ケビン・マグヌッセン/ハース
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チーム・ドライバー
日程・番組表
レース | フリー走行・予選 | 決勝 | |
---|---|---|---|
第1戦 | バーレーンGP | 2月29日(木) ~3月1日(金) | 3月2日(土) |
第2戦 | サウジアラビアGP | 3月7日(木) ~8日(金) | 3月9日(土) |
第3戦 | オーストラリアGP | 3月22日(金) ~ 3月23日(土) | 3月24日(日) |
第4戦 | 日本GP | 4月5日(金) ~ 6日(土) | 4月7日(日) |
第5戦 | 中国GP | 4月19日(金) ~ 20日(土) | 4月21日(日) |
第6戦 | マイアミGP | 5月3日(金) ~ 4日(土) | 5月5日(日) |
第7戦 | エミリア・ロマーニャGP | 5月17日(金) ~ 18日(土) | 5月19日(日) |
第8戦 | モナコGP | 5月24日(金) ~ 25日(土) | 5月26日(日) |
第9戦 | カナダGP | 6月7日(金) ~ 8日(土) | 6月9日(日) |
第10戦 | スペインGP | 6月21日(金) ~ 22日(土) | 6月23日(日) |
第11戦 | オーストリアGP | 6月28日(金) ~ 29日(土) | 6月30日(日) |
第12戦 | イギリスGP | 7月5日(金) ~ 6日(土) | 7月7日(日) |
第13戦 | ハンガリーGP | 7月19日(金) ~ 20日(土) | 7月21日(日) |
第14戦 | ベルギーGP | 7月26日(金) ~ 27日(土) | 7月28日(日) |
第15戦 | オランダGP | 8月23日(金) ~ 24日(土) | 8月25日(日) |
第16戦 | イタリアGP | 8月30日(金) ~ 31日(土) | 9月1日(日) |
第17戦 | アゼルバイジャンGP | 9月13日(金) ~ 14日(土) | 9月15日(日) |
第18戦 | シンガポールGP | 9月20日(金) ~ 21日(土) | 9月22日(日) |
第19戦 | アメリカGP | 10月18日(金) ~ 19日(土) | 10月20日(日) |
第20戦 | メキシコGP | 10月25日(金) ~ 26日(土) | 10月27日(日) |
第21戦 | サンパウロGP | 11月1日(金) ~ 2日(土) | 11月3日(日) |
第22戦 | ラスベガスGP | 11月21日(木) ~ 22日(金) | 11月23日(土) |
第23戦 | カタールGP | 11月29日(金) ~ 30日(土) | 12月1日(日) |
第24戦 | アブダビGP | 12月6日(金) ~ 7日(土) | 12月8日(日) |