2023シーズンのF1は当初24戦で行われる見通しだったが、新型コロナウイルスの影響で中国GPが開催見送りとなり、全23戦で実施すると発表された。第6戦エミリア・ロマーニャGPを控えた5月17日、現地イモラが洪水で被災したことから、中止とアナウンスされた。代替開催は見通しが立っておらず、直近2シーズンと同様に3年連続での年間22レースが開催される見通しとなっている。
F1第22戦ラスベガスGP 概要
第21戦サンパウロGPを終えてF1は今季3度目となるアメリカへ。次戦の舞台は現行のフォーマットでは初開催となるラスベガスGPだ。
ラスベガスでは1981年と1982年に、シーザーズ・パレスGPとしてF1グランプリが開催された。当時はシーザーズ・パレスの巨大な駐車場に設置されたコースを使用していたが、このグランプリはわずか2年でその役目を終えた。そして今シーズン、40年以上の時を経てラスベガスにF1が戻ってくる。
ラスベガスGPのために新設されたコースは、一部公道を含む市街地コースだ。豪華なホテルやカジノが立ち並ぶラスベガス・ストリップを貫く形で、F1マシンがきらびやかな街を駆け抜ける。
いわゆる“眠らない街”ラスベガスの特色はスケジュールにも反映されている。フリー走行から決勝まで全セッションがナイトレース、決勝は現地時間土曜日の22時(日本時間日曜日の15時)に行われる。
だが、砂漠地帯にあるラスベガスの気温は昼夜の寒暖差が大きく、11月の夜間ともなれば10度を下回ることも珍しくはない。華やかな見た目とは裏腹に、気温や路面温度が低い通常とは異なるコンディションにチームは頭を悩まされるだろう。
全長6.201kmのサーキットは市街地コースでありながら高速。全開率が高いことからトップスピードは350km/hに達する見込みで、超高速サーキットであるモンツァに匹敵すると見られる。
17のコーナーと3本のストレートからなるコースにはDRSゾーンが2カ所設けられ、世界的な観光地を舞台にエキサイティングなレースが展開されることだろう。
そんなラスベガスGPに臨む現在の状況は、残り2戦にして順位争いが激化している。サンパウロGPでは、前々戦のメキシコGPでノーポイントに終わったフェルナンド・アロンソとセルジオ・ペレスが3位と4位に入り挽回。
スプリント&決勝ともに2位を獲得したランド・ノリス(195点)はドライバーズランキング5位に浮上した。メルセデスが不調だったためランキング2位のペレス(258点)と3位ルイス・ハミルトン(226点)の差は32ポイントに広がったが、4位アロンソ(198点)から6位カルロス・サインツ(192点)までは6ポイントの差しかない。
以下8位ジョージ・ラッセル(156点)までは比較的ポイントが接近しており、ひとつのグランプリで最大26ポイント獲得できることを考えれば、順位変動はまだまだ起こるだろう。
コンストラクターズランキングでも2位メルセデス(382点)と3位フェラーリ(362点)の差は20ポイント、4位マクラーレン(282点)と5位のアストンマーティン(261点)は21ポイントと、こちらもし烈な順位争いが予想される。
下位に目を向けると、角田裕毅が所属するアルファタウリ(21点)は現在8位だが、7位のウィリアムズ(28点)とはわずか7ポイント差であるため、こちらも気が抜けない。
アメリカでのF1を締めくくる新生ラスベガスGP。F1に新たな歴史の1ページが紡がれる瞬間、そしてシーズン終盤の激しい順位争いを見届けよう。
レース開催日程・DAZN配信予定
第22戦 ラスベガスGP / ラスベガス市街地コース
配信予定 | 配信内容 | 実況・解説 |
---|---|---|
11月17日(金)13:30~ | フリー走行1回目 | 実況:サッシャ 解説:柴田久仁夫 |
11月17日(金)17:00~ | フリー走行2回目 |
解説:田中健一 小倉茂徳 |
11月18日(土)13:30~ | フリー走行3回目 |
実況:サッシャ コメンテーター:浅木泰昭 |
11月18日(土)17:00~ | 予選 | 実況:サッシャ 解説:中野信治 |
11月19日(日)15:00~(配信開始14:10) | 決勝 |
実況:サッシャ 解説:中野信治 |
第22戦 ラスベガスGP / サーキット(ラスベガス市街地コース)のレイアウト
DAZN
