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【セ・リーグ展望】ストップ・ザ・タイガースに向けて、秦真司が考える必要な要素とは| プロ野球

【セ・リーグ展望】ストップ・ザ・タイガースに向けて、秦真司が考える必要な要素とは| プロ野球時事通信
【インタビュー】日本生命セ・パ交流戦2021はオリックス・バファローズの優勝で幕を閉じた。DAZNで解説を務める秦真司氏に今後のパ・リーグの戦いを展望してもらった。
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2年ぶりの開催となった日本生命セ・パ交流戦2021は、オリックス・バファローズが11年ぶりとなる優勝で幕を閉じた。

交流戦を終えてセ・リーグは、首位の阪神タイガースが2位の読売ジャイアンツ、東京ヤクルトスワローズに7ゲーム差をつけるなど独走状態となっている。そこでDAZN NEWSは、DAZNで解説を務める秦真司氏にセ・リーグの今後の展望を聞いた。

独走態勢の阪神

──交流戦でも好調を維持した阪神タイガースは、2位の読売ジャイアンツと東京ヤクルトスワローズに7ゲーム差をつけて独走しています。ここからさらに抜け出しそうな予感ですね。

今の阪神はコンディションの問題だけです。夏場に甲子園球場を離れる時期があるので、そこが1番の山かなと思いますね。甲子園球場を明け渡して、ビジター連戦に臨むときにコンディションを落とさなければ、優勝の可能性がかなり高まると思います。今年はオリンピック中断もあるので、そこで休める。中断は、阪神にとってポジディブなものだと思います。

──オリンピック中断までに阪神がさらに独走することも考えられますが、そこでのキーマンは誰になりそうですか?

今年の阪神の原動力になっている、佐藤輝明くんと中野拓夢くんのルーキー2人ですね。外野手の佐藤くんと内野手の中野くん。打線の中心と脇役。彼らがすごく層を厚くしているように思います。さらにこの2人は実力でポジションを掴み取っていて、そこが素晴らしい。

おそらく2人とも1年間、このままずっといい結果を残すかといえば、これからは体力的な面、精神的な面できつい部分も出てくると思います。ただ、様々な投手と対戦したことで、相手のイメージができやすくなる。そこはプラス材料です。

今年はオリンピックが開催されるために中断期間がありますが、佐藤くんや中野くんにとってはすごくポジティブなことです。1年間ずっと走りっぱなしではなく、途中に休みが入る。なおかつ、一番きつい夏場のところで3週間ほどの休みがあります。そこの休みで、これまでの対戦などをフィードバックして、後半戦に臨むことができます。

追いかける巨人&ヤクルト

2020-09-13-NPB-Gians-OHSHIRO

──その阪神を追走する読売ジャイアンツですが、すでに7ゲーム差がありますね。ここを追い上げていくために鍵を握る選手は誰でしょう?

ジャイアンツは、小林誠司が戻ってきましたが、大城卓三が相当に悩んでいるように見えますね。去年の出来がそのまま通用するかといえば、そうならないのがプロ野球です。常に相手を上回る研究をしなければいけないです。

対戦相手が今までの攻め方でも大丈夫なバッターなのか、それを読んで対応できるバッターなのかを見定め、その時その時で配給を帰る必要があります。その洞察力が非常に難しいですが、大事な要素になります。

──今の大城選手はそこに迷いがある?

迷っている感じを受けますね。そこのストレスを取り除いてあげたほうがいいですよ。バッテリーで迷っている印象があって、チームとしてそういう環境になってしまっているような感じがします。自分が迷わずに、相手を惑わせる状況を作り出せるように、チームとしてもそこを手助けしてあげないといけないです。持ち味のバッティングにも影響が出かねないです。

──巨人と並んで2位の東京ヤクルトスワローズはいかがでしょうか?交流戦の振り返りでは投手力がついてきたとおっしゃっていました。

前回も話したように打撃のチームの印象があるヤクルトですが、今年の交流戦では80得点72失点の結果を残しています。例年とは異なり、失点数が大きく減っていますね。高津臣吾監督がブルペンを再整備したことで結果が出てきていますね。

──そのヤクルトのなかで注目選手はどなたですか?

ベテランの石川雅規投手ですね。交流戦では西武とソフトバンク戦に登板しました。2試合で11回を投げて自責点1の素晴らしい結果を残しています。彼は体は小さいですが、すごく頑張って続けていて、とても応援したくなる選手ですよね。

20年近くのヤクルトの投手陣を支えてきた大ベテランですが、彼が頑張っている姿はファンだけでなく、アマチュア選手にも見てもらいたいですね。アマチュア野球にもすごく参考になると思いますよ。できるだけケガをせずに頑張ってもらいたいですね。

Aクラス入りを目指す3チーム

2021-03-30-NPB-dragons

──Bクラスの3チームはいかがでしょうか?

