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【交流戦振り返り】12年ぶりの交流戦勝ち越しを決めたセ・リーグに秦真司「4球団勝ち越しは近年にない強さが際立った部分」| プロ野球

【交流戦振り返り】12年ぶりの交流戦勝ち越しを決めたセ・リーグに秦真司「4球団勝ち越しは近年にない強さが際立った部分」| プロ野球時事通信
【インタビュー】日本生命セ・パ交流戦2021はオリックス・バファローズの優勝で幕を閉じた。DAZNで解説を務める秦真司氏は今回の交流戦でセ・リーグの戦いぶりをどのように見たのか。
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2年ぶりの開催となった日本生命セ・パ交流戦2021は、オリックス・バファローズが11年ぶりとなる優勝で幕を閉じた。一方で、セ・リーグが49勝47敗11分で12年ぶり2度目の勝ち越しを達成するなど、セ・リーグ球団が意地を見せた。

そんな交流戦について、DAZNで解説を務める秦真司氏にセ・リーグ6球団を中心に戦いぶりを振り返ってもらった。

勢いそのままの阪神

──今年の交流戦はオリックス・バファローズの優勝で幕を閉じました。しかしセ・リーグ球団は、49勝47敗11分で12年ぶり2度目の勝ち越しを達成しました。秦さんはどのようにご覧になりましたか?

例年に比べるとセ・リーグが頑張ったと思いますが、それでも2つの勝ち越しなのでね。ものすごく強かったかというと、そうではないです。毎年パ・リーグの強さが際立っていて、セ・リーグはかなり負け越していたました。ただ、今年は上位5チームのなかに阪神、DeNA、中日、ヤクルトが食い込み、勝ち越したというところは近年にないセ・リーグの強さが際立った部分だと思います。

──セ・リーグ首位を走る阪神は勢いをそのままに、交流戦でも勝ち星を積み重ねていきました。

非常にチームのバランスが良くなっていますね。野手については、本塁打にしても、機動力にしても例年よりアップグレードしている感じがあります。投手陣もそれぞれが自分たちの仕事をして、次へとバトンタッチしている。後ろのピッチャーが確立されていて、安定感があります。なので、負け越すことが少なくなりました。3連戦ならば2勝1敗のペースでいけるチームになって大型連敗をしないんです。

野手の調子が悪い時でも投手がカバーできますし、投手の調子が悪い時に野手がカバーできる。すごくいい状態をキープできていて、チームとして隙がないです。当然、長いシーズンなので成績のアップダウンはあると思います。ただ、主力に大きなケガがない限りは戦力のダウンはないんじゃないかなと思います。

勝ち星を積み重ねたDeNAと中日

2021-06-21-NPB

──今回の交流戦では、シーズン序盤に躓いた横浜DeNAベイスターズが復調しました。

シーズン序盤に調子が悪かったDeNAや中日は結果を残しましたね。特にベイスターズは、序盤の躓きでチーム内に危機感が現れたのかなと思います。「このままではダメだ」という思いがチーム内にあったんじゃないかなと察します。

また、チームにはバイオリズムというものがあって、ずっと悪い、ずっと良いというのはありません。ベイスターズは交流戦に入り、新たな気持ちで臨めたことが要因の1つだと思います。

──DeNAはチーム打率2割9分7厘で12球団トップの成績を残すなど、打線の破壊力が戻ってきました。

交流戦までの戦いにと比べると、攻撃力が格段にあがりましたね。それはソト、オースティンの両外国人バッターが機能した点と、我慢して1番打者で使ってきた桑原将志が調子を上げてきたことで、打線のつながりができてきたからだと思います。交流戦の91得点は、優勝したオリックスについで2番目です。やはりこの攻撃陣の活躍がDeNAの復活の要因だと思います。

──投手陣はいかがだったでしょうか?

