2023シーズンのF1は当初24戦で行われる見通しだったが、新型コロナウイルスの影響で中国GPが見送りとなり、エミリア・ロマーニャGPは豪雨災害により中止に。これで22戦での開催となった。
そして2024年は全24戦で実施される予定。これは過去最多のグランプリ数となる。
F1第4戦日本GP 概要
2024 F1グランプリ第4戦日本GPがいよいよ開幕する。例年秋に行われてきた日本GPは、今シーズン史上初の春開催。桜舞う鈴鹿に世界最速の20人が集結する。
前戦オーストラリアGPでは、開幕から連続でワンツーフィニッシュを達成していたレッドブルが振るわず、代わりにフェラーリが表彰台上位を独占。ついに最強レッドブルの牙城が崩れ、日本GPを前に潮目が変わっている。絶対王者は鈴鹿で息を吹き返すのか、勢力図は塗り替えられるのか、日本GPがひとつの試金石となる。
さらに、日本GPで注目したいのはF1で戦う2人の日本人の存在だ。メルボルンで見事7位入賞を果たし、シーズン初のポイントをチームにもたらした角田裕毅。鈴鹿ではどんな走りを見せてくれるのか。また、今季から小松礼雄代表が采配を振るうハースからも目が離せない。オーストラリアGPではダブルポイントを獲得するなど、開幕から大胆かつ緻密な戦略でポイントをもぎ取ってきた“小松マジック”は鈴鹿でも炸裂するのか。見どころ満載の日本GP。新たな歴史が刻まれる瞬間を目撃しよう。
コースの成り立ち
Getty Images
ホンダの創業者・本田宗一郎の野望を叶えるべく1962年に建設された鈴鹿サーキットは、日本のモータースポーツの聖地として多くのファンに愛されている。開業当時の日本は、高速道路も普及していないような道路環境だったが、世界中のサーキットを参考に、珍しい立体交差のあるレイアウトのコースを完成させた。
F1初開催は1987年。日本人初のフルタイムドライバーとなった中嶋悟の凱旋や、エンジンサプライヤーとしてのホンダの活躍、アイルトン・セナなど人気ドライバーの登場もあり、F1ブームを巻き起こした。
その後も、セナとアラン・プロストの一騎打ちや、キミ・ライコネンの大逆転勝利、トヨタの初ポールポジション、鈴木亜久里・小林可夢偉が母国で3位表彰台を獲得するなど、モータースポーツファンの記憶に残るレースがいくつも生まれており、シーズン終盤に開催されることからワールドチャンピオン決定の舞台になることも多くあった。
また、難易度の高いテクニカルなコースは、世代を問わずドライバーの人気を集めており、ミハエル・シューマッハやセバスチャン・ベッテルなど、歴代のチャンピオンたちがお気に入りコースの一つに鈴鹿の名前を挙げている。
そして2024年から、これまでの秋開催ではなく、春へと引っ越すことに。また、鈴鹿でのレースについても2029年まで契約延長となっている。
2021年よりF1デビューしている角田裕毅は、F1で初の鈴鹿となった2022年、そして2度目の2023年と入賞に手が届かず。今季こそは大声援の贈られる母国GPでポイントを手にしたいところだ。
レース開催日程・DAZN配信予定
第4戦:日本GP
日時 | 内容 | 解説・実況 |
---|---|---|
4月5日(金) 11:30~ | フリー走行 1回目 | 実況:サッシャ 解説:中野信治、浅木泰昭 |
4月5日(金) 15:00~ | フリー走行 2回目 | 実況:サッシャ 解説:中野信治、浅木泰昭 |
4月6日(土) 11:30~ | フリー走行 3回目 | 実況:サッシャ 解説:中野信治、浅木泰昭 |
4月6日(土) 15:00~ | 予選 | 実況:サッシャ 解説:中野信治、浅木泰昭 |
4月7日(日) 12:00~ | ドライバーズパレード | |
4月7日(日) 14:00~/配信開始13:15~ | 決勝 | 実況:サッシャ 解説:中野信治、浅木泰昭 |
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サーキット(鈴鹿サーキット)のレイアウト
Getty Images
世界的にも珍しい8の字型のレイアウトを持つこのサーキットは1周5.807kmで、2本のストレートと18のコーナーで構成される。
