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【コラム】巨人・戸郷翔征が初の2ケタ勝利に挑む…中4日で3日のDeNA戦先発|プロ野球

【コラム】巨人・戸郷翔征が初の2ケタ勝利に挑む…中4日で3日のDeNA戦先発|プロ野球時事通信
【プロ野球 コラム】セ・リーグ3位の読売ジャイアンツ(巨人)は、10月1日からの3連戦で横浜DeNAベイスターズと対戦する。報知新聞社・河原崎功治記者に注目選手を挙げてもらった。
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巨人の戸郷翔征投手が3日のDeNA戦(東京D)に先発する。ここまで22試合に先発して9勝6敗、防御率3・68の成績を残している3年目右腕が、自身初の10勝目をかけて中4日でマウンドに上がる。

前半戦はリーグ2位の8勝を挙げたものの、後半はなかなか白星に恵まれなかった。9月22日の広島戦(マツダ)で3か月ぶりとなる9勝目をマーク。自己最多の昨年に並び「やっと笑顔になりました。3か月ずっと真顔やったんで。長かったけど、良かったです」と7試合ぶりの勝利の味をかみしめた。

勝利から遠ざかっていた期間は試行錯誤を重ね、自問自答を繰り返した。「何をしたら勝てるんやって。(6戦勝ちなしは)初めての体験だったので、きつかった。寝る直前まで野球のことばっかり考えている。こんなこと人生で初めて。ずっと迷っていました」。どうしたら勝てるのか―。考え続けた結果、見えてきたのは自分の心の隙だった。

「勝ちを意識したりだとか、点を取ってもらったりしたら勝てるんじゃないかと思ったり。そういう心の余裕っていうのが、今思うとダメだったんじゃないかなと思います」

目の前の一戦に集中し、まずはチームのために腕を振る。雑念を振り払い、大きな壁を乗り越えてみせた。

シーズンも終盤に入り、疲労もたまってきた中で直近3試合は全て7回を投げきり、2戦続けてHQS(ハイクオリティースタート=7回以上自責2以下)を達成。安定した投球を披露し、先発としての役割を見事に果たしている。戸郷の復調は逆転優勝を目指すチームにとっても明るい材料だ。

3日に対戦するDeNA相手には今季ここまででカード別最多の6試合に登板。2勝1敗、防御率3・38の成績を残し、4試合でQS(クオリティースタート=6回以上自責3以下)。リーグ屈指の強打者が並ぶベイ打線を、強気の投球でねじ伏せてみせる。

後半戦に入り、巨人の先発陣は中5、中4日での起用が続く。今週は戸郷が前回登板した28日の中日戦(バンテリンD)で7回121球の熱投から今季2度目の中4日を託された。前回中4日で登板した5月30日のソフトバンク戦(ペイペイD)では、5回で7安打を許すも2失点と粘投。勝利投手となっている。

東京Dではここまで9試合に先発するも、防御率は球場別ワーストの4・67と苦戦しているが、本拠地で自身初の2ケタ勝利を達成できるかに注目だ。今季はコンディション調整のため前半で2度の登録抹消も経験。「今までチームに迷惑をかけたので、取り返せるように頑張らないと。残り全部勝つくらい(の気持ち)でやりたい。投手陣が流れを作って、優勝まで僕たちで持っていけたら」と意気込む戸郷。首位奪回へ負けられない戦いが続く中、先発ローテ最年少右腕がフル回転でチームを勢いづける。(報知新聞社・河原崎 功治)

文・河原崎功治
1994年4月25日生まれ。27歳。茨城県つくば市出身。茗渓学園高から日本大学に入学。2017年報知新聞社に入社。レイアウト担当を経て19年から巨人担当。主に高橋優貴、戸郷翔征ら若手投手を中心に取材。

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