エスコバーが中継でフル回転してくれるのは大きな要素ですね。エースの今永昇太が戻ってきて、チーム内の安心感が出てきたのではと感じます。チームとしてベンチの雰囲気も良くなってきましたね。

──DeNAのように序盤に苦しんでいた中日ドラゴンズが、交流戦で息を吹き返しました。

中日の場合は投手陣が安定していながらも、打撃陣がなかなか機能していませんでした。交流戦でも安定した投手の能力が高かったですね。大野雄大が調子を落としていますが、柳裕也や小笠原慎之介が勝ち星を伸ばしています。

後ろの投手もマルティネスが抜けていましたが、その穴を又吉克樹、祖父江、福、が頑張っていました。全体的にレベルの高い中日の投手陣が、交流戦でもその力を発揮してうまく勝ち星を拾えたと思います。特にロースコアのゲームの時に勝ち星を拾えたというところが、交流戦の躍進の原因になったんじゃないかなと思いますね。

──ヤクルトも交流戦で貯金を2つ作りました。これでセ・リーグの順位表では読売ジャイアンツに並んで2位です。ヤクルトが調子を上げた要因はどこにありますか?

高津臣吾監督が投手陣の再編成にかなり力を入れていて、田口麗斗の補強であったり、中継陣の投手を育てたりしてきたのが大きいですね。今回の交流戦でも、得点が80で失点が72。例年ならばかなり失点が得点を上回るのですが、今年はかなり失点を抑えることができました。パ・リーグの強力打線に対して、踏ん張れたというところは成長の証だと思います。

攻撃陣はバレンティンが抜けた後、村上宗隆の成長や、山田哲人の残留も大きいのですが、主力がコロナで離脱するなかで結果を残した山崎晃大朗や塩見泰隆の活躍が大きいです。打撃のチームに機動力も加わりました。チーム成績が上がった要因は投手力、バッテリーの力が付いた事が一番だと思います。さらには投手力もアップした。交流戦で結果を残し、後半戦も期待できると思います。

苦戦した巨人の要因は?

2021-06-21-NPB-Giants-HARA

──交流戦で調子を落としたのが巨人でした。その要因はどういったところにありますか?

この2年間の勤続疲労が出ているのかもしれませんが、自分たちの役割ができていなかったのかなと思いますね。投手のバトンタッチの仕方がうまくいっていないように感じます。中継の投手は、本来ならば回の頭から投げるイメージで準備をしています。しかし、前の投手が途中で打たれてしまって、回の途中から投げなければいけない状況が出てくる。

そこを抑えることができたとしても、精神的にも肉体的にも大きなストレスになります。何か自分たちの職場の仕事場が、ぼやけてしまっているんじゃないかなと感じています。この回までは頑張って投げるなど、そういう部分が選手個人でできていないように思いますね。

やはり投手は相手に向かっていく姿勢で投げることで、精神的な盛り上がりができます。ここからここまでは俺が絶対に抑えるんだという気持ちがなければ、役割を全うできません。準備力と決断力が心の部分と身体の部分のスイッチのON、OFFの切り替えが出来ていないように写ります。そう見えてしまうのが心配ですね。

──広島東洋カープは、新型コロナウイルスの影響で開幕カードが延期となり、さらに主力選手も離脱するなど苦しい戦いを強いられました。

20人近くの人間が戦列から離れたというところで、これはカバーのしようのない部分です。残念ですけど、コロナの関係での運がなかったかなと思います。チームでコロナを抑えきれなかったのが敗因ですね。

インタビュー・構成=川嶋正隆

1986年5月9日生まれ、福岡県福岡市出身。大学卒業後に携帯サイト『超ワールドサッカー』のライター兼編集者として勤務。2018年からフリーライターとしての活動を開始し、『フットサル全力応援メディアSAL』の立ち上げに参画。2018年には、Fリーグに参戦したロベルト・カルロスの単独インタビューを行った。現在は『ABEMA TIMES』などに寄稿している。

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