F1公式で識者が今季の勢力図を予想…アルファタウリ＆角田裕毅がサプライズを起こすとの見方も｜F1

開幕グランプリのバーレーンGPを控え『Formula 1』公式では特集記事を展開。著名なF1ジャーナリストなど、複数の識者が展望を語っている。その中では今季F1デビューを果たす日本人ドライバー、角田裕毅も話題に挙がった。

今季の見どころについてF1ジャーナリストのクリス・メドランド氏は「中団の争いがとても面白いと思う。ダニエル・リカルド（マクラーレン）、フェルナンド・アロンソ（アルピーヌ）、セバスチャン・ベッテル（アストンマーティン）がそれぞれ歴史あるブランドを駆っている。それが本当に楽しみ。去年と異なり、彼らのチームは定期的に表彰台へと上がるはずだ」との見解を示している。

『F1』公式のライター、ローレンス・バレット氏は「マックス・フェルスタッペンに新たな一面が見られるかもしれない。セルジオ・ペレスが同僚になったことで、チーム内での競争力も一層高まった。そんな中でオランダ人ドライバーは新たなレベルへと押し上げられるだろう」と述べ、レッドブルのチーム内で相乗効果が期待できると説いた。

記事では“誰が最大のサプライズを起こすのか？”というトピックについても触れた。そこで著名ジャーナリストのマーク・ヒューズ氏は「角田裕毅」と述べ、次のように説明している。

「角田は大きなサプライズになるだろう。彼はまだ広く知られているわけではない。だがプレシーズンテストで見せたように、シーズン後も多くの話題を提供することになるだろう」

ウィル・バクストン氏、先述のメドランド氏、バレット氏は角田の所属するアルファタウリがダークホースになり得ると次のように主張している。

「アルファタウリはテストの結果がある程度今季の実力を示したものだとしたら、中団グループでも上位を争うのは間違いないと思う。それだけの力があるんじゃないかな」（バクストン氏）

「ホンダは2022年に投入するはずだったパワーユニットをF1活動の最終シーズンに間に合わせた。テストで確実に動作していたし、昨シーズン終盤からの流れはとても際立っていた。レッドブル、アルファタウリのどちらも競争力がありそうだね。もちろん他のチームが現時点で力を隠している可能性もあるだろうが。それでも新人ドライバーの躍進を後押しすることになるかもしれないね」（メドランド氏）

「今のアルファタウリは容赦なく効率的に見える。今シーズンはいくつか波を立たせることになるパッケージのように見えるね。おそらくフランツ・トスト（代表）が今季はトップ5入りを果たす夢を叶えるかもしれない」（バレット氏）

今季のドライバーズタイトルについては、識者7人がルイス・ハミルトンとマックス・フェルスタッペンの2人のどちらかになると意見が割れる結果に。フェルスタッペンは今季大きなチャンスになるとの声もあるが、ハミルトンが8度目のタイトルを手にするという見解が多数となった。

また“今季何チームが勝利することができる？”という話題では4、5、4、4、3、3、5という予想に。メルセデスとレッドブルが昨季から継続して優勝する見通しでありながら、マクラーレン、アストンマーティン、アルピーヌ、フェラーリにもチャンスがあるとの主張も。多くの識者は、上位2チームと中団グループの戦力差が昨季より詰まると見ているようだ。

果たして2021年のF1はどのようなシーズンとなるのだろうか。3月26日～28日に行われるバーレーンGPで、今季の勢力図が明らかとなる。