2020年ドラフト総評
巨漢スラッガーら多くの話題を呼んだ指名に
人気が集まった早川隆久を1位で入札した埼玉西武ライオンズだったが、東京ヤクルトスワローズ、東北楽天ゴールデンイーグルス、千葉ロッテマリーンズとの競合の末にくじを外した。すると投手から野手へと方向転換し、強打の右の内野手である渡部健人の指名に成功。今ドラフトの1つの課題だった、ポスト中村の筆頭候補の交渉権を獲得した。
懸念されていた投手陣の補強では2位指名で、即戦力として期待が高い佐々木健の指名に成功。その他は、高校通算45初のスラッガー・山村崇嘉や高校時代に二刀流で脚光を浴びたブランドン大河など一芸に秀でた選手たちを選択している。
また、育成は投手3名、野手2名とバランスよく指名。特に投手陣は素材型の指名で、今後の育成力が鍵を握る。
選択選手一覧
指名順 | 名前 | ポジション | 所属 |
---|---|---|---|
× | 早川隆久 | 投手 | 早大 |
1位 | 渡部健人 | 内野手 | 桐蔭横浜大 |
2位 | 佐々木健 | 投手 | NTT東日本 |
3位 | 山村崇嘉 | 内野手 | 東海大相模高 |
4位 | 若林楽人 | 外野手 | 駒大 |
5位 | 大曲錬 | 投手 | 福岡大 |
6位 | タイシンガーブランドン大河 | 内野手 | 東京農業大北海道オホーツク |
7位 | 仲三河優太 | 外野手 | 大阪桐蔭高 |
育1位 | 赤上優人 | 投手 | 東北公益文科大 |
育2位 | 長谷川信哉 | 外野手 | 敦賀気比高 |
育3位 | 宮本ジョセフ拳 | 外野手 | 名古屋学院大 |
育4位 | 豆田泰志 | 投手 | 浦和実高 |
育5位 | 水上由伸 | 投手 | 四国学院大 |
選択選手紹介
1位指名・渡部健人(わたなべ・けんと)
日本人の父親とフィリピン人の母親を持つハーフ。横浜商大高に入学するも1年生の2月に日本ウェルネス高へ転入した。高校通算25本塁打のスラッガーとして活躍したが、甲子園の出場はなかった。桐蔭横浜大に進学後は1年次春から一塁手のレギュラーを務め神奈川リーグ戦通算17本塁打をマーク。2年次の春には一塁手としてベストナインを獲得した。
ボールを飛ばす能力に長けた右の強打者で、大学時代は横浜スタジアムのバックスクリーン直撃となる特大アーチをかけた。115kgの巨漢で、早くもポスト・中村剛也として期待されている。
ポジション | 内野手 | 生年月日 | 1998年12月26日 |
身長 | 176cm | 体重 | 115kg |
投打 | 右投右打 | 経歴 | 横浜商大高転校−日本ウェルネス高−桐蔭横浜大 |
2位指名・佐々木健(ささき・たける)
木造高時代は先発や救援として活躍するも、県大会ベスト16が最高成績で甲子園の出場はない。富士大に進学後は1年次からリリーフとしてリーグ戦に出場。4年次はエース投手として先発を任されると、リーグ最多とベスト9のタイトルを初受賞した。NTT東日本に入社すると、先発を任された。
最速152km/hの伸びのあるストレートを投げ込むパワー型左腕で、スライダーやチェンジアップ、カーブなどの変化球を操る。さらなる成長に期待。
ポジション | 投手 | 生年月日 | 1996年5月13日 |
身長 | 179cm | 体重 | 85kg |
投打 | 左投左打 | 経歴 | 木造高−富士大−NTT東日本 |
3位指名・山村崇嘉(やまむら・たかよし)
東海大相模高では1年生からベンチ入りを果たすと、秋の新チーム発足から4番に定着。2年生で甲子園のグラウンドに立った。高校通算45発を誇る左のスラッガーで、懐の深い構えからボールへの対応力に定評がある。
ポジション | 内野手 | 生年月日 | 2002年9月28日 |
身長 | 180cm | 体重 | 85kg |
投打 | 右投左打 | 経歴 | 東海大相模高 |
3位指名・山村崇嘉(やまむら・たかよし)
東海大相模高では1年生からベンチ入りを果たすと、秋の新チーム発足から4番に定着。2年生で甲子園のグラウンドに立った。高校通算45発を誇る左のスラッガーで、懐の深い構えからボールへの対応力に定評がある。
ポジション | 内野手 | 生年月日 | 2002年9月28日 |
身長 | 180cm | 体重 | 85kg |
投打 | 右投左打 | 経歴 | 東海大相模高 |
4位指名・若林楽人(わかばやし・がくと)
駒大苫小牧高では1年秋から4番を務めるなど、チームの中軸として活躍するが甲子園の出場経験はない。駒澤大に進学後は、2年次春からリーグ戦に出場。4年次秋にはリーグ戦6試合で4本塁打を放つなどパンチ力を持っている。さらに50メートル5秒8の俊足で、身体能力の高さがひかる外野手だ。