ラスベガス・ストリップ・サーキットは華やかな街の中心部を突っ切るロケーションとなっており、全長は6.201km、50周で決勝レースを競う。
ブタの貯金箱を上下ひっくり返したようなレイアウトと言われるが、エンジンの全開率が高く、シーズンでも指折りの高速特性とされる。ターン4~5、ターン13~14にかけてのストレート区間がDRSになるため、ターン5、ターン14の飛び込みが最大のオーバーテイクポイント。ホームストレートエンドのターン1でも、ポジションのアップダウンが起こりそうだ。
レースは11月ラスベガスの夜。気温及び路面温度が冷え込む可能性もあり、この環境がタイヤの機能性に大きく影響を及ぼす見通し。各チームはウイングを寝かせた高速特性強めのセッティングを突き詰めつつも、コーナー時のダウンフォースをどこまで確保するか、そのバランスを見つけることが重要と言える。
パーマネントサーキットではなく、公道を使った新設のストリートトラックということもあり、路面のグリップ力は低いのではないかとの見方も。コース脇はすぐさまウォールやフェンスが設けられているため、ブレーキングポイントでミスした場合、エスケープがない区間ではそのままクラッシュという状況も十分に考えられる。
F1初開催の公道トラックでは、セーフティーカーやバーチャルセーフティーカーの導入が高確率で起こるだろう。波乱が巻き起こる可能性もあるだけに、展開を読みつつ戦局に乗れるかで順位は大きく変動することになりそうだ。
レース開催時は日本時間の日中ながら、現地ラスベガスは22時決勝開始となる。“眠らない街”ラスベガスの風光明媚なナイトレース、第1回目のウィナーは誰になるのだろうか。
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チーム・ドライバー
日程・番組表
レース | フリー走行・予選 | 決勝 | |
---|---|---|---|
第1戦 | バーレーンGP | 3月3日(金) ~4日(土) | 3月5日(日) |
第2戦 | サウジアラビアGP | 3月17日(金) ~18日(土) | 3月19日(日) |
第3戦 | オーストラリアGP | 3月31日(金) ~ 4月1日(土) | 4月2日(日) |
第4戦 | アゼルバイジャンGP | 4月28日(金) ~ 29日(土) | 4月30日(日) |
第5戦 | マイアミGP | 5月5日(金) ~ 6日(土) | 5月7日(日) |
第6戦 | エミリア・ロマーニャGP | 5月19日(金) ~ 20日(土) | 5月21日(日) |
第7戦 | モナコGP | 5月26日(金) ~ 27日(土) | 5月28日(日) |
第8戦 | スペインGP | 6月2日(金) ~ 3日(土) | 6月4日(日) |
第9戦 | カナダGP | 6月16日(金) ~ 17日(土) | 6月18日(日) |
第10戦 | オーストリアGP | 6月30日(金) ~ 7月1日(土) | 7月2日(日) |
第11戦 | イギリスGP | 7月7日(金) ~ 8日(土) | 7月9日(日) |
第12戦 | ハンガリーGP | 7月21日(金) ~ 22日(土) | 7月23日(日) |
第13戦 | ベルギーGP | 7月28日(金) ~ 29日(土) | 7月30日(日) |
第14戦 | オランダGP | 8月25日(金) ~ 26日(土) | 8月27日(日) |
第15戦 | イタリアGP | 9月1日(金) ~ 2日(土) | 9月3日(日) |
第16戦 | シンガポールGP | 9月15日(金) ~ 16日(土) | 9月17日(日) |
第17戦 | 日本GP | 9月22日(金) ~ 23日(土) | 9月24日(日) |
第18戦 | カタールGP | 10月6日(金) ~ 7日(土) | 10月8日(日) |
第19戦 | アメリカGP | 10月20日(金) ~ 21日(土) | 10月22日(日) |
第20戦 | メキシコシティGP | 10月27日(金) ~ 28日(土) | 10月29日(日) |
第21戦 | サンパウロGP | 11月3日(金) ~ 4日(土) | 11月5日(日) |
第22戦 | ラスベガスGP | 11月16日(木) ~ 17日(金) | 11月18日(土) |
第23戦 | アブダビGP | 11月24日(金) ~ 25日(土) | 11月26日(日) |