メインストレートは下り坂になっており、S字からNIPPOコーナー(ダンロップコーナー)を含むセクター1は、わずかなミスが次のコーナーに影響するため、ラップタイムを大きく左右ポイントとなっている。セクター2の立体交差を過ぎると進行方向は左回りとなり、ヘアピンとスプーンカーブを抜けるとバックストレートが続く。ストレートエンドに位置する130Rを全開で抜け、シケインを通過して、1周となる。
コース幅があまり広くないため、オーバーテイクの難易度は高いものの、狙いどころはDRSが設置されるメインストレートからのターン1、ヘアピン、シケインの飛び込みなどが代表的な抜きどころとなる。2024年は角田裕毅がターン6の逆バンクでアウトからかぶせて、ターン7のインを取るという形で複数回のオーバーテイクを成功させた。このセクションも今後は大きな見どころの一つと言えそうだ。
2023年日本GPの結果
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2023年のF1第17戦、日本GP決勝は2023年9月24日に行われた。
現地鈴鹿は土曜日から引き続き雨が降らず、晴天のまま決勝のスタート時刻を迎えた。タイヤはトップ1~8までがミディアム、9番グリッドの角田裕毅はソフトを選んでいる。
レースがブラックアウトとなり、10番グリッドのフェルナンド・アロンソが抜群のスタートを見せる。ターン1にはマックス・フェルスタッペン、ランド・ノリス、オスカー・ピアストリの順で入っていった。後方ではバルテリ・ボッタスとアレクサンダー・アルボンが接触し、コース上にパーツが飛ぶ。これでレースはイエローフラッグからのセーフティーカー導入となった。
角田は僚友リアム・ローソンに前へと出られてしまい、そこでSCとなったため11番手だったが、セルジオ・ペレスがピットインしたために10番手で隊列に入っている。
セーフティーカーエンドとなり、5/53周目よりローリングスタートでレース再開となった。ここから7-8のメルセデス勢2人がチームメイト同士ながら激しい接近戦を繰り広げ、その後方からローソンが狙うという展開になる。バルテリ・ボッタスはヘアピンでローガン・サージェントと接触してスピン。その後、ピットまで戻って一度ピットアウトするも、結局リタイアを余儀なくされている。
トップのフェルスタッペンは快調なペースで周回し、後ろのノリスとの差を広げていく。角田は10/53周目にピットへと入り、ミディアムの第2スティントにつないだ。
僚友ローソンも次の周、ソフトからミディアムにつないだものの、角田はピットアウト後のペースが良かったこともあり、ローソンの前に躍り出ている。12周時点で角田15番手、ローソン16番手となっている。
12周目のヘアピンでは、ペレスとケビン・マグヌッセンが接触。これでペレスはフロントウイングにダメージを受け、2度目のピットインを余儀なくされている。
このあとレースはバーチャルセーフティーカーとなり、上位勢の中ではピアストリがここでピットイン。それ以外はステイアウトとなった。15周目にVSC終了となり、その後17周目にフェルスタッペンはピットイン。次の周にはノリス、チャールズ・ルクレールなども第2スティントに入った。
ドライ状況の鈴鹿はタイヤのデグラデーションが大きいことから、ドライバーのタイヤ選択によっては、一気にペースが落ちていくマシンも。
第1スティントのまま粘っていたジョージ・ラッセルは、25/53周目にミディアムからハードにつなぐ。これで全車タイヤ交換義務を消化した状況となる。
26周目時点でトップはフェルスタッペン。2番手は11秒差でピアストリ、3番手はすぐ後ろにノリス、4番手ルクレール、以下カルロス・サインツ、ルイス・ハミルトン、ラッセル、エステバン・オコン、アロンソ、ピエール・ガスリーと続き、角田は11番手。
ローソンは27周目にミディアムからハードに変更し、第3スティントに突入。あとは最後まで走り切る流れになった。角田は31周目にようやくピットインを敢行。ハードの第3スティントとなり、ローソンの6秒後方でトラックへと戻った。
36/53周目あたりから、上位勢でもピットに入るマシンが増えてくる。トップのフェルスタッペンは後方のマクラーレン勢がタイヤを交換し、それを見てから合わせてハードの最終スティントに入った。