ポジション | 外野手 | 生年月日 | 1998年4月13日 |
身長 | 177cm | 体重 | 75kg |
投打 | 右投右打 | 経歴 | 駒大苫小牧高−駒澤大 |
5位指名・大曲錬(おおまがり・れん)
西日本短大付高に入学時は内野手だったが、2年生時に投手に転向。甲子園の出場経験はなく、福岡大に進学後は準硬式野球部に所属していた。1年次秋からエースを務めると、最優秀防御率賞、最優秀選手賞、ベストナインなど様々なタイトルを獲得した。準硬式ながらも最速154km/hのストレートを投げ込む右の豪腕。硬式で通用できるかに注目が集まる。
ポジション | 投手 | 生年月日 | 1998年5月21日 |
身長 | 179cm | 体重 | 75kg |
投打 | 右投右打 | 経歴 | 西日本短大付高−福岡大(準硬式) |
6位指名・タイシンガー・ブランドン大河(たいが)
アメリカ人の父、日本人の母を持つハーフ。石川高時代は投手兼内野手に二刀流としてプレーするが甲子園の出場経験はない。東農大北海道オホーツクに進学後は、1年次春から内野手としてメンバー入りを果たすと、ベストナイン、首位打者など個人タイトルを獲得する活躍を見せた。
鋭いスイングが武器の右の強打者で、高校通算18本塁打。また投手出身選手らしく肩が強く、三塁からの力強い送球を見せる。
ポジション | 内野手 | 生年月日 | 1998年6月14日 |
身長 | 178cm | 体重 | 72kg |
投打 | 右投右打 | 経歴 | 石川高−東京農業大北海道オホーツク |
6位指名・仲三河優太(なかみがわ・ゆうた)
名門・大阪桐蔭高では1年生から外野手兼投手としてベンチ入りを果たすと、高校通算10本塁打をマークした。甲子園交流試合の東海大相模戦では代打で登場し安打を記録している。強肩強打の左打者で、将来的に中軸を担えるだけの可能性を秘めている。
ポジション | 外野手 | 生年月日 | 2002年10月22日 |
身長 | 180cm | 体重 | 90kg |
投打 | 右投左打 | 経歴 | 大阪桐蔭高 |
育1位指名・赤上優人(あかがみ・ゆうと)
角館高では、一年生で甲子園に出場するも、自身は出番なく終わった。東北公益文科大では内野手として入学するも1年次秋から投手に転向。2年連続最多勝、最優秀選手賞など頭角を現した。最速153km/hのストレートは球威抜群。
ポジション | 投手 | 生年月日 | 1999年2月10日 |
身長 | 175cm | 体重 | 80kg |
投打 | 右投右打 | 経歴 | 角館高−東北公益文科大 |
育2位指名・長谷川信哉(はせがわ・しんや)
幼い頃から投手としてプレーしてきたが、敦賀気比高に進学後から野手に転向。2年生で甲子園のグラウンドに立った。高校通算14本塁打を放ったパンチ力が魅力の右打者で、地肩の強さ、足の速さも武器。
ポジション | 外野手 | 生年月日 | 2002年5月17日 |
身長 | 183cm | 体重 | 80kg |
投打 | 右投右打 | 経歴 | 敦賀気比高 |
育3位指名・宮本ジョセフ拳(みやもとじょせふけん)
ガーナ人の父親と日本人の母親を持つハーフ。豊川高時代に甲子園出場経験はない。名古屋学院大進学後は、4年間2部リーグでプレーした。リードオフマンを務めながらもパンチ力のある打撃が魅力で、大学通算で20本塁打を放った。
ポジション | 外野手 | 生年月日 | 1999年3月24日 |
身長 | 175cm | 体重 | 86kg |
投打 | 右投右打 | 経歴 | 豊川高−名古屋学院大 |
育4位指名・豆田 泰志(まめだ・たいし)
浦和実業高では1年生夏からベンチ入りを果たしたが、甲子園の出場経験はない。プロ志望合同練習会で自身最速147km/hをマークし、打者7人を相手に5奪三振を奪った。
ポジション | 投手 | 生年月日 | 2003年1月15日 |
身長 | 173cm | 体重 | 80kg |
投打 | 右投右打 | 経歴 | 浦和実高 |
育5位指名・水上 由伸(みずかみ・よしのぶ)
帝京三高では甲子園の出場経験はない。四国学院大では1年次からメンバー入りを果たし、投手としても外野手としても活躍。最速150km/hのストレートを投げ込む本格派右腕。
ポジション | 投手 | 生年月日 | 四国学院大 |
身長 | 176cm | 体重 | 82kg |
投打 | 右投右打 | 経歴 | 帝京三高−四国学院大 |
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