2月23日から、2022年度の春季非公式試合(オープン戦)が開幕。ペナントレース開幕に向けた大事な実戦の場であると同時に、さまざまなことを試せる機会でもある。そこで選手やチームの『変化』に注目し、オープン戦の見どころを紹介していく。
エース・菅野智之が新兵器「フロントドア」
昨シーズンはケガに苦しみ、4度の登録抹消に6勝7敗と負け越すなど、エースとして結果を残せなかった菅野智之。チームも、エースの不調に同調するかのように、終盤戦で失速して借金フィニッシュとなった。再起を図る今シーズン、菅野はキャンプから積極的に投げ込んでいる。
21日のブルペンでは、2018年以来の100球超えとなる111球の投げ込みを行なうなど、例年とは違った調整方法で臨んでいる。さらに、高い負荷をかけたトレーニングで、伝家の宝刀・スライダーの復活に手応えを感じている模様。それに伴い、今シーズンはボールゾーンから右打者の内角を鋭く抉る「フロントドア」を導入することを検討している。武器であるスライダーの使い方の「変化」に注目だ。
退任表明の矢野燿大監督が明かす正捕手争い
2月1日のキャンプイン前日に飛び出した矢野燿大監督の今季限りでの退任発表は、多くのファンを驚かせた。前年に最下位だったチームを引き受け、就任以降は3位、2位、2位と3年連続でAクラス入り。2005年以来のセ界制覇に期待がかかるなかでの発言だった。
矢野監督が見せてきたアグレッシブな攻撃野球の最終章となる今シーズン。ポイントの1つとなるのが正捕手争いだろう。阪神では梅野隆太郎が長らく正捕手として活躍してきたが、昨シーズンは終盤に坂本誠志郎がマスクを被り結果を残した。
矢野監督は梅野に対して「ピッチャーの気落ちを汲み取るなど見えない部分が必要」と、捕手としての変化を求めている。一方で「悔しさを味わったことが今年に生きてくる。レギュラーに一番近い」と変わらぬ信頼も強調し、今シーズンの巻き返しを期待した。
4番・鈴木誠也の穴を埋める野手が現れるか?
広島東洋カープも大きな転換期を迎えている。4番として活躍し、チームの3連覇に貢献してきた鈴木誠也がメジャー挑戦を見据えて退団した。6年連続で「打率3割・25本塁打」を達成した大黒柱の流出は、大きな痛手だ。今シーズンの注目点は、その穴を誰が埋めるかだろう。
最有力は、新外国人のライアン・マクブルーム。2019年にロイヤルズでMLBデビューを飾った右の大砲で、内野手登録ながらも外野も守ることができる。そのため“鈴木の穴”を攻守両面でカバーできる可能性を秘めている。
しかしマクブルームは、日本政府の水際対策の影響により来日時期は不透明。助っ人外国人に頼れない状況のなか、坂倉将吾や西川龍馬、若手では林晃汰や小園海斗らがオープン戦で結果を残せるか。攻守両面でポスト・鈴木誠也争いに注目だ。
ビッグボス・新庄剛志の采配はいかに
今年のストーブリーグで1番の話題は、北海道日本ハムファイターズの監督人事だろう。10年間の長期政権を築いてきた栗山英樹監督が退任し、その後任には新庄剛志氏が就任した。就任会見から「選手兼監督として契約してもらいました」や「ビッグボスと呼んで」といった“らしさ”全開。チームに新たな風を吹かせている。
また、チームとしてもこれまで支えてきた西川遥輝、大田泰示、秋吉亮の3選手を「ノーテンダー」で放出。一気に若返りを図るなどチーム再建に舵を切った。ビッグボスの采配、若手中心の新打順、先発ローテーションなど全ての面が未知数。台風の目として注目を集める日本ハムに注目だ。
藤本・ホークスは王座奪還なるか?
日本ハム同様に、新監督就任による変化が期待されるのが、王座奪還を目指す福岡ソフトバンクホークスだ。
7年間で5度の日本一に導いた名将・工藤公康監督が、昨シーズン限りで退任。後任はソフトバンクで11年間にわたり打撃コーチ、三軍監督、二軍監督を務めてきた藤本博史監督だ。現在一軍の主力として活躍している柳田悠岐、中村晃、栗原陵矢らを育ててきた。教え子たちと共に、王座奪還に向けて歩みを進めている。
また、二軍や三軍で若手を指導してきた指揮官だからこそ、問題視されてきた世代交代の遅れへの対処も期待されている。中堅手として期待される柳町達や三塁手候補の右の大砲・リチャードら若鷹がポジションを掴めるか? 常勝軍団復活に向けて大きな変化が求められる。
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