ワンストップはラッセルのみ。あとは全員2ストップを終えた状況で、レースは終盤へと入っていった。43周目、角田は僚友ローソンとの差を1秒以内まで詰め、DRS圏内まで入ってくる。だがここからなかなか抜けない。
1ストップ作戦のラッセルは4番手で粘っていたが、タイヤの差からルクレールに抜かれ、P5に落ちてしまう。ここから後続にも抜かれていった。
トップはフェルスタッペンが独走状態となり、後方に19秒差を付けて同年のシーズン13勝目をマークした。フェルスタッペンがレッドブルとして26ポイントを獲得し、メルセデス勢の総獲得ポイントより多かったため、2023年のコンストラクターズタイトルがレッドブルに決まった。
2位ノリス、3位ピアストリと、マクラーレン勢が表彰台に上がっている。
4位はルクレール、5位ハミルトン、6位サインツと続き、1ストップで粘り続けたラッセルは7位だった。8位アロンソ、9位オコン、10位ガスリーまでがポイントを手にしている。
角田はローソンのDRS圏内まで迫ったものの、ファイナルラップ直前にはトップのフェルスタッペンが後方から迫ってきたこともあり、ブルーフラッグでプッシュできず、最後までローソンを抜けなかった。11位ローソン、12位角田という結果になり、アルファタウリ勢はあと一歩でポイントを逸している。
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直近のDAZN番組表(F1)チーム・ドライバー
日程・番組表
レース | フリー走行・予選 | 決勝 | |
---|---|---|---|
第1戦 | バーレーンGP | 2月29日(木) ~3月1日(金) | 3月2日(土) |
第2戦 | サウジアラビアGP | 3月7日(木) ~8日(金) | 3月9日(土) |
第3戦 | オーストラリアGP | 3月22日(金) ~ 3月23日(土) | 3月24日(日) |
第4戦 | 日本GP | 4月5日(金) ~ 6日(土) | 4月7日(日) |
第5戦 | 中国GP | 4月19日(金) ~ 20日(土) | 4月21日(日) |
第6戦 | マイアミGP | 5月3日(金) ~ 4日(土) | 5月5日(日) |
第7戦 | エミリア・ロマーニャGP | 5月17日(金) ~ 18日(土) | 5月19日(日) |
第8戦 | モナコGP | 5月24日(金) ~ 25日(土) | 5月26日(日) |
第9戦 | カナダGP | 6月7日(金) ~ 8日(土) | 6月9日(日) |
第10戦 | スペインGP | 6月21日(金) ~ 22日(土) | 6月23日(日) |
第11戦 | オーストリアGP | 6月28日(金) ~ 29日(土) | 6月30日(日) |
第12戦 | イギリスGP | 7月5日(金) ~ 6日(土) | 7月7日(日) |
第13戦 | ハンガリーGP | 7月19日(金) ~ 20日(土) | 7月21日(日) |
第14戦 | ベルギーGP | 7月26日(金) ~ 27日(土) | 7月28日(日) |
第15戦 | オランダGP | 8月23日(金) ~ 24日(土) | 8月25日(日) |
第16戦 | イタリアGP | 8月30日(金) ~ 31日(土) | 9月1日(日) |
第17戦 | アゼルバイジャンGP | 9月13日(金) ~ 14日(土) | 9月15日(日) |
第18戦 | シンガポールGP | 9月20日(金) ~ 21日(土) | 9月22日(日) |
第19戦 | アメリカGP | 10月18日(金) ~ 19日(土) | 10月20日(日) |
第20戦 | メキシコGP | 10月25日(金) ~ 26日(土) | 10月27日(日) |
第21戦 | サンパウロGP | 11月1日(金) ~ 2日(土) | 11月3日(日) |
第22戦 | ラスベガスGP | 11月21日(木) ~ 22日(金) | 11月23日(土) |
第23戦 | カタールGP | 11月29日(金) ~ 30日(土) | 12月1日(日) |
第24戦 | アブダビGP | 12月6日(金) ~ 7日(土) | 12月8日(日) |