中日は交流戦でも投手力で勝ちを重ねました。ただ、これからレギュラーシーズンに戻ったときに、ピッチャーたちに疲れが出てくると思います。そのときに、今のように打線が低迷していると難しいですね。得点力をアップさせないと、上位チームを蹴落としていくのは難しいと思っています。

あとは、投手力がいいからこそ、ロースコアのゲームはしっかりと取りたいですね。それでも投手陣が打たれることだってある。だからこそ打線も奮起しなければいけません。今のままだと勝ち越し、連勝していく進め方はできないと思います。やはり上位を目指すのであれば、得点力が必要になります。今の中日は投手が疲れてきたときに少し心配ですね。特に交流戦でよかっただけに、これからの戦いがどうなるかというところですね。

──その打線のキーマンは誰でしょうか?

1番の大島洋平、4番のビシエドは結果を残しているので、あと2人ほど調子を上げてくる選手が出てくると得点力は上がると思います。それが阿部寿樹なのか、高橋周平なのか。レギュラー陣の奮起が必要ですね。

打線で考えると大島くんはいい働きをしているので、その次のバッターが大事です。ビシエドも打撃がいいのでマークされる。となると、ビシエドの後を打つバッターが大事になります。交流戦では堂上直倫が2番に入ることで少し得点力が上がりました。

交流戦期間中は指名打者が使えるので、福留孝介を5番で起用したりできましたよね。でもレギュラーシーズンに戻ると代打での出場になる。なので、ビシエドの後を打つ5番も大事なポイントになります。あとはバンテリンドームでの戦い方をもっと意識したほうがいいですね。

──バンテリンドームでの戦い方?

ホームランがどんどん出るような球場じゃないので、点を取るための戦術、戦略が必要になります。今の中日の戦いは動きが少ない。機動力が使えないのか使わないのか、その辺はわからないですけど、安全にいっている感じを受けます。その辺は首脳陣の考え方があると思いますが、上位を蹴落としていくために、作戦や足を絡めた戦い方で相手を攪乱して出していきたいですよね。それによって活きてくる選手も出てくるでしょう。

──そのほかのチームはいかがですか?

広島についてはコロナで苦しい戦いとなりました。まずはそこから選手のコンディションを立て直して後半戦につなげてもらいたいですね。ベイスターズについては交流戦で自信を掴んだと思います。

──今後、DeNAがセ・リーグをかき回す存在になりそうですね。

セ・リーグを盛り上げていくにはとにかく、下位のチームが上位チームをつぶしていくことがすごく大事になってくると思います。特に今は阪神が一人旅というような状況になってしまっているので、セ・リーグを盛り上げるためには、やはり低迷するチームがまずはAクラス入りを目指して上位チームを倒していく。そうなると2位や3位のチームにも危機感が出てくるでしょう。そして阪神との試合で勝ち越していく。そうなればかなり盛り上がってくると思いますね。

──ストップ・ザ・タイガースが合言葉になりそうです。

現実的に見て、阪神を止めようと考えるのは4位くらいまでのチームだと思います。あまりに離れてしまうと阪神を止めようという気持ちがなくなりますからね。今の状況でも、下位のチームが「優勝するぞ」というのはなかなか無理があります。

なので、下位のチームは1つでも上の順位やAクラス入りを狙う。そのためにまずは1つ上の順位のチームとの対戦を絶対に落とさないように戦う必要があります。だから全体的に阪神を止めようとなるためには、もっとゲーム差が縮まらないと難しいと思います。

一方で今の2位、3位のチームは当然、阪神に勝つことが大前提になってきます。しかし今2位と6ゲーム差(6月21日現在)ですよね。そうなると断然阪神が有利です。追いかけてくる2位、3位のチームをたたきに行く事。例え負け越したとしても、下位チームに勝ち越せばなかなか差は縮まらないでしょう。

上位チームは阪神にいいピッチャーをぶつけてくるでしょうが、下位のチームは阪神よりも順位が近いチームとの対戦にエースをぶつける。さらに、2位と3位の潰し合いもあるので、5ゲーム差以上離されてしまうと、追いかけるほうが厳しい状況です。

──五輪中断までに最低でも5ゲーム差以内に縮めたい。

2位や3位のチームが本当に優勝を狙うためには、とにかく阪神戦を2勝1敗で勝ち越すことを考える必要があります。3連勝というのはなかなか難しいですし、阪神に3連勝しても次に3連敗したら五分です。

なので、基本的には阪神との対戦でもエース級の3枚をぶつけることはないでしょう。柱の3人のうち2人は力のある投手を使って、後の1人は次のカードを任せる。そういう構成になるはずです。なので、追いかけるチームも考えは2勝1敗のペースになると思います。

とにかく阪神に対して2勝1敗のペースを続けていく。そうすると9月には優勝争いができると思います。なので、これからのオールスターや五輪中断期間前までに2勝1敗が1つのポイントです。先ほども言ったように阪神は夏場にビジター連戦があるなど苦しい時期がきます。そこで一気に差を詰める。

9月までに3ゲーム差に縮められればどのチームも優勝を狙えると思います。やはり自力で優勝するためには3ゲーム差以内にしなければいけません。

インタビュー・構成=川嶋正隆

1986年5月9日生まれ、福岡県福岡市出身。大学卒業後に携帯サイト『超ワールドサッカー』のライター兼編集者として勤務。2018年からフリーライターとしての活動を開始し、『フットサル全力応援メディアSAL』の立ち上げに参画。2018年には、Fリーグに参戦したロベルト・カルロスの単独インタビューを行った。現在は『ABEMA TIMES』などに寄稿